地下に広がるデザインミュージアム『21_21 DESIGN SIGHT』(港区/六本木)

東京都(23区)

六本木に誕生したデザインに焦点を当てたミュージアム。安藤忠雄がつくりあげた地下空間は、期間に応じて様々な作品が展示されるギャラリーとなっています。訪れる人に様々なインスピレーションを与える場所です。

訪問日:2023/9/17(日) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

自然に溶け込むミュージアム

21_21 DESIGN SIGHTは、六本木の東京ミッドタウン内、港区立檜町公園とつながる緑地ミッドタウン・ガーデンにあります。

ミッドタウンの建物内にあるサントリー美術館とは異なり、屋外に別棟として建っています。都内では珍しい、非常に平面的な構造。外観だけ見ると、とても小さな施設に見えます。

ここは、デザイナーをはじめ、エンジニアや職人、企業、一般ユーザーなど、様々な職種の人々が集まり、デザインについての理解と関心を育てていくことを目指すデザインミュージアム。基本的に常設展はなく、その期間に合わせて企画展示を行うギャラリーとなっています。

気になるのは、何かの型番のような「21_21 DESIGN SIGHT」という名称。英語では優れた視力を「20/20 Vision (Sight)」と表現するため、さらにその先を見通す場でありたいという思いからつけられているそう。読み方は「トゥーワン・トゥーワン・デザインサイト」とのことです。

受付から入場まで

建物の中央に向かって左がGallery3、右がGallery1 & 2の入口となっています。

支払いは現金以外にもクレジットカード、PayPayなど電子マネー、交通系ICカードにも対応してます。入場券は紙チケットではなく、このようなシールタイプ。「どこか見える部分に貼ってください」とのことです。シンプルなデザインなので、様々な服装にマッチしますね。

施設内にコインロッカーはありませんが、スーツケースやバックパックなど大きい荷物は受付にて預かってもらえます。

なお、この美術館、訪問した際は写真撮影可能でした!周りへの配慮などのお願いはありますが、自由に撮影して楽しむことができます。

開放的な地下空間

受付とショップがある1階から階段を降りた地下がGallery。外観は小さな施設に見えましたが、展示室は地下に広がっているため、想像よりもずっと広々としています。

大きなガラス窓が並ぶ館内は、自然光が燦々と降り注ぎます。地下であるのに閉塞感を全く感じさせない造りです。

建築を担当したのは世界的建築家の安藤忠雄。コンクリート仕立ての館内は、彼らしさが詰まっています。展示室が地下に作られているのも、緑地の景観を配慮してのことであるそうです。

企画展「Material, or 」

訪問した際に開かれていたのはこちらの企画展。

企画展「Material, or 」
2023年7月14日(金) – 2023年11月5日(日)

地球上に存在する様々な「マテリアル」。人の手によってモノへ作られるという意味が付与され「素材」へと変化していきます。この企画展は、そんなマテリアルから素材へ変わるプロセスや、マテリアルと人との関りに着目した展覧会。Gallery内では、様々な「マテリアル」が展示されています。

こちらはなんと世田谷区で集収されたカラスの巣。人間がつくりだしたハンガーがマテリアルに。木の枝ではできない「曲げる」工程が含まれた、カラスによるデザインです。

「プラスチックを育てる」というメッセージとともに置かれた発光する球体。どういうことでしょうか?

こちらは《glow ⇄ grow: globe》by TAKT PROJECT。この企画展のディレクターである吉泉聡が代表をつとめるデザインスタジオによる作品です。光でかたまる硬化性樹脂であるため、LEDの光で姿を変えながら成長していく作品。よく見ると、下には雫となって落下したプラスチックが・・・!

企画展「吉岡徳仁 FLAME」

受付と反対側にあるGallery 3ではこちらの展覧会が開催中。こちらの入場料は無料でした。

吉岡徳仁 FLAME ガラスのトーチとモニュメント
2023年9月14日(木) – 2023年11月5日(日)

先ほどのGallery1 & 2は地下に大きく広がっていましたが、Gallery3は1階だけの小さな展示室。「光」を素材として使用するアーティスト吉岡徳仁の作品が展示されています。

東京2020オリンピック聖火リレートーチでも話題となった吉岡徳仁。ここに展示されている《ガラスのトーチとモニュメント》は、2024年開催の国民スポーツ大会SAGA2024のセレモニーに向けて制作されたもの。

屋外には《炎のモニュメント—ガラスの炬火台》も設置されていました。

■吉岡 徳仁(よしおか とくじん)
1967年佐賀県生まれ。倉俣史朗、三宅一生のもとでデザインを学び、2000年に吉岡徳仁デザイン事務所を設立。代表作は、東京2020オリンピック聖火リレートーチ、パリのオルセー美術館に常設されたガラスのベンチ《Water Block》、ガラスの茶室《光庵》など。

アクセスと営業情報

都営大江戸線の六本木駅、東京メトロ日比谷線の六本木駅、 千代田線の乃木坂駅、それぞれから徒歩5分ほど。

開館時間 10:00~19:00
休館日 火曜、年末年始
料金 1,400円
公式サイト https://www.2121designsight.jp/

※掲載の情報は2023年9月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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