タンチョウについて学ぶことができるミュージアム。冬季は飛来するタンチョウの姿を観察できるスポットにもなっています。タンチョウの人工給餌発祥の地ということですが、いったいどういうことなのでしょうか?
釧路のタンチョウスポット
前前回の「鶴見台」、前回の「鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ」に続いて今回もタンチョウ関連スポットです!
その名も阿寒国際ツルセンター (グルス)。これまでの2ヶ所は観察スポットといった雰囲気でしたが、こちらはしっかりしたハコモノ施設。
通年開館している本館の「阿寒国際ツルセンター グルス」と、11~3月だけオープンする分館の「タンチョウ観察センター」が並んでおります。建物は離れていますが、屋外の観察エリアでつながっているため、入館料はどちらかで支払えばOK!
気になるのは「グルス」という名称ですが、おそらくラテン語で「鶴」を意味する”Grus”から来ているのではと推測されます。(未確認)
いろいろ学べるミュージアム
館内はミュージアムとなっています。まずはタンチョウの生活や保護の歴史などが語られる映像コンテンツからはじまり、広々とした展示室へ。様々なダンスや子育て、鳴き声のヒミツなど、タンチョウの生態が映像や音声などで紹介されています。
こちらはタンチョウの卵の模型なのですが、さわってみると温かい!親鳥に抱かれているときの温度である38℃が再現されています。
この人形は、親がいなくなったヒナを人間の手で育てるときの道具。親ヅルの頭の形の人形を手にはめ、これでエサを与えるそう。テープレコーダーで鳴き声も鳴らしているとのことです。
赤い絨毯はふんわりとした湿原の感覚が再現。足を踏み入れるとちょっとびっくりするギミックがありますが、ここではヒミツにしておきますね!
タンチョウに会えるポイント
建物の裏側はタンチョウが飛来するポイント。11月~3月の冬期間、飛来する野生のタンチョウを間近で観察することができます。建物の中から見てもOKですが、外に出てもう少し近づくこともできます。
すらっとした姿美しいタンチョウがたっぷり!多い時には300羽以上のタンチョウが飛来することもあるそう。
ここは小さな湿地があるのがポイント。水の中を歩いたり、ついばんだりする姿を見ることができます。
このポイントとは別に、屋外飼育場も備えています。タンチョウやマナヅルなどが飼育されており、冬以外に訪れてもツルを見ることができるのです。
人工給餌発祥の地
さてさて、この場所はタンチョウの人工給餌発祥の地であるそう。これはいったいどういうことなのでしょうか。
明治以降は開拓により生息環境悪化や乱獲が原因で絶滅したと考えられていたタンチョウ。ある日、山崎定次郎氏は自分の畑に舞い降りたタンチョウを発見します。あまりの美しさに、なんとか生き延びてほしいという思いが募り、エサとなるトウモロコシを撒くことに。
最初は警戒していたタンチョウも、毎日決まった時間に撒くことで、やがてエサを食べるように。これがタンチョウの人工給餌のはじまりであったそう。
今では当たり前のように見られるタンチョウにもこのようなストーリーがあったのですね。
なお、タンチョウの群れをよく見ると、たまにハクチョウも混じってます!
オオハクチョウという大型のハクチョウですが、タンチョウと並ぶと小さく見えてしまいますね。
そんなところで次のスポットへ向かおうとすると、大勢のタンチョウたちがいっせいに飛び立ちました!突然だったので写真は上手く撮れませんでしたが、空に舞う白い姿はため息がでるほど美しかったです!
アクセスと営業情報
釧路空港から車で20分ほど。
開館時間 | 9:00~17:00 |
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休館日 | 年中無休 |
料金 | 480円 |
公式サイト | https://aiccgrus.wixsite.com/aiccgrus |
※掲載の情報は2025年1月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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