多種多様な外来種!在来種はどこ!?『かすみがうら市水族館』(かすみがうら市)

茨城県

霞ヶ浦に暮らすサカナを中心に展示している、とっても小さな水族館。淡水魚がメインですが、インパクトのある海外産のサカナも多いため見応えはあります。実はそんな世界のサカナたちも、ほとんどが霞ヶ浦で確認されているとのこと・・・。外来種問題をダイレクトに体感できる水族館です。

訪問日:2025/9/14(日) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

湖畔の小さな水族館

霞ヶ浦の湖畔に立つかすみがうら市水族館。一見すると水族館にはまったく見えない、公園の売店くらいの建物です。

入館料は330円と激安の水族館。館内はとってもコンパクトですが、様々な生き物が飼育・展示されています。

マスコットキャラクターはこちら、オイカワちゃん。オイカワという魚がモチーフ・・・だと思うのですが、なぜ人型になったのでしょうか。大きな目とゆるんだ口元も絶妙なバランスです。

寄贈された様々なサカナ

たくさん泳いでいるのはコチョウザメ。ユーラシア大陸の河川に暮らす小型のチョウザメであり、株式会社フジキンより寄贈されたそう。

1m以上はある巨大なオオサンショウウオ。こちらは牛久で保護された個体。どうでも良いですが、過去一でキレイに撮れたオオサンショウウオ!いろんな水族館で見ることができますが、岩や流木に挟まってて全貌が見えないことがほとんど。こんなに全身ちゃんと見えるのもレアです。

アカアシガメヒョウモンリクガメどちらも土浦警察署より寄贈されたものであるそう。いったいどのような経緯で警察が保護したのか、気になるところです。

唯一の海水魚、カクレクマノミ。子どもに人気なサカナだから飼育してるのかなと思いきや、こちらも寄贈されたものであるそう。

この水族館、水槽に添えられた解説プレートを見ると、そのほとんどが寄贈されたもの。飼育できなくなったサカナを引き取る、そんな役割を担っているのでしょうかね。

個性豊かな外来種

中米に暮らすトロピカルガーは、霞ヶ浦にて確認事例があるそう。ここに展示されている個体は、個人から寄贈されたものとのこと。

南米に暮らす大きなナマズ、レッドテールキャット。その名の通り、赤い尾が特徴的なサカナです。満腹という感覚がなく、どれだけ餌をあげても食べ続けるそう。やはり霞ヶ浦でも確認されているそうです。

体長40cmほどの巨大なタナゴみたいな魚、こちらはダントウボウ。中国原産の魚ですが、やっぱり霞ヶ浦にて確認されています。一説によると養殖目的で輸入されたともいわれていますが、真相は不明とのこと。

ブラックゴーストは、南米に暮らす数千年前から姿を変えていない古代魚の一種。デンキウナギのなかまであり、電流で獲物を捉えることができます。ここの個体は40cm程とかなりの大きさです。なんと霞ヶ浦で確認されています。

他にもナイルティラピア、セルフィンプレコ、コウライギギ、タイリクバラタナゴなど、様々なサカナが展示されています。世界の淡水魚の展示かと思いきや、そのほとんどが霞ヶ浦にて確認されているというから驚きです!!

爬虫類と両生類

サカナ以外にも、爬虫類や両生類の姿も。真っ黒で大きなウシガエルは食用の養殖目的で輸入され、霞ヶ浦では1918年より確認されています。今ではすっかり増えてしまっているそう。

カブトニオイガメは国内外来生物。甲羅が盛り上がっているため、カブトという名を冠しています。危険を感じると悪臭を放つそう。

インパクトのあるワニガメ。南米に暮らすカメですが、各地の湖沼にて発見されるおなじみの外来種。口を開けているのは、舌にふれた魚を食べるため待ちの姿勢ですね。

最後に広がる在来種コーナー

ひたすら続く、霞ヶ浦で確認された外来種。展示室の2/3は過ぎたあたりで感じるのは「霞ヶ浦に在来種っているの!?」ということ。

この水族館の展示は、最初から中盤までは派手な外来種がメイン。終盤に在来種コーナーが現れるという、なんともニクい演出。

メダカ、タナゴ、キンブナ、モツゴ、スジエビ、サワガニなどなど、古来より霞ヶ浦に暮らす生き物がずらりと並んでいます。ただし、そのほとんどが絶滅危惧種。

ニホンウナギも外来種ではない日本のサカナ。夜行性なので、筒におさまりじっとしています。

出島をイメージした水槽

最後の水槽は、出島水槽。かつてこの地域は出島と呼ばれており、それをイメージした陸地が広がる水槽です。

陸地部分にあるお城は、「かすみがうら市歴史博物館」。水族館のすぐ近くにあるため合わせて訪問しようとしましたが、現在は閉館中とのことです。

この水槽に泳いでいるのはオイカワ、ウグイ、ドジョウなどの在来種たち。

オイカワは繁殖期になるとオスが婚姻色という鮮やかなカラーリングに変化します。この数のオイカワが色づいたら、それはキレイなことでしょう。


小さな水族館なので、じっくり見ても30分程度。さらっと見るだけならそれほど記憶に残らないかもしれませんが、ここに来たらぜひ外来種と在来種を意識して生き物を観察してみるのがおすすめです。

なお、霞ヶ浦にて2000年頃から爆発的に増えているアメリカナマズを釣り上げた場合、この水族館で回収もおこなっているそう。そして、そのアメリカナマズを持ち込むと、入館料が無料になるという謎のキャンペーンも!

実際に持ち込んで水族館に入った人はいるのでしょうかね。

アクセスと営業情報

開館時間 9:00~17:00
休館日 月曜、年末年始
料金 330円
公式サイト https://www.dane-kerry.com/aquarium.html

※掲載の情報は2025年9月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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