テーマは太平洋!国内屈指の超巨大水族館『海遊館』(大阪市港区)

大阪府

日本を代表する水族館のひとつである海遊館。ジンベエザメが泳ぐ超巨大な太平洋水槽を中心に、それを取り巻く海が再現されたスケールの大きな水族館です。見どころがわかりやすくしっかりとしているため、生き物に詳しくなくてもテーマパークのような感覚で楽しめます。

訪問日:2023/6/30(金) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

一風変わった大型水族館

1990年にオープンした海遊館は、規模・来場者数ともに日本トップクラスの水族館。ショッピングモールや観覧車が並ぶ、天保山(てんぽうざん)ハーバービレッジ内にそびえ立っています。巨大な建物は、地と水と火の結合をイメージしたカラーリングであるそう。

一般的な大型水族館とは異なり、屋外エリアの無い完全にハコモノタイプの施設。天候を100%気にしなくて良いため、真夏日であろうと豪雨が降ろうと、季節を問わずいつでも快適に楽しむことができます。

屋外エリアが無いため、イルカショーやアシカショーなどは開催されていません。ショーが好きな方は物足りないと感じるかもしれませんが、開演時間などを気にせずに見学できるというのは魅力のひとつ。マイペースにゆったりと館内をめぐることができます。

受付から進むと、エスカレーターで8階まで上り、螺旋状のスロープを下りながら降りていきます。そのため、ルートは1本で基本的に一方通行。「どこから見るか、どのように見るか」といった悩みは皆無の、迷わない水族館なのです。

太平洋を再現した館内

海遊館の特徴的なところは、その建物の構造。館内の中央には最大長34m、深さ9mという超巨大な「太平洋水槽」が鎮座しています。

5,400トンという水量を支える水槽は、ほぼ全てが厚さ30㎝にも及ぶアクリルガラスでできています。この水槽は、国内では沖縄美ら海水族館の「黒潮の海大水槽」に次ぐ大きさ。1mを超える巨大なサカナたちが小さく見えるほどのスケール感です。

そして、その周りには「アリューシャン列島」「パナマ湾」「南極大陸」など太平洋を囲む地域の海を再現、さらにそれを地図の通りに配置するという徹底ぶり。太平洋を一周するという、スケールの大きなシミュレーションができるようになっているのです。

受付直後のエスカレーター手前には、建物の模型も置かれています。中央の「太平洋水槽」、円柱だと思い込んでいましたが、実は角の無い十字型をしています。

 

何度でも見れるジンベエザメ

多くの生き物を飼育する海遊館ですが、なんといっても目玉はジンベエザメ!大きな太平洋水槽内で、巨体をうねらせながらゆったりと回遊する姿に目を奪われます。

今でこそ国内数か所で見ることができる生き物ですが、開館当時は世界初の飼育であったそう。

2023年時点では2匹が飼育されております。気になる大きさですが、2022年11月の実測によると、「6m」と「5m25㎝」とのこと。年々大きくなっているので、今現在はさらに大きなサイズになっていると思われます。

前述の通り、海遊館は太平洋水槽が中心にあり、その周りをめぐっていきます。そのため、ジンベエザメは何度も何度も見ることができます。シャッターチャンスは無数に訪れるため、足止めされることもありません。

最初は上から見下ろすため背中の斑点模様が、進んで行くにつれて下から真っ白なお腹部分を見上げるようになっていきます。様々な角度から観察できるのはこの海遊館ならでは。

大きな生き物のオンパレード

ジンベエザメに続く太平洋水槽の主役がイトマキエイ。翼のようなヒレを使い、舞うように泳ぐ姿がとてもかっこいいです。2023年時点では国内ではここでしか見ることができないため、ジンベエザメよりもレアな種類です。

「南極大陸」水槽では、大きなオウサマペンギンが大集合。コウテイペンギンに次ぐ、2番目に大きいペンギン。ずらりと並ぶ姿は壮観です。

オーストラリアとニュージーランドの間に位置する「タスマン海」水槽には、悠々と泳ぐカマイルカ。モノトーンが印象的なイルカで、名前の由来は背ビレが鎌のように見えることからであるそう。

「特設水槽」には巨大なマンボウが登場。アオリイカとともに、ビニールで保護された水槽の中をゆったりと過ごしています。

他にも、モンタレー湾のカリフォルニアアシカ、エクアドル熱帯雨林のピラルクなど、大きな生き物が多数展示されています。

カラフルな生き物たち

大きな生き物ばかりに目が行きますが、「カタチとモヨウ」というテーマの小部屋にはコンパクトな水槽がいくつか展示されています。

人気者はやっぱりカクレクマノミ。巨大魚がひしめき合う太平洋水槽を見たあとだと、より一層ちいさく見えます。

色鮮やかな模様と、ちょこちょこと動く姿が愛くるしいニシキテグリ。後ろにはチンアナゴが多数そびえ立っています。

「海月銀河」は薄暗い中で様々なクラゲが漂う神秘的なエリア。 パシフィックシーネットルをはじめ、色鮮やかなクラゲたちが出迎えてくれます。

マニアックな北極圏エリア

世界の様々な海を見ることができる海遊館の中でも、ひときわディープなのが「北極圏」エリア。氷のようなインテリアで、肌寒く感じる仕上がりです。

まるで深海魚のようなタラの仲間、アークティックコッド。血液中に「不凍タンパク質」というものがあるため、凍らないでいられるそうです。

こちらはランプフィッシュ。ダンゴウオの仲間ですが、体長60cmを超えることもある最大種。お腹にはしっかりと吸盤があり、岩などにくっついていました。

この北極圏エリアのアイドルはワモンアザラシ!まるで温泉につかっているおじさんみたいです。自由気ままに過ごす姿は、人間から見ると憧れ以外の何ものでもありません。

見学所要時間と行ってみた感想

見学所要時間は、じっくりと見て1時間30分ほど。さっと見るだけならば、1時間でもまわれるかもしれません。ショーもなく、全て屋内であるためか規模の割には短い時間でも楽しめる水族館です。

今回、ひさしぶりの訪問であった海遊館。金曜の夕方に訪問したところ、それほど混雑も無く快適に見ることができました。意外だったのは、外国人観光客の多さ。USJや天保山大観覧車と合わせて訪れている人が多いようでした。

水槽内で様々な生き物を探す一般的な水族館とは異なり、「決まった場所で決まった生き物を見る」という感じがとっても新鮮。この感覚は、水族館というよりも動物園に近いイメージです。展示されている生物はインパクトのあるものばかりで、例えるなら『ベストアルバム』みたいな水族館でした。

最後に、ジンベエザメを撮ろうとしたら無邪気に入り込んできたタマカイの写真を置いておきますね!

アクセスと営業情報

大阪メトロ中央線「大阪港駅」より徒歩5分。

USJのそばにあるユニバーサルシティポートからシャトル船「キャプテンライン」に乗船すれば、約10分ほどでアクセスすることもできます。

開館時間 9:30~20:00 ※日によって異なる
料金 2,700円 ※繁忙期料金あり
公式サイト https://www.kaiyukan.com/

※掲載の情報は2023年7月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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