トカラ列島の旅のはじまりは早朝の口之島。集落&観光スポットへ向かうには、上り坂で一山越えなくてはいけません。ハードな道を越えた先には湧き水や温泉、そしてタモトユリをはじめとしたたくさんの花が咲いていました。
滞在時間:2時間
早朝到着の口之島
年に1度、たった2日でトカラ列島7つの島をめぐる『フェリーとしまレントゲン便』。最初に立ち寄るのは口之島。
時刻は朝5:00、まだ港は真っ暗です。
一時下船するには、何か手続きが必要かと思っていたのですが、とってもシンプル。下船時に受付で名前を書き、帰船した際にはセルフチェックというお手軽仕様です。
船からは住民健康診断のためのレントゲン車が降りてきました。他にも様々な作業者が島の中へ走り抜けて行きます。非日常な出来事は、眺めているだけで楽しい。
容赦ない上り坂
島での滞在時間は2時間。さあ、どこへ行こう!
港のおばちゃんによると、口之島の港から集落まではけっこう距離があるとのこと。しかもかなりの上り坂というハード仕様。港周辺には特に見るものは何もないので、自動的に足は集落へ向かっていました。
幸い道はきちんと舗装されており歩きやすい。ぐんぐん進んで気がつけばフェリーがあんな遠くに。
ひたすら坂道を登ることおよそ20分で集落に到着です。時間だけ見ると大したことなさそうに見えますが、100%上り坂なのでなかなかハード。
集落と観光スポット
やっとのことでたどりついた集落は、ちょうど朝日のタイミング!登ってきた疲れも吹っ飛びます。
早朝なので、とても静かな口之島集落。離島らしく、昔ながらの空気が流れる町並み。自販機のポカリは手書きという味わい深さです。
こちらは河(コウ)もしくは泉(カワ)と呼ばれる湧水。漢字と読み方の使い分けが気になります。
かつては水浴びしたり、釣った魚を一時的に保存する生簀でもあった場所。今は、ベンチの置かれた憩いの場となっているそう。水の中にはテナガエビやウナギが暮らしています。
そんなコウの目の前には口之島コミュニティセンターがあります。ここにはさとのゆ温泉という温泉があります。まだ早朝のためか、湯舟はからっぽでした。
少し歩くと、小中学校を発見!レントゲン便に乗っていた鹿児島テレビが撮影を行っていました。あとでスタッフさんに聞いたのですが、各島の子供たちと中継つないでいるらしい。
校庭には、二宮金次郎ではなく考える人が・・・!
時刻は6:00。そろそろ港へ戻ろう。
登ってきた坂道をぐんぐん下ってちょっと早めに港へ。到着時は暗くて見えなかったのですが、堤防にはウェルカムアートがありました。
描かれているのは口之島牛。そしてN30°。
口之島には北緯30度線が通っています。第二次世界大戦後、北緯30度以南、すなわち口之島以南がアメリカ統治となっていた時代もあるのです。
口之島に咲く花たち
5月だというのに、早くも初夏の香りがするトカラ列島。口之島ではたくさんの花が咲いていました。
かわいらしいノアサガオ。小学校の栽培でおなじみの植物ですが、熱帯や亜熱帯地域に自生するそうです。
これぞ南国の象徴とも呼べそうなハイビスカス。赤く大きな花はとっても華やかです。
なんとバナナも見つけました。誰かが栽培しているのでしょうか。離島は私有地の区別がつきにくいです。
こちらは口之島の固有種タモトユリ。平家の落人が懐に忍ばせてもってきた種子が自然に根付いたものといわれています。波打つ花びらと、上を向いて咲く花が特徴。
あれ、、、よく見るとあまり花びら波打ってない気が。これってタモトユリで合ってるのでしょうか
徒歩で行けた場所
船の停泊する限られた時間で、徒歩で行ける場所はかなり限定されます。普通に歩いた場合、港から集落周辺を少し散策したら時間ちょうどといった感じでした。
口之島北部では、日本にわずか2種しかいない純日本産の在来種、口之島牛が野生化しています。日本で唯一野生の牛を見ることができる島でもあるのですが、レントゲン便×徒歩ではそこまで進むことができませんでした。
船内で朝ごはんのパン食べながら、大阪のおっちゃん&へべれけおじさんコンビと話しました。
このおじさんたちは、島へ降りたは良いものの、最初の登り坂を見て島内観光は諦めたらしい・・・。
海上から見る口之島は緑色の山が波打っています。最初っからハードな島でした。
レントゲン便が初日に寄る島は5つ。全部この調子だと体力が持たないかもしれません。次の島中之島はもう少し楽だと良いな・・・。
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