日本初といわれる滝つぼ水槽を有する淡水魚水族館。淡水魚専門ですが、大きなイトウやピラルクなど見応えのある魚が多く泳ぐ、たっぷり楽しめる水族館です。プロデュースしたのはあの人物・・・!
道の駅にある水族館
北海道東部、オホーツク海に面した北見市。北海道では最も広い市で、日本国内でもベスト5に入る広大な面積を誇ります。
そんな北見市にある道の駅おんねゆ温泉には山の水族館、通称北の大地の水族館が建てられています。
1978年にオープンした老舗の水族館ですが、2012年に大規模なリニューアルを行いパワーアップ。ここにしかない個性的な水槽が話題になる水族館です。
レア水槽① 滝つぼ水槽
この水族館の中で目玉の水槽が、こちらの水槽。
一見すると普通の大水槽に見えるのですが、実はこちら見上げる「滝壺水槽」なのです!水槽の側に立って上を見ると、滝の激しい流れができあがっています。
真上から降り注ぐ滝と、その流れに負けずに泳ぐ魚。こんな光景、日本ではここでしか見られないのではないでしょうか。
レア水槽② 凍る水槽
こちらは屋外の水中が見える窓。
激しい流れに負けずにニジマスやウグイが泳いでます。実は外来魚のニジマス。すし屋のサーモンって実はニジマスだったりするそう。エサを変えて身の色をサーモンピンクにしているらしいです。
サケのふるさと千歳水族館や標津サーモン科学館などでも見ることができる川を覗く観察窓のようですが、実はこちらの水槽は世界初の「凍る水槽」なのです。
冬場に来ると、氷の下でじっと冬を過ごす魚たちの姿を見ることができるのです。
巨大なイトウの群れ
こちらのでっかい魚はイトウ。現在では北海道の一部にしか生息していないため、幻の魚とも呼ばれています。
水族館では比較的良く見かける種類ではありますが、ここのイトウはかなり大型!1mを越えるものが数十匹泳いでおり迫力満点です!
春は恋の季節。モテたいオスは、婚姻色と呼ばれる赤色に染まっています。ウグイやタナゴなど淡水魚でよく見かける生態ですが、この大きな体が赤く染まる様子は非常に見ごたえがあります。
温泉水で育つ熱帯魚
北海道ならではのサカナに加えて、ピラルクやコロソマといった大きな熱帯淡水魚もいます。
尾びれをなびかせ優雅に泳ぐフグ・テトラオドンムブもいます。あまり見かけられない魚ですが、こんな北の大地で出会えるなんて。
この熱帯魚をはじめ、水族館のサカナたちは温根湯(おんねゆ)温泉の温泉水で育てられています。この水は「魔法の温泉水」とも称されており、サカナが通常の2~3倍のスピードで、より美しく育つそう。
様々な効能を持ち、「美肌の湯」とされている温泉なので、サカナにもきっと良い効果をもたらしているのでしょうね。
関わったのはあの人物
この水族館のパンフレットを見ていると「水塊(すいかい)」というコトバが。この言葉をが出てくるということは、あの人物が関わっているに違いない!(※水塊=水の存在感や水中にいる感じなどを表す言葉)
その人物とは、水族館プロデューサーの中村元(なかむらはじめ)氏。この北の大地の水族館は、彼の手によってリニューアルされた水族館なのです。
そんな彼が行った助言がこちら。
①公共の水族館は建物にお金を掛け失敗していることが多い。
②水族館のお客は建物を見に来るのではなく、展示水槽を見る。どう見せるか展示の工夫が大切。
③水族館は大人が8割。動物園の大人5:子ども5とは違う。大人が魅力を感じない水族館は失敗する。
④水族館には魚よりも「水塊(すいかい)」に癒やしを求めて来る
参照:Wikipedia
うーん、けっこう意外な事実が多い!
以前テレビに出演している彼を見かけたことがありますが、「水族館に来る客は魚なんて見てない」と仰っていました。一聴すると極端な説にも取れますが、色々と納得する部分が多い。私自身、生き物を観察するのは大好きですが、なんだかんだ非日常感のある演出には弱いです。
彼は他にもサンシャイン水族館や新江ノ島水族館、竹島水族館なども手掛けてます。どれも個性的でとっても人気な水族館です。
アクセスと営業情報
最寄り駅のJR留辺蘂(るべしべ)駅で、そこからバスで20分ほど。空港から向かう場合は、女満別空港から1時間15分、紋別空港から1時間30分ほど。
開館時間 | 8:30~17:00 ※11~3月は9:00~16:30 |
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休館日 | 4/8~4/14、12/26~1/1 |
料金 | 670円 |
公式サイト | https://onneyu-aq.com/ |
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