レアな2両連結式ゴンドラで眉山山頂へ『眉山ロープウェイ』(徳島市)

徳島県

眉山(びざん)の山頂まで気軽に上ることができる眉山ロープウェイ。レトロな雰囲気のロープウェイで、2つのゴンドラが連なるちょっと珍しい形態となっています。山頂からは、新町川や吉野川が流れる徳島の街並みを一望できます。

訪問日:2018/11/26(月) ※掲載内容および写真は訪問時のものです

眉山を上るロープウェイ

徳島のシンボル・眉山(びざん)。標高290mとかなり小さい山ですが、平坦な土地が広がる徳島駅周辺において、圧倒的な存在感を放っています。市内の小中学校の校歌ではおなじみで、2007年には眉山を舞台にした映画『眉山-びざん-』も公開されました。

山頂までは眉山ロープウェイが運行しており、乗車すれば一気に山頂へと向かうことができます。

そのロープウェイ乗り場というのが、阿波おどり会館の5階。阿波おどり鑑賞とセットで訪問するのは、徳島市内観光の定番コースです。お得なセット券もあります。

 

レアな2両連結式ゴンドラ

ロープウェイは15分間隔の運行なので、待ち時間が短いのも利用しやすいです。待ちたくない人は、下のフロアにある阿波おどりミュージアムや、阿波おどり公演と組み合わせるのが良さげです。

この眉山ロープウェイですが、2つのゴンドラが連なる2両連結式ゴンドラというちょっと変わったスタイル。群馬県の榛名山ロープウェイと、ここにしかないレアな形態です。

ゴンドラ内部も、電車のようなつり革が下がっていたり、座席が折り畳み式であったりとかなり個性的。なんだかレトロな雰囲気です。

出発時間となったので、ロープウェイが動き出しました。2つのゴンドラがセットで動いている様子は、なんだか親子みたいでかわいらしい。乗車時間は約6分なので、あっという間に山頂に到着です。

山頂から見る徳島市内

ロープウェイを降りるとそこは展望台。標高277mから徳島市内がぐるっと見渡せます。街中を流れているのは新町川。夜はライトアップされた橋がキレイでした。

徳島駅から少し離れた北部に大きく横たわる吉野川。徳島県を東西に突っ切る大きく長い川です。

この吉野川は、「四国三郎」の通称でも親しまれています。「坂東太郎」(利根川)、「筑紫次郎」(筑後川)と合わせて、日本三大暴れ川と呼ばれています。

暴れ川の名の通り、洪水や水害が多くときには危険な吉野川。しかし、氾濫する際に、山から土砂を多く運んできます。その養分豊富な土のおかげで、蓼藍(たであい)という植物が育ち、それを原料にして徳島では藍染めが発展しました。

自然というのは、人々に災害も恵みも与えます。豊富な海産物で人々の生活を支える海も、ときには津波で襲いかかってくる。また、噴火が恐ろしい火山だって、普段は温泉といった恵みをもたらしてくれる。

東京に暮らしていると忘れてしまう「自然とともに暮らす生活」を、あらためて思い出させてくれました。

山頂で見つけたもの

展望台を歩いていると、巨大な百葉箱みたいな白い箱を見つけました!

下から中をのぞくとキラキラと輝く光が目に飛び込んできます。この箱の正体はLED万華鏡で、その名は「眉華鏡(まゆげきょう)」。徳島県内各所にあるLEDライトアップ作品「光の八十八ヶ所めぐり」の一つです。

こちらは平和記念塔パゴダ。パゴダというのはミャンマー様式の仏塔。ビルマ戦線で亡くなった方をしのび、徳島県ビルマ会により建立されたそう。日本にも数ヶ所あるパゴダですが、ここ眉山のものは国内でも最大級らしいです。

マチ★アソビカフェの2階には屋内型の展望台があり、眉山の鐘が設置されています。なかなか大きな音がするので、思いっきり鳴らし過ぎないようにご注意ください。

眉山の鐘の隣には、写真パネル。こちらは空襲により焼け野はらとなった徳島市内の写真。「徳島は絶対復興する。その日のために、この姿を写真に撮っておかなければ・・・」そんな思いが込められています。

日本各地を旅していると、思い知らされる戦争の被害。甚大な犠牲者が出た東京大空襲、沖縄地上戦、ヒロシマ、ナガサキの印象があまりにも強いですが、47都道府県全てに傷跡が残っています。こういうことって、日本人として知っておかねばいけないはず。

忘れられへんBGM

さて眉山ロープウェイについての記事はここで終わりなのですが、ロープウェイで流れていたBGMが耳に残って忘れられへんのです!

歌詞には徳島の名所や名産が散りばめられておりいかにも「ご当地ソング」なのですが、かわいらしくて何だか懐かしく感じるとっても良い曲なのです。

気になって調べてみたところ、福富弥生さんの歌う「ここにしかない徳島」という曲でした。YouTubeを見つけたので勝手に貼らせてもらいます!

福富弥生『ここにしかない徳島』

♪夏はみんなであほになる~やめられん阿波おどり~

今回の旅の思い出の一曲となりました。たまに振り替えって聴いてみるのですが、この曲を聴くと懐かしさで泣けてきます。そして、すぐにでも徳島に行きたくなってしまいます。

アクセスと営業情報

徳島駅から徒歩10分ほど。

開館時間 9:00~21:00 ※11~3月は9:00~17:30
休館日 月曜
料金 620円
公式サイト https://awaodori-kaikan.jp/bizan-ropeway/

※掲載の情報は2022年2月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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