村上市の岩船港から渡った粟島。自転車を借りて島内散策へ出発!「板碑」を見たり、「あわしま牧場」に寄ったり、「八幡鼻展望台」を目指したり、島の南側を中心にめぐりました。
まずは粟島浦村資料館
とりあえず一番最初に向かったのは粟島浦村資料館。港から500mほどのところにあるので、時間調整にもおすすめです。
建物はとってもキレイで、靴を脱いで入館するタイプの施設。入館料は200円、開館時間は明確になっていないような雰囲気でした。
粟島を解説する約10分の映像からはじまり、実際に使用されていた木造の漁船や漁具、島から出土した縄文土器や石器などの展示が続きます。
展示されたパネルは非常に読みやすく、興味をひくような内容ばかり。島の信仰や、かつて島に棲息していた野生の馬、そして島内に多数建立された「板碑(いたび)」など、島の個性を感じることができます。この板碑については、この後に実物を紹介しますね!
管理人のおじさんもとってもフレンドリー。日帰りで島に来たと伝えると「もったいないなぁ、次はもっとのんびりしにおいで」と言ってくれました。
観音寺に集められた板碑
資料館のそばには観音寺というお寺があります。康和年間(1099~1104)に海から引き上げられたと伝わる「やす突き観音」を安置したお寺です。
境内には、さきほど資料館で見かけた板碑が集められています。
この板碑は、鎌倉から室町時代にかけて、生前に後世の幸せを願って建立されたもの。なぜこの粟島に造られたのかといいますと、この島はかつて極楽浄土の入口と考えられていたためなのです。
よく見ると不思議な模様が刻まれているものもあります。これはインドの梵字。一つだけ、うっすらと金箔が残っているものもあり、こちらは1354年に建立されたものとわかっているそうです。
周辺を掃除していたおじいさんが色々と解説してくれました。もしかしたら、まだ見つかっていない板碑があるかもしれないそうです。
野馬公園とあわしま牧場
粟島港から海沿いの道を南へと進むと、野馬公園が見えてきます。海辺の松林で、中心には馬の像が建っています。
粟島には昭和初期まで野生馬が生息していました。江戸時代の記録によればその数は50~60頭。かつて源義経が奥州へ落ち延びる際に解き放った馬が泳ぎ、渡ってきたものという言い伝えがあるそうです。
野馬公園からさらに南へ進むと、あわしま牧場に到着。目の前が砂浜という、開放的なロケーションの牧場です。
場内には馬がたくさん!「引き馬体験」や「体験乗馬」などのメニューもあります。若いスタッフさんも親切で、「写真撮って行きますか?」と良いポージングで撮らせてくれました。
激坂を越えて矢ヶ鼻展望台へ
ここから南へ進むと、何も無い海辺の道。しばらくはすいすい進めますが、途中から上り坂1.2kmに突入。丁寧に案内板が出ているのが、とっても親切です。
1.2kmならあっという間!!と思いきやこれがめっちゃハード!!!!
傾斜がかなり急なため自転車は押して進むしかありません。これだけでもキツイのに、ひたすら日陰無しの炎天下。汗が止まらず、飲み物は無限に飲めてしまいます。
ときおり現れるほんのわずかな木陰を頼りに進むこと20分、矢ヶ鼻展望台に到着。眼の前には日本海とその向こうに笹川流れ、瀬波温泉、飯豊連峰などを見渡すことができます。そして何より日陰というのが最高です!!
日当たり良好な八幡鼻展望台
矢ヶ鼻展望台の先を少し左へ入ると八幡神社。自転車をとめて階段を登ること5分、神社の社殿らしき建物が見えてきました。
そこからはまだ道は続きます。開けた見晴らしの良い道を下ったり上ったり。「開けた見晴らしの良い」と書くと良い印象に映るかもしれませんが、言い換えると「灼熱の炎天下」でもあります。
歩くこと15分、ラストスパートのきっつい階段を上ると八幡鼻展望台に到着しました。海しか見えませんが、開放的なロケーション。登ってきた達成感も相まって、とっても良い気分です。空気が澄んでいると、たぶん佐渡島も見えるんじゃないかと思います。
ですが、日陰が無いためじわじわと体力が削られます。あまりゆっくりせず、自転車を停めているところまで急いで戻りました。
港への爽快な帰り道
この先の海沿いの道を進むと、島の西海岸や釜谷集落。行ってみたいところですが、このまま進んでしまうと間違いなく帰りの船に間に合いません。
ということで、大人しく引き返します!行きはずっと上り坂・・・・ということは帰りはずっと下り坂!!!超気持ち良い!!!!
13:15港に到着。帰りの船は13:30なので、自転車返却や乗船券発行などを行っているとぎりぎり。
ということで、今回は島の南側をちょこっとしか見られませんでした。矢ヶ鼻展望台・八幡鼻展望に行かなければもう少しいろいろ回れたかもしれませんが、今となっては良い思い出。次はゼッタイに電動自転車に乗りたいです!!!
ちなみに今回は5月の訪問。さらに私は日傘を持参しており、上り坂で自転車を押して進む際や、炎天下の道を歩く際は常に開いていました。それでもこんなにハードだったので、もし夏場に日よけ対策ナシでこのルートを進むのは、生命の危機かもしれません・・・!!
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