横浜の支えとなった神社『伊勢山皇大神宮』(横浜市)

神奈川県

明治初頭に遷座され、横浜の総鎮守となった伊勢山皇大神宮。開港によって異文化が流れ込む地に住む人々の心の支えであった神社です。今でも横浜の守り神として、人々に親しまれています。

訪問日:2026/1/12(月) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

横浜の支えとなった神社

伊勢山皇大神宮(いせやまこうたいじんぐう)は、横浜総鎮守であり、「関東のお伊勢様」とも呼ばれる由緒正しき神社。

創建は明治3年(1870年)。開国した横浜港が貿易の街として急速に発展していく中、日本らしい神社信仰を確立するため、かつて伊勢神宮から勧請した神明社を野毛山に遷座、横浜の総鎮守としたのがはじまりです。

この遷座の際には、5日間に渡る遷座祭が執り行われます。各地域が人形山車を揃えたり、踊りの引き屋台が登場したりする盛大な祝祭であり、東京からも多くの見物客が押し寄せたそう。

このような大規模な祭礼が行われた理由として、舶来の文化や思想の流入による価値観の変動に晒される人々の精神的な支柱となることを期待しており、また移住者の多い横浜住民の一体感を植え付けるためであったとも考えられています。江戸っ子ならぬ、「はまっこ」という意識の起源はこの遷座祭にあるともいわれています。

なお、このお祭りをきっかけに、アイスクリームが世に広まったというエピソードもあるようです。

連なる2つの鳥居

境内の入り口となるのが銅製の二ノ鳥居。伊勢神宮と同じ神明鳥居であり、昭和45年(1970年)に創建100年を記念して建立されました。

二ノ鳥居のすぐそばにあるのが、旧大鳥居台座。明治初めの創建にあたり鳥居が奉納されます。大正5年に改築され、関東大震災後にも修理されました。

その先にあるのは一ノ鳥居。二ノ鳥居と同じく神明鳥居ですが、こちらは台湾ヒノキで作られています。

多くの神社では複数の鳥居がある場合、本殿から遠い順に一、二、三となっていますが、伊勢山皇大神宮の場合には本殿から近い順に一、二、三と数えられています。

なお、三ノ鳥居は、現在残っていないみたいです。

本殿と照四海

二ノ鳥居の先にあるのが拝殿。鰹木が並ぶ切妻屋根の建築は、いかにも神宮らしいたたずまい。

茅葺屋根の本殿。平成30年(2018年)に創建150年の記念事業の一環として、伊勢神宮内宮の旧西宝殿が下げ渡され、移築されたものです。ご祭神は、神宮の名が示す通り天照大御神。

こちらは照四海(しょうしかい)。高さ約6mの常夜灯であり、現在のものは二代目。「四海を照らす」というその名が示す通り、横浜港の守り神を象徴しています。

こちらの桜の木はシドモア桜という名がつけられています。明治45年に日本からワシントンに3,000本の桜が送られますが、それに尽力したのがアメリカ人のエリザ・シドモアという人物。そんなワシントンの桜の苗木が里帰りし、シドモアが眠る横浜に寄贈され、シドモア桜と呼ばれるようになったそうです。

凛とした境内神社

摂末社として鎮座するのが杵築宮・子之大神。令和5年8月に竣工した新しい社殿は、ぴかぴかです。

明治初年に、当時の横浜港の主要な輸出品であった生糸および蚕種の守護神として、豊受姫大神を祀り建立されました。他にも大國主神、須佐之男命、住吉大神、鹿島大神、香取大神など多くの神様を祀っています。

その隣には、奈良県の三輪明神大神神社の御分霊である大神神社も。令和6年3月に境内整備が行われ、新たに三ツ鳥居が建立されました。

鳥居の格子の奥には、紙垂のかかる岩。通常見られるような社殿は設けられておらず、磐座と呼ばれる古代の祭祀場を再現しております。


1月の連休の訪問でしたので混雑が不安でしたが、夕方ごろであったためか混雑はほどほど。そんなわけで、私の2026年の初詣神社はこちらでございました。今年も良い一年になりますように!

アクセスと営業情報

JR線・市営地下鉄線「桜木町駅」より徒歩10分、京浜急行「日ノ出町駅」より徒歩10分。

開門時間 24時間
料金 無料
公式サイト https://www.iseyama.jp/

※掲載の情報は2026年1月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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