芝にある大神宮は東京十社に数えられる都内を代表する神社。「関東のお伊勢様」とも呼ばれ、近年では縁結びのパワースポットとしても人気です。境内には生姜塚や貯金塚といったユニークな信仰も残ります。
芝大神宮へのアクセス
JR山手線の浜松町駅から徒歩5分、都営浅草線の大門駅から徒歩1分、都営三田線の御成門駅から徒歩5分ほど。
浜松町駅から増上寺に向かって伸びる大門通りから一本入って進むと、木々が茂る爽やかな参道が延びています。
関東のお伊勢様
参道を進むと、ビルの谷間に大きな石の鳥居が現れます。
品川神社や日枝神社と並び東京十社に数えられる、都内を代表する神社。神宮の名が示すとおり、御祭神は天照大御神(内宮)と豊受大神(外宮)。「関東のお伊勢様」とも呼ばれています。ちなみに飯田橋にある東京大神宮は「東京のお伊勢様」。こちらの方が守備範囲が広く感じますね。
6月下旬に訪問したところ、夏越の茅の輪くぐりが置かれていました。左、右、左と3回くぐることで、無病息災・疫病退散のご利益があります。
神明造の社殿
階段を上るとすぐに拝殿が見えてきます。旧社殿は東京大空襲により焼失してしまったため、現在の社殿は再建されたものとなります。
建築様式は、伊勢神宮を模した神明造。屋根の上に並ぶ鰹木(かつおぎ)と、端が付きだした千木(ちぎ)が特徴的。鰹木の数が偶数で千木の先端が水平にカットされているの場合は祀っているのは女性の神様、鰹木が奇数で千木の先端が垂直にカットされている場合は男性の神様と耳にしたことがあるのですが、必ずしもそうとは限らないようです。
縁結びで人気な神社
近年では、縁結びのご利益をいただけるパワースポットとして人気を集めてています。
赤字で「結」と書かれた丸くて可愛い絵馬もたくさん奉納されています。境内では、若い女性の参拝客を多くみかけました。
ここでは神前結婚式も行っており、雅楽の演奏や巫女の舞による厳粛かつ華やかな挙式が執り行われます。公式サイトには、神前式の流れがFLASH動画にて掲載中。縁結びで有名な神社で結婚式を挙げることができたら、ずっと結ばれることができそうです。
この機会に各神社の神前結婚式について調べてみたのですが、それぞれ個性があって面白いですね!まったく予定は無いのですが・・・。
レアな貯金塚
鳥居に向かって左手には貯金塚。小槌をかざした大黒様が、描かれており、そこには「根氣 根氣 何事も根氣」と記されています。
関東大震災の際、どこの銀行でもお金を降ろすことができなくなっていました。政府は混乱を防ぐために支払猶予令を布き、支払を30日間延期させました。ただ一箇所、不動貯金銀行だけが全額支払いに応じ、その結果、東京の復興に貢献。多くの人々を救ったそう。
その功績を讃えるために建てられたのがこの石碑です。
なお、この不動貯金銀行はその後合併を繰り替えし、協和銀行、あさひ銀行と姿を変え、現在ではりそな銀行となっています。
生姜に縁のある神社
ゴールドの文字が輝く石碑。こちらは生姜塚。
平安時代、この地では生姜が多く生産されていました。そこから生姜を神前に供える習慣が生まれ、お下げした生姜を食べると風邪にならないと評判となっていたそう。
毎年9/11~21と11日間かけて行われる例祭「だらだら祭り」では、生姜を授与しているため生姜祭りとも呼ばれています。
社務所には、おみくじや御守りと並んで生姜飴も置かれており、300円でいただくことができます。
ビルに囲まれた敷地にも関わらず、境内はほっとする空気が流れています。都会の喧騒に疲れてときに立ち寄ってみると、ほっと一息つけるのではないでしょうか。
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