国内で2番目の超巨大古墳『応神天皇陵古墳(誉田御廟山古墳)』(羽曳野市)

大阪府

誉田御廟山古墳は、古市古墳群で最大の巨大な前方後円墳。応神天皇陵とされているため立ち入ることはできませんが、濠の外からその巨体を眺めることができます。

2021/9/20(月)

No.2の巨大古墳

日本一の規模を誇る古墳として教科書でもおなじみな大仙陵古墳。墳丘長は525mにも及んでおり、世界最大級の墳墓ともいわれています。

では、2番目の古墳はどこでしょうか?その答えとなるのが今回ご紹介する誉田御廟山(こんだごびょうやま)古墳。大仙陵古墳と同じく大阪にある古墳で、その大きさは墳丘長が425m。大仙陵古墳には及ばないものの、3位の上石津ミサンザイ古墳(365m)を大きく離しています。

第15代天皇である応神天皇が葬られているとされており、「応神天皇陵古墳」とも呼ばれています。古市古墳群に含まれており、2019年には世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」の構成資産として登録されました。

巨大古墳は親子?
宮内庁によると、2位である誉田御廟山古墳は応神天皇の陵、1位の大仙陵古墳は応神天皇の息子である仁徳天皇の陵、3位の上石津ミサンザイ古墳は仁徳天皇の息子である履中天皇の陵と治定されています。2位→1位→3位と親子関係にあたる古墳なのです。これらの古墳が造られた5世紀前半は、前方後円墳の墳丘がもっとも巨大化する時期でした。
※考古学的には、3位→2位→1位の順で造営されたとの意見もあるようです。いずれも正確な被葬者は判明していないため、今後の調査次第ではがらりと変わる可能性もあります・・・!

駐車場が無いっ

さて、そんな巨大古墳ですが、周囲は濠で囲まれており、立ち入ることはできません。そのため、観光で訪れるならば古墳の北側にある「拝礼所」へと参拝するのが良さそうです。

とりあえず拝礼所へと向かってみよう!そう思ったのですが、ここで一つ問題が。

拝礼所の近くには駐車場がありません・・・!

ちょっとくらいなら歩いても平気平気っとGoogle Mapで駐車場を探してみるのですが、全くみつかりません。

周辺は完全に住宅街、特に観光スポットなども無いため、コインパーキングすら設置されていないようです。古市駅前にはあるようですが、そこから拝礼所までは約2km。歩けない距離ではありませんが、旅中での訪問だったので片道30分かかるとスケジュールが圧迫されます。

車で向かうにはどうするのが良いのでしょうか?

まずは誉田八幡宮へ

そんなとき、目に入ったのが、古墳の南側にある誉田(こんだ)八幡宮八幡宮で祀られる八幡神は応神天皇と同一とされています。まずは八幡宮にお参りしてから古墳の拝礼所へと向かうのは流れとしても悪くないはず。

ということで、とりあえず誉田八幡宮へ参拝。 応神天皇とその母である神功皇后、父である仲哀天皇を祀ります。このあたりは応神天皇が幼少期を過ごした場所でもあるそう。

境内にある放生池には、水に浮かぶ埴輪の姿。こんなところでも古代を感じさせてくれます。

この八幡宮には無料の駐車場があります。ここから拝礼所までは1.5km弱と歩けない距離ではありません。ということで、時計回りに古墳の西側を歩いてみることにしました。

歩いて感じる古墳の巨大さ

しばらくは住宅街を進みます。家々の奥に見えている山が応神天皇陵古墳。言われないと古墳とは気が付かないのではないでしょうか。

少し進むと住宅街から離れ、のどかな遊歩道に。犬を連れたり、ウォーキングしたりと歩いている人がなかなか多い。このあたりに暮らしている人にとって、約3kmの古墳一周はポピュラーなコースなのかもしれません。

コスモス畑と応神天皇陵のコラボレーションは、秋ならではの光景です。

古墳の北部に差し掛かる辺りでコーナンが見えてきました。大きい駐車場を備えているので、停めさせてもらっても良かったのでは・・・。

静謐な拝礼所

八幡宮から20分ほどで拝礼所の入口へ。たしかに周辺に駐車スペースはなく、路上駐車も少し難しそう。ただし、空き地のようなところに停めている車もあったりするので、短期間なら何とかなるかもです。

各地の天皇陵と同じく、鳥居と玉垣に包まれた拝礼所。その向こうには木々に包まれた墳丘が、まるで山のように広がっています。訪れている人の姿は無く、凛とした空気。

宮内庁が管理しており、「惠我藻伏崗陵(えがのもふしのおかのみささぎ)」という御陵名がつけられております。聞きなれない単語だったので、調べてみたところ、「惠我(えが)」は古代にこの地域にあったとされる市の名前とのこと。「藻伏崗(もふしのおか)」はわからなかったのですが、こちらも地名でしょうかね。

帰りにみつけた駐車場

さて、帰りも時計回りで、行きとは反対の古墳東側を通るルートで八幡宮へと戻ります。

途中で見かけた茶山テニスコート。なんと、ここにコインパーキングがありました!料金は60分100円、最大400円とお手頃価格。そして、ここからなら10分弱で拝礼所までいけます。ただし、台数は少ないのでテニスコート利用者がいると停められる可能性は低そうです。

帰りも約20分ほどだったので、トータルの所要時間は40分ほど。
距離はそれほどではありませんが、特に見どころのない住宅街を歩いたのでちょっと疲れました。でも、実際に歩いたことで応神天皇陵の巨大さを身をもって体験することができました!

アクセスと営業情報

近鉄線の道明寺駅、または土師ノ里駅から徒歩20分弱。
車の場合は西名阪自動車道の藤井寺ICから5分ほど。前述の通り近くに駐車場が無いため「どこへ車を停めるか」は計画してからの訪問がおすすめです。

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