1,445段の階段を上って高原ハイキング『霧降高原キスゲ平園地』(日光市)

栃木県

木製の階段が整備されているため、普段着でも気軽に高原ハイキングが楽しめる霧降高原(きりふりこうげん)。段数は1,445段となかなかハードですが、登った先にはパノラマ広がる絶景が!初夏に訪れると「ニッコウキスゲ」の鮮やかな花も出迎えてくれます。

訪問日:2024/7/13(土) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

駐車場とレストハウス

東照宮や二荒山神社などの「二社一寺」から離れること約10km、霧降高原にはキスゲ平園地と呼ばれる人気のスポットがあります。もともとは霧降高原スキー場であり、スキー場閉鎖後もリフトが残っていましたがこれも2010年に廃止。2015年に遊歩道が整備され「キスゲ平園地」としてオープンしました。

駐車場はP1、P2、P3の3ヶ所。P1が一番近いですが、P2とP3もそれほど離れていないため、そんなに気にしなくても良いかと思います。

P1の目の前にはレストハウスがありますが、早朝はクローズしておりトイレも利用不可。自販機は利用可能でした。

P3は24時間利用可能なトイレがあるので、早朝や夜中に訪問する方はあえてP3に停めるというのもアリです。今回は「夜中に到着、車中泊して早朝出発」というプランであったため、P3に停めました。ちなみにトイレは夜になるとシャッターが閉まるため、利用者はシャッターを持ち上げて入ります。少々手間ですが、動物や虫が入ってこないので安心です。

荷物を整え、軽い準備運動を済ませたら6:15出発!目の前に立ちふさがるのは1,445段の階段。さぁ、がんばっていきましょう!

楽しい楽しい階段上り

長い階段は「A」から「Q」までアルファベットでポイントが定められています。道中にはポイントや標高を示す案内も。

さらに、100段ごとに「いま何段目」かの表示も現れます。こういった表示があると退屈しなくて良いですね!

ふと途中で振り返ると、既に絶景が広がっていました!早朝の澄んだ空気の中に広がる高原、これ以上に清々しい光景ってありますでしょうか。

丁度半分くらいである700段目付近には、屋根付きの東屋も設置されています。ここから先はハードなので、少し休憩するのもおすすめ。私は久しぶりの運動だったので、早くも疲れてきました。

ラストスパートの急階段

東屋から先は急傾斜!高くそびえる階段はなかなかな迫力と威圧感があります。こういう急な階段は、ゆっくり上らないと大変なことになるので、少しペースを落としていきます。

途中には、枝分かれするかのように展望デッキも設置されています。開放感抜群で、疲れもちょっとだけ吹っ飛びます!

30分ほどで1,100段目。「そろそろ疲れてきたかな」というメッセージが現れますが、だいぶ前から疲れている私にとっては煽られているような気分です。

7:00、出発から45分でゴール地点である1,445段目に到着!!そこにあるのは小丸山展望台。デッキタイプの展望台で、日光の市街地を見渡すことができます。天気が良いとスカイツリーや太平洋まで見渡せるそう。

早朝の澄んだ空気と心地よい風、開放感抜群な風景、そして上ってきた苦労が重なり合い、なぜかととのってきました!!

ひと足のばして小丸山

頂上の展望台からさらに先にも道が続いています。この先、すぐに小丸山山頂に行けるそうなので、進んでみることにしました。

展望台から5分弱で小丸山の山頂に到着!草木の無い広場になっており、大きめの石がごろごろ。キスゲ平園地はそれなりに人が歩いていましたが、ここはほとんど人がおりません。

この先は丸山・八平ヶ原、赤薙山・女峰山といった山々のガチ登山ルートが続いています。本格的な山装備で階段を上っている人を多数見かけましたが、きっと階段は準備運動でここからが本番なのですね。

標高は1,601m。先ほどの展望台とはまた違う景色が広がります。

私は今回はここまで。朝ご飯のチョコメロンパンを食べたら下山します。

上り下りの所要時間

7:25、下山開始。このキスゲ平園地には、階段とは別に蛇行するスロープの散策路もあります。途中で、階段ルートから外れて散策路を寄り道しながらゆっくりと下山。

7:55、レストハウスに到着しました。私の所要時間は、上り45分、下り30分。「小丸山山頂までの往復」と「休憩時間」も含めるとトータル1時間40分の行程でした。

連休中であったためか、早朝でもそれなりに人がいます。星空や日の出を目当てに訪れる人もいるため、朝早い時間でも下ってくる人がけっこういました。

客層はドライブで訪れた軽装な人と、その先のトレッキングコースを想定した山装備な人が入り混じる不思議な感じ。なお、8:00過ぎると次々と車が入ってきて階段がどんどんにぎやかに。静かな高原を歩くなら早朝に限りますね!

期間限定ニッコウキスゲ

「キスゲ平」という名称が示す通り、ここはニッコウキスゲの群落地でもあります。最後に、この花をちょっとだけご紹介!

ニッコウキスゲは海抜1,000m以上の高山に生える多年草であり、正式には「ゼンテイカ(禅庭花)」といいます。ユリにそっくりですが、別の種類であるそう。6月中旬から7月中旬の花期に訪問すると、階段のそばにも多数の花を見ることができます。

朝に開花しますが、夕方には萎んでしまう一日花。そのため、タイミングはけっこう重要です。

シカの食害やクマザサの影響で一時は絶滅の心配もあり、今でも保全活動が続けられています。キスゲ平園地では、階段のスタート地点と頂上の小丸山山頂付近にゲートがあり、野生動物の侵入を防いでいました。

ちなみに、佐渡島と飛島という離島で見ることができる「トビシマカンゾウ」は、このニッコウキスゲが島に適用した種であるそう。遠く離れた離島と植物がリンクする感じ、なんだかわくわくしますね!

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