緑と巨石に包まれた朱と黒の社殿『榛名神社』(高崎市)

群馬県

清らかな水の流れとそびえる樹木、そして力強い巨石の中を進むと現れるのは、朱色と黒色のカラーリングがあざやかな榛名神社の本殿。水に浸すと浮き出るおみくじや水琴窟など水を感じることのできる神社です。

開門時間:7:00〜18:00
2019/09/15(日) ※掲載内容は当時のものです

榛名神社の駐車場

榛名(はるな)神社があるのは群馬県高崎市。高崎駅から車で50分、伊香保温泉からだと20分ほどのところにあります。

榛名神社駐車場

参道には複数の駐車場がありますが、ほぼ全て無料のよう。朝イチだったので、神社に最も近い一番奥に停めることができました。だいたい9:00過ぎくらいになると、徐々に埋まっていく感じでした。

ここから本殿までは550m、約15分の道のりです。

榛名神社案内図

自然の力を感じる参道

スギやトチノキの大木が立ち並ぶ参道はとても清々しい。すぐ側を小川が流れており、水の流れるせせらぎの音が聴こえてきます。

榛名神社参道
道沿いに立っている銅像は寿老人。他にも恵比寿や弁財天など七福神の像が並んでいます。

参道は岩場に作られた鉄骨のルートへと変化。せり出している巨岩が迫力満点。

榛名神社参道の岩

双龍門の手前にあるのは瓶子(みすず)の滝滝の両サイドの岩を、神様にお供えする際に使用する神器「瓶子(みすず)」と呼んでいたことに由来するそう。

みすずの滝

滝の流れる場所は、見事に岩肌がえぐれて滑り台のようになっています。長い年月をかけて、流れる水が削ったのでしょうか。

仏教色を濃く残す神社

神仏習合というコトバをご存知でしょうか。簡単にいうと、神道と仏教を融合した信仰のことで、平安時代からはじまり、明治時代の神仏分離令が施行されるまでの1000年以上もの間続いていました。

江戸時代以前からの歴史を持つ神社やお寺には、そういった名残を見ることができることも少なくありませんが、榛名神社でも随所に仏教の名残を見ることができます。榛名神社は神仏習合期は榛名山巌殿寺という天台宗のお寺でもあったそうです。

1847年に建立された榛名神社への入り口随神門。この門もその当時は仁王門でしたが、神仏分離とともに随神門へと姿を変えました。

随神門

突然あらわれる三重塔。塔というのはお釈迦様の遺骨を納める伽藍。神仏分離した現在は、神宝殿として五柱の天神を祭っています。

三重塔

ふと岩を見ると木の扉のようなものが埋め込まれています。こちらは東面堂という建造物の跡。神仏分離令とともに取り壊され、かつて秘仏が納められていたと考えられていた穴は扉で塞がれています。

東面堂

火と土の神を祭る本殿へ

巨岩に包まれるように建つのは双龍門。石段を登ってこの門をくぐれば、本殿に到着です。

双龍門

拝殿、幣殿、本殿が連なる権現造。この社殿は1806年に再建されたもの。赤と黒の組み合わせはレアな配色。華やかさと重厚さを兼ね備えたとてもカッコいい神社です。主祭神は火の神・カグツチと土の神・ハニヤス。

本殿

彫刻は群馬県を代表する彫刻師「上州の左甚五郎」こと関口文治郎。(※左甚五郎=日光東照宮など多くの作品を手掛ける江戸時代の伝説的な彫刻家。各地に100以上の作品が残っており、制作年間も300年に渡るため、複数人が名乗っていたともいわれています。)

榛名神社の彫刻

掲げられているのは鎮護国家の額。鎮護国家という言葉は、仏教の力で国を守っていくという考え方。おそらくこれも神仏習合の名残りではないでしょうか。

清らかな水を感じるスポット

雨乞いの神としても有名な榛名神社。その御神水は雨乞いの儀式に使用されていました。境内には、そんな御神水を使用する御神水開運おみくじがあります。

御神水おみくじ

何も書かれていない白紙ですが、参道にある御神水に浸すと運勢が浮き上がるのです。

御神水おみくじ2

結果は大吉!そして、旅行の欄に記載されていたのは「夏の榛名もよし」。いままさに来てます!

拝見したおみくじは、こちらの廻運燈籠の自分の干支の投入口へ。おみくじを入れたあとに回すと、運が回ってくるとのこと。なお、この燈籠は相合傘をイメージしているそうです。

かいうんとうろう

御神水のそばには地面から伸びた謎の竹筒が。
こちらは水琴窟。耳をあてると、地下のかめに落ちる水滴の反響音を聴くことができます。落ちる水滴が多くなるように計算されているそうで、BPMは早めのタイプです。

水琴窟

周囲にはオタカラコウがきれいに咲いていました。

オタカラコウ


榛名神社のあとは、榛名湖へ!遊覧船やロープウェイで湖を楽しみます!

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