もうすぐで100周年を迎える老舗な遊園地。園内にはアトラクションや動物園、超レア観覧車など様々な楽しみが詰まっています。今回は大人ひとりで訪問となってしまいましたが、果たして楽しめるでしょうか?
別府のテーマパーク
別府市の立石山に広がる別府ラクテンチは、山の中腹にある遊園地。
かつて鎌倉の鶴岡八幡宮を勧請した八幡朝見神社があった場所であり、明治時代には別府金山という鉱山が操業していました。鉱山の閉山後、残った敷地と温泉を活用するために昭和4年(1929年)に遊園地がオープン。その後、何度か経営が変わり、名称も変わりながら、現在に至ります。
現在も大分県を代表する遊園地であり、アトラクション、ミニ動物園、さらに無料で入浴できる「絶景の湯」も備えたテーマパーク。春はお花見、夏はプールなど季節に合わせたイベントも開催しています。
4月の平日に訪問したところ、楽しい音楽、子どもの声、そして快晴の中に咲くサクラ。にぎやかで明るい雰囲気です。
今回私は「フラワーかんらん車」目当てで訪問しましたが、それだけで帰るのはもったいないので、少し散策していくことにしました。もちろん大人ひとりで。
ということで、おとな一人でも楽しめるポイントをご紹介させていただきます!
楽しみ方① ケーブルカー
メインゲートから入場すると、最初に見えるのがケーブルカーのりば。ラクテンチは山の上にあるため、麓からはこちらに乗車する必要があります。運行時刻は、基本的に毎時00分/20分/40分の20分間隔。
長さ260m、勾配は30度とかなりの急斜面を上ります。日本屈指の急勾配を誇るケーブルカーだそうです。
昭和4年の開園と同時に開通、何度かアップデートを経て現在のケーブルカーは2020年9月より運行開始したもの。デザインコンテストが開催され、225点から選ばれた黄色い「ドリーム号」と青い「メモリー号」の2基が運行しています。
楽しみ方② フラワー観覧車
ケーブルカーを降りて最初に見えるアトラクションが、フラワー観覧車。
このラクテンチの観覧車は普通ではありません。2つのホイールを供えた二重式観覧車なのです。このタイプは現在日本にひとつしかないという超レア仕様。
最初は小さい円をぐるりとまわりますが、途中から回転しながらさらに大きな円をぐるり。この独特な高揚感はクセになります。詳しくはこちらの記事にて。
楽しみ方③ アヒルの競争
ケーブルカーのりばのすぐ近くにあるアヒルの競争。ここではアヒルたちのレースが開催されており、150円のアヒル券で1位を当てるというゲームが楽しめます。
スタッフのおじさんが盛り上げながらも各アヒルを紹介。このトークもなかなか味があります。
コミカルな雰囲気のとっても楽しいパフォーマンス。レースは一瞬なのですが、けっこう盛り上がります。なお、開催時間は定時ではなく、何人か人が集まったら随時開催しているようです。
楽しみ方④ 大吊り橋
園内に広がるのは大吊り橋。その長さはなんと150m!
橋の上からはにぎやかな園内に加えて、広がる別府湾と別府のまちなみを見渡すことができます。
4月上旬に訪問したところ、サクラがとってもきれい。まるで桜の海を渡っているような気持ちになれました。
なお、けっこう揺れますので高所恐怖症の方はご注意ください。
楽しみ方⑤ 絶景の湯
大吊り橋を渡った先には絶景の湯があります。園内に温泉があるというのが、さすが湯のまち別府の遊園地です。
こちらは入園者はなんと無料で利用できます。シャンプーやドライヤーも完備した施設であるため、園内で思い切り遊んだ後にさっぱりして帰る、なんて利用もありです。
楽しみ方⑥ どうぶつコーナー
このラクテンチ、アトラクションだけでなく動物園も併設しています。それほど大きな動物はいませんが、カピバラやフンボルトペンギンなどかわいらしいアニマルがたくさん。
「ふれあいバードパーク」ではクジャクやニワトリが放し飼い。モビルアーマーみたいなフラミンゴを見つけてしまいました。
他にもアンデスコンドル、ミーアキャット、ケヅメリクガメ、ニシチンパンジーなどの動物がいました。また、ウサギ、ヒツジ、モルモットとのふれあいが楽しめる「ふれあい動物ランド(30分300円)」もあります。
楽しみ方⑦ 乙原稲荷大明神
園内には乙原稲荷大明神という神社が建立されています。
遊園地内に神社があるのはすごく珍しい気がしますが、冒頭で書いた通りこの地はもともと八幡朝見神社があった場所であり、その後も鉱山として多くの人が出入りしていた地。信仰が残っているのは当然かもしれませんね。
楽しみ方⑧ 乙原地獄
最後にご紹介したいのが、乙原地獄(おとばるじごく)。海地獄や血の池地獄など多数の地獄があることで知られる別府ですが、このラクテンチ園内にも地獄があるのです。
それがこちら!岩場にたまった温泉水、そしてもくもくと湯けむりが噴き上がっています。観音像が安置されたことから「観音地獄」とも呼ばれていたそうです。
今は乙原地獄という記載はなく、すぐ隣には手作りカレーや地獄蒸し料理屋が楽しめるレストラン「森のカレー屋さん」が広がっています。
ということで、おとなひとりで巡ったラクテンチ。入園料を払って観覧車だけ楽しむのはもったいない、という理由での「ひとり遊園地」でしたが、けっこう楽しめました!わざわざ遠方からひとりで訪問する人はそれほど多くないと思いますが、もし似たような境遇の方がいらっしゃいましたら、ぜひ参考にしていただければと思います。
アクセスと営業情報
麓にある「メインゲート」と、山上の「乙原ゲート」、2つの入園口があります。メインゲートはJR別府駅よりバスで10分のバス停「流川通り12丁目」より、徒歩10分ほど。「メインゲート」からはケーブルカーに乗車するため、入園料がおとな+200円、子供+100円となります。
また、駐車場は有料、普通車300円でした。
開園時間 | 9:30~17:00 ※季節によって変動アリ |
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料金 | メインゲート:おとな1,300円(ケーブルカー往復乗車券付) 乙原ゲート:おとな1,100円 |
公式サイト | https://rakutenchi.jp/ |
※掲載の情報は2024年4月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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