花博記念公園③ 異国情緒たっぷりな国際庭園(大阪市鶴見区)

大阪府

鶴見緑地には世界各国による庭園が多数残っています!しっかり手入れされているものから、やや自然に還りつつあるものまで、その状態は様々。一部建築が残っているものもあり、国際庭園というコトバ通りの異国情緒を感じることができます。

訪問日:2025/10/19(日) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

今も残る国際庭園

1990年に開かれた「国際花と緑の博覧会」のメイン会場であった鶴見緑地。その中心に広がる大池に浮かぶのは異国を感じる建造物!これはいったい何でしょうか?

こちらは中国の建築。花博では、日本を含む83ヶ国と55の国際機関、212の企業・団体が参加。その参加国が造り上げた庭園が「国際庭園」であり、その多くは今でも残されているのです。

これは思いっきり万博感を味わえそうな予感!パビリオンめぐりの気分で巡ってみましょう!

ちなみに中国はフェンスに囲われているため近づけませんでした。

様々なテーマのお庭

ということで、庭園めぐりスタート!ここからは順不同でいくつかの庭園を紹介したいと思います。

まずはオーストリア。中心に金色の像が立っています。おそらくこちらは作曲家のヨハン・シュトラウス!さすが音楽の都ウィーン有する国。庭園の植物は少なめですが、その分、像の存在感が際立ちます。

アステカ帝国時代のピラミッドをイメージしているメキシコ。内部は温室となっており熱帯植物が展示されていたようですが、現在はやや荒れ気味でした。

こちらのコンクリートの建築はユニオンスクエアガーデン。オリオンをなぞってビターステップを踏みたくなる名前のここは、かつての野外劇場の跡地。現在は子どもたちの秘密基地になっていました。

風格の漂う大きな建築は西アジアレストハウス。内部には自販機とトイレがあり自由に入ることができますが、かなり殺風景。ツタがからまる外観も相まって、廃墟マニアの琴線にふれそうな姿です。

異国情緒あふれる建築

カラフルな壁に囲まれているのはモロッコ。パステルイエローやオレンジがあざやかでとってもかわいらしい雰囲気です。

ネパールは仏教の寺院建築が再現されています。建築が残る庭園は圧倒的な異国情緒!精巧な彫刻もあり、見応え抜群です。

同じく建築物の残るタイ。フェンスで囲われているため近づくことはできませんが、キラキラと輝く装飾がなかなかの存在感。平成19年に日本とタイの修好120周年記念として修復されたそうです。

パキスタンは真っ白な神殿のような姿。世界遺産にも指定されているムガール帝国の庭園「シャーラマール庭園」をモデルにしているそうです。

少々寂しげな庭園

多数の庭園の中には、跡形もなかったり、荒れ放題な庭も。当時は風車とチューリップが華やかな姿であったオランダは、跳ね橋が残るのみとなっています。

イランはイスラムの寺院建築風の休憩所こそ残るものの、ちょっと寂しげな雰囲気。でも、雑草が生い茂っていないあたり、手入れされていることは感じ取れます。

イタリアは鉄のアーチとフェンス、そしてわずかなバラが残る姿。夏の終わりというタイミングのためか、ここもちょっぴり寂しげです。

かつては池やピラミッドをイメージした階段状のレンガがあったというエジプト・アラブ共和国。現在はオベリスクがそびえ立つのみとなっています。

スイスは椅子!まさかの椅子!2025年の大阪・関西万博にてカタカナの「ス」の形をしたイスを展示して話題になったスイス、ここでも椅子というのに驚きです。当時はロッククライミングウォールや、世界最大のピンボールマシーンなどエンタメ性の高い展示もあったようです。

スリランカは何もありません。かつてはスイレンが浮かぶ池や仏頭が置かれており、仏教文化を強く反映した仕上がりであったそうです。

見応えのある韓国庭園

数ある国際庭園の中でも、最も見応えがあったのが韓国!ソウルの李王朝時代の庭園様式をモデルにしたという庭園は、立派な門構え。この門は、花博閉幕後の1992年に新たに建造されたそうです。

塀で囲まれた内部は、池や川が造られています。四角い池にせり出して造られている韓国亭は風流な佇まい。

門の前に置かれているのは狛犬ではなく「ヘテ」。物事を正しく判断する伝説上の生き物で、厄払いの意味もあるそうです。


本当は見応えのある庭園のみを紹介しようかと思ったのですが、それほど状態が良くない写真もあえて載せてみました!ネガティブに感じるかもしれませんが、実際にめぐってみると「次の庭園はどんな状態だろう?」といったドキドキ感がプラスされて楽しかったです。

なお、この国際庭園めぐり、かなり歩きます!鶴見緑地駅から歩いてめぐったのですが、園内の奥地であるためそこまでに1km以上。さらに庭園の範囲も広いので、けっこう疲れました。園内は自転車通行可能なので、電動自転車があるとすごく楽にめぐれそうです!

ということで、3本に分けてお送りしてきた花博・鶴見緑地もこれでおしまいです。時刻は17:00。そろそろ夕暮れに差し掛かり、観光はおしまい。夕飯探しを始めます!!

コメント

タイトルとURLをコピーしました