夜の伊東温泉さんぽ 〜東海館・七福神めぐり〜(伊東市)

静岡県

お店や観光地が閉まった夜の伊東温泉。静かな街を散策に出発!海沿いの按針メモリアルパークから伊東駅まで、七福神めぐりや東海館の見学をしながら寄り道たっぷりに歩いてみました。

訪問日:2019/10/27(日) 

大室山、アニマルキングダムへの観光を終えて、本日の宿のある伊東温泉へやってきました!宿で夕ご飯を食べて一息ついたら、浴衣に着替えて温泉街の散策に出発です。

按針メモリアルパーク

日本に漂着したイギリス人の航海士ウィリアムアダムス。三浦按針(みうらあんじん)という名で徳川家康のもとで外交顧問として活躍しました。
彼は日本初の洋式帆船造りを執り行うのですが、その舞台となったのが伊東。日本初様式帆船建造の地を記念して造られたのがこの按針メモリアルパーク


伊東市に暮らす彫刻家・重岡健治さんの作品であるウィリアムアダムスの銅像や按針が設計した「サン・ブェナ・ヴェンツーラ号」の銅像が並びます。

メモリアルパークのすぐ近くにある渚橋は、カラフルにライトアップ。まるでレインボーブリッジのようです。

伊東観光番

もともとは静岡県で最も古い交番でしたが、現在は観光案内所として「観光番」という名前に変わり、旅人を出迎えています。夜なのでもちろん終了していました。


一点気になるのは、この観光番の立地。
観光案内所というのは基本的に鉄道駅、もしくは道の駅など交通の拠点となる場所に設置されているのが普通ですが、こちらの観光番は伊東駅から10分ほど離れています。

車で訪れた人向けかと思いきや、国道135号線からも少し離れており駐車場も見当たりません。案内所というよりは、レトロな建築を楽しむスポットかもしれません。

松川遊歩道

松川(伊東大川)沿いに造られた約1kmの遊歩道。川のせせらぎとしだれ柳のコンボが決まり、とっても風流な散歩道となっています。竹をくり抜いて作られたライトアップで、夜はうっすらと明かりが灯ります。

いでゆ橋から振り返ると、遊歩道の対岸に存在感抜群な建物が。


こちらは伊東温泉を代表する建築・東海館。昭和初期に造られた3階建ての温泉旅館で、3人の棟梁を各階毎に競作させて造ったという逸話が残っています。

草津温泉の湯畑や、武雄温泉の楼門など、各地の温泉街にはシンボルがありますが、この東海館こそ伊東温泉のシンボルではないでしょうか。

東海館

東海館は現在、温泉宿として営業していないため宿泊はできません。しかし、観光文化施設として内部見学が可能となっています。見学時間は9:00〜21:00までと、かなり遅くまで可能です。松川遊歩道と合わせて、伊東温泉街に宿泊した際の、夜の散歩にぴったりのスポットです。(時間は限定されていますが、土日祝日に限り館内の温泉に日帰り入浴もできるそうです!)

独特な建築様式


入館料の200円を払って館内へ。内部は通路が入り組んでおり、なんだか探検しているような気分。夜は人の気配が全く無いため、ちょっとしたスリルもあります。

成形せずに木の形をそのままいかしたビャクシンの変木や、富士山を描いた組み入れ彫刻など、細部にもこだわりを感じる素敵な館内。

ミニミュージアム


三浦按針や伊東祐親、東郷平八郎など伊東に縁のある歴史上の人物に関する展示、そして伊東温泉街ではおなじみの彫刻家・重岡健治の作品もあります。

建築に興味が無い方でも、歴史民俗資料館やミュージアムのような楽しみ方ができるスポットです。

恐怖のマヨケどんどろ


並べられたお面は「マヨケどんどろ」昭和初期に作られていたマヨケのお面で、製作者が途絶え、廃絶の危機に陥りました。

リアルなお面たちは、今にもこちらを睨んできそう。人の気配もなく静かな夜の東海館で出会うと、けっこう怖さがあります。かつてはお土産物として伊東市内を中心に販売されていたとのことですが、これをお土産としてもらったらかなり複雑な心境に陥りそうです。

あの映画にも登場「お座敷文化」


伊東温泉にはかつてお座敷文化が栄えていました。東海館の大広間には、お座敷の花形である芸妓さんのマネキンや三味線が展示されています。

そんなお座敷文化を現代に伝えるべく、
芸者の作法を学ぶことができる「伊東お座敷文化大学」というイベントも開催されているそう。着付けとお化粧も行うため、芸者になりきることができるそうです。

爽快な展望楼


館内を順路に沿って進んでいくと、最上階である展望楼まで登ることができます。

ここからは温泉街を一望、と言いたいところですが現代はこの展望楼よりも背が高いホテルが立ち並んでおり、見える範囲は限定されてしまいます。昔はきっとここが伊東温泉街の中で最も高い位置だったのでしょうね。

キネマ通り


メモリアルパークから伊東駅方面に向かう途中にあるキネマ通りは、アーケードが延びる商店街。観光向けというよりは、どちらかというと地元民向けなお店が並びます。上部には、さきほどのメモリパークと同じく重岡建治によるレリーフが複数飾られています。

夜は一部の飲食店を除きほとんどの店が営業終了してシャッターが降りていますが、明るいBGMが流れているため何だか不思議な空間。

地面には、温泉を描いたトリックアート。サンバイザーをした白いキャラクターはキネオとキネコ。このキネマ通りのキャラクターです。

トリックアートの傍らには福招きのお手湯があります。こちらは夜でも利用可能。こんこんと流れるお湯に手を浸せば、冷え切った手先がちょっとだけ温まる。お湯の排出口が映写機のカタチをしており、ちょっとした遊び心を感じます。

湯の花通り


伊東駅のすぐ近くに延びる商店街。昼間は食べ歩きやお土産探しが楽しめるのですが、夜はやっぱりほとんどの店が閉店しています。

この商店街にはお湯かけ七福神という7体の石像が隠れており、七福神めぐりが楽しめます。丸っこくデザインされた七福神はとってもかわいらしい。

そして、石像の目の前の道には、ポップな七福神のトリックアートが描かれています。サーフボードを持った毘沙門天や、ギャングのような大黒様など、かなり現代的で大胆なアレンジがされており見ていて楽しい。こちらもぜひお見逃しなく!

なお、七福神のうち福禄寿だけが商店街のメインストリートにおりません。あえてマップを見ずに挑んだ七福神めぐりだったため、なかなか見つからず、ちょっとだけ苦労しました。

伊東駅


海沿いの按針メモリアルパークから歩いてゴールである伊東駅までやってきました!熱海駅と伊東駅をつなぐJR伊東線と、伊東駅と伊豆急下田駅をつなぐ伊豆急行線の境界駅。伊豆観光の拠点となる駅です。

夜は静かな伊東温泉街ですが、さすがに駅前ともなるとそれなりに人の姿が目に付きます。改札前には、たまって話し込んでいる地元の若者の姿も。

駅前のフェニックスの木は、怪しげにライトアップ中。伊東線の開業を記念して植えられた雌雄一対のヤシの木で、「夫婦ヤシ」と呼ばれているそう。


本当は外湯めぐりもしようかと思ったのですが、宿の貸切風呂の時間が近づいてきたため、足早に帰ります!
次回は宿泊した宿「山へい」について書きます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました