漁港として栄えた清水では、新鮮な海鮮を使った寿司が名物料理!そんな寿司の魅力にたっぷり浸れるのが清水すしミュージアム。江戸時代の寿司文化や現代の握り寿司に至るまでの歴史など、様々な展示があります。寿司について学んだあとは、清水すし横丁で新鮮なお寿司を食べることもできます!
ドリプラ内にあるミュージアム
清水すしミュージアムは、清水港に広がる商業施設エスパルスドリームプラザ内にあります。様々なショップに加えて、映画館や観覧車、ライブハウスまで備えた多機能なモール。平日の訪問でしたが、多くの人でにぎわっておりました。
1Fにある入場無料の「清水すし横丁」と、2Fの有料ゾーンとに別れています。有料ゾーンの入口にはスタッフさんが常駐しておらず少し戸惑いましたが、すぐ手前にある静岡のお土産などを販売している「静岡工房」のスタッフさんが兼任しているようで、尋ねたら受付対応してくれました。
江戸時代から続く下町文化
まずは下町を再現したエリアからスタート。かつて清水地域に多数存在したという芝居小屋などが再現されており、江戸~明治初期の雰囲気あふれる仕上がりです。
「日の出湯」という銭湯、実はこちらはトイレとなっています。漢字とイラストのマグロがあしらわれた暖簾がおしゃれですね。
ところで、お寿司はどこにあるのでしょうか?少し不安になってきたところで唐突に現れるのは、鮪大明神というマグロを祀る神社。少し寿司っぽくなってきました!
江戸のファーストフード
しばらく館内を進むと、満を持して現れる寿司に関する展示。こちらは再現された江戸時代のすし屋台です。
江戸時代のすしは、ふらりと立ち寄った客が2〜3個つまんで行くというスタイル。今でいうファーストフード的な立ち位置のメニューであったようです。
握り寿司の形は、江戸時代の寿司職人である華屋與兵衛(はなやよへえ)が考案したものであるそう。1824年に両国で「華屋」という寿司屋を開業、そこで現代のような寿司を作り上げていきます。
江戸時代に爆発的に普及した庶民派の屋台ずしですが、昭和初期にガソリン車が普及すると衛生上の問題から徐々に数が減り、姿を消してしまいます。
すしの知識が盛りだくさん
続く「鮨学堂」では、寿司の様々な豆知識がずらりと並びます。
こちらはすしの元祖と言われる「なれずし」。サカナを米などの穀物に漬け込み、発酵させてできあがります。お米は発酵させるためであって、取り除いてサカナだけを食べるそう。一度食べてみたいものですが、ちょっとコワさもありますね。
その後、飯ずし、姿ずし、箱ずし、棒ずし、巻きずし、ちらしずしと様々な形態を経て生まれるのが握り寿司。現代では最もポピュラーな寿司ですが、寿司の歴史では一番新しいのですね。
こちらは義経千本桜の「鮨屋の段」のワンシーン。この物語の時代にはまだ握り寿司は普及していないので、ここでいう鮨は「釣瓶ずし」のこと。源氏との争いに破れた平維盛が、釣瓶ずし屋として身を隠すというストーリー。非常に悲しいストーリーとなってしまいます。
壁一面を覆い尽くすのは握り寿司のサンプル。見ているだけでお腹が空いてきました!!
出口に広がる清水すし横丁
さてさて、寿司を学んだらもう寿司の口になっているのではないでしょうか!?
館内を進み、階段で1階へ降りると、そこに広がるのは清水すし横丁。多数のお寿司屋さんが軒を連ねる飲食店街。すしミュージアムで寿司気分が高まったところで、ここを回避するのはほぼ不可能です。
ということで、どこかのお店に入ってみよう!迷った末に選んだのが回転寿司のぶちゃん。リーズナブルな価格、そしてタッチパネル式の注文が一人旅でも利用しやすい雰囲気です。
まずはその日の旬なネタの詰め合わせである「清水港3巻」。本日はニベ、タチ、ヨコワ(本鮪)でした。いずれも聞きなれない名前のネタですが、ニベはスズキのなかま、タチは太刀魚、ヨコワは本マグロの幼魚のことです。
こちらは名物のとろとろミニ丼。小さなお椀にトロがたっぷり乗った満足のいく一品。ボリュームは少な目なので、お寿司と合わせて楽しめます。
なお、すし横丁の店舗で飲食したレシートを提示すると、ミュージアムの入場料が半額になります。ということは、先にすし横丁に行った方がちょっぴりお得ですね・・・!
アクセスと営業情報
エスパルスドリームプラザは、静鉄の新清水駅より徒歩15分ほど。
営業時間 | 11:00~18:00 |
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料金 | 500円 |
公式サイト | https://www.dream-plaza.co.jp/enjoy_dreamplaza/sushim/ |
※掲載の情報は2023年3月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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