屋久島 Part 2 到着日におすすめ!屋久杉とたっぷりふれあえる『屋久杉自然館』(屋久島町)

屋久島・種子島

屋久杉をはじめとした屋久島の自然や屋久杉伐採の歴史を体感できるミュージアム。展示内容はわかりやすく、体験型の展示も多いため、特に知識がなくても大丈夫。屋久杉とのふれあいを思いっきり楽しむことができる空間です。

訪問日:2016/10/07(金) ※掲載内容および写真は訪問時のものです

安房の自然ミュージアム

安房(あんぼう)港から山の中へ車で約10分、森の中に突如あらわれる現代美術館のような建物。こちらは屋久杉自然館という自然ミュージアム。平成元年にオープンした、屋久杉や屋久島の自然を知ることができる施設です。

木のぬくもりにあふれた館内。入館するには、なんと靴を脱ぎます!裸足になって、足の裏からも木のぬくもりを感じよう。

屋久杉伐採の歴史

この博物館のメインは、「屋久杉」に関する展示。なんとなく使ってしまう屋久杉という言葉ですが、ヤクスギという種類の杉があるわけではありません。「標高500mあたりから山頂近くにかけて自然林に生育しているスギ」のことを指しているそうです。

かつては神々の棲む山として信仰の対象であった屋久島ですが、江戸時代に入ると島津藩の主導のもと大規模な伐採が行われるようになります。伐採された屋久杉は、「平木」という薄い板に加工され、屋根材として活用されていたそうです。この平木は年貢としても納められており、貴重な収入源であったそう。

明治以降はトロッコなどの近代的な設備が整えられ、、国の主導の元でさらに本格的な伐採が行われるようになります。このトロッコは、切り出した屋久杉の運搬はもちろん、住民の交通手段としても活用されていました。

戦後となる昭和中期には、復興のために特に大量に伐採が行われました。しかし、昭和後期になると自然を守る動きが活発に。2001年には屋久杉伐採が完全に終了となります。

屋久島のように自然豊かな環境を見ると、ついつい「手つかずの自然が残る」といった表現をしたくなってしまいますが、実際のところ伐採のために多くの人が出入りしてきています。多くの人たちが暮らしていながら、優れた自然が残されていることは、世界遺産に登録された理由の一つとも言われています。

たのしい体験コーナー

さてさて、真面目な展示以外にも、遊べる体験型展示もたくさんあります。こちらはスギのパズル。木目があるから簡単かと思いきや、思った以上に苦戦しました。

様々な木材を実際に持ち上げて体感できる重さ比べ。アカガシとスダジイが重い!そしてヤクスギ軽い!木材と一言でいっても、こんなにも重さが違うものだとあらためて実感です。

こちらは屋久杉の伐採に使用されていた大型チェーンソー。全長2m、重さ約20kgという巨体を、実際に手に持つことができます。かなりの重さで、持ち上げるので精いっぱい。これを取り扱うのは相当な体力が必要です。

 

縄文杉を体感

天井から吊るされた大きな木の枝。こちらは、あの縄文杉の枝!平成17年の積雪で折れてしまったものとのこと。

床に描かれたラインは縄文杉の幹。周囲16mという太さで、圧倒的な大きさを体感できます。

さらには実寸の縄文杉の写真も!この前に立って縄文杉の大きさを感じよう!

屋久島に来ても運悪く縄文杉に会えなかった・・・なんて方もいることでしょう。そんなときはここに来れば縄文杉に会った気持ちになれるかもしれません。

ウィルソン株の本来の姿

ウィルソン株をご存じでしょうか?縄文杉トレッキングコース上にある大きな切り株のことです。中に入ることができ、そこから天を仰ぐとハート型にぽっかり空いた姿を見ることができます。

そんな撮影スポットとして人気の切り株ですが、もとはいったいどんな杉だったのでしょうか?

館内の映像コーナーでは、そんな「ウィルソン株の再現映像」が流れています。

もともとはまっすぐのびた大木で、その大きさはなんと42mもあったと予想されておりす。このスケール、屋久杉の中でもトップクラスの高さですね!!

初日におすすめな理由

こちらのミュージアム、屋久島到着日に立ち寄るのがとってもおすすめです!

縄文杉や宮之浦岳など、屋久島のトレッキングは早朝出発。到着日の次の日以降となるため、初日はちょっとした島内観光くらいになります。安房港から車で10分弱のこちらの施設は、気軽に立ち寄りやすいスポットです。

さらに、最初にここで屋久島の自然や歴史を学んでおくと、その後のトレッキングや島内観光がきっと充実したものになるはず。

そして、この屋久杉自然館は「荒川登山口行きのバス」の発着所でもあります。

人気の縄文杉トレッキングコースの登山口となる荒川登山口は、3~11月の期間マイカー規制を行っています。そのため、縄文杉を目指す人は、基本的にこのバスを利用することになります。

バスの出発は5:00~6:00頃と早朝。事前に下見がてら乗り場を見ておくと、心にヨユウが生まれます!

えっ、そんなことないですか・・・?

アクセスと営業情報

車の場合は安房港より約10分、宮之浦港より約30分。

開館時間 9:00~17:00
休館日 第1火曜
料金 600円
公式サイト http://www.yakusugi-museum.com/

※掲載の情報は2022年3月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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