対馬暖流の影響で様々なサカナや海藻が生息している中ノ島の海。海中展望船に乗れば、そんな海中世界を濡れることなく観察することができます。船底に設けられた観測窓からは様々なサカナが見える……かと思いきや、想像していたよりも遥かに幻想的な世界が広がっていました。
あまんぼうの概要
島前三島の中ノ島(海士町)で人気のアトラクションが海中展望船あまんぼう。半潜水型展望船で、海の中を覗くことができる遊覧船です。
時刻表や料金はこんな感じです。
開催期間 | 4/1~10/31 |
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時刻表 | ①8:40 ②10:20 ③13:30 ④14:40 ※時期により減便あり |
乗船時間 | 約50分 |
料金 | 2,000円 |
公式サイト | https://www.e-oki.net/experience/detail.php?eid=30 |
※掲載の情報は2022年5月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
通年催行ではなく、開催期間が4~10月と決まっている点は要注意!そして時刻表も時期によって変わるため、正確な内容は公式HPなどで確認するのをおすすめします。
予約は必要?
乗船は基本的に予約が無くても大丈夫です。今回、GW中の乗船だったため念のため電話予約したのですが、2週間前の時点でほぼ空席でした。
実際に当日行って見ると、8:40便は私含めて7名とがらがら。しかし、10:20便は満席となっていました!コロナによる定員減少かもしれませんが、繁忙期に乗船予定の方は予約しておくのが無難です。電話一本で簡単にできます。
一点注意すべきなのが、最少催行人数が2名ということ。もし一人旅で閑散期に訪れる際は、狙った便が運行しない可能性も考慮しておいた方が良さそうです・・・と思ったのですが、もし1名の場合、2名分の料金を払えば特別に船を出してくれることもあるそう。4,000円で50分の遊覧船は少々高価に感じますが、「貸切クルージング」と考えると破格の値段にも見えてきます。
菱浦港からポイントへ
乗船受付は菱浦港のターミナルにある観光協会。フェリーや島前内航船が寄港する港なので、アクセスは良好。荷物も無料で預かってくれるので、島に到着したらそのまま乗船、なんて利用もおすすめです。今回私は西ノ島(西ノ島町)に宿泊したのち、朝の島前内航船で①8:40に合わせて渡ってきました。
係の人の案内のもと、港のはじっこにある乗船場へ。こちらがあまんぼう。丸っこくてまるでゴムボートみたいなかわいい船です。海中観測のポイントに付くまでは、船体後部のデッキに座ってガイドさんの島の解説を聞きながら進みます。
海岸に建つモダンな建物は「ホテルエントー」。「泊まれるジオ拠点施設」をコンセプトに、2021年にオープンした新しいホテルです。海から眺めると、部屋の壁一面に広がる大きな窓が印象的。
こちらの3つの岩は三郎岩。大きい順に「太郎・次郎・三郎」と呼ばれています。太郎岩の高さは36m。船が近づくと、その大きさに圧倒されます。
海の中の世界
しばらく進むとポイントに到着。船体後部にある階段から、海中展望室へと入って行きます。ブルーに輝く船内は、なんだか宇宙船みたいな雰囲気でわくわくします。
窓の向こうに広がる海中世界!
なのですが、水の透明度がそれほど高いわけではないためそこまでクリアには見えません。サカナも比較的地味なタイプの種類がちらちら泳いでいるくらい。
「今日は海のコンディションが良くないのかな、こんなものかな、、、」と思っていたのですが・・・。
海中に広がる森
気が付けば、辺り一面が巨大な海藻まみれ!
この海藻はホンダワラという種類で大きくなると8mにも達するそう。まるで深い森に迷い込んだかのような神秘的な世界にどきどき。
クロダイやイシダイのような大き目なサカナたちもちらちらと登場。森の中をすいすいと抜けていく姿に目を奪われます。
なお、このホンダワラという海藻は食用も可能らしいです。「サクサク」とした食感とのことで、非常に気になります。
おびただしい数のクラゲ
そんなホンダワラの森を眺めていると、なにかふよふよとしたものが。
クラゲだっ!!
このホンダワラの森には、おびただしい数のクラゲが暮らしています。通常シュノーケリングでクラゲの群れに出会ったら恐怖を感じますが、船の中ならばただただキレイな存在。ふよふよと森を漂う姿は、まるで妖精のようです。
このクラゲはおそらく「カブトクラゲ」。一般的にクラゲときいてイメージするのはミズクラゲやアカクラゲのような触手がある姿ですが、こちらは丸っこいタイプ。多くのクラゲが属する刺胞動物ではなく、有櫛動物に分類されており、刺されることもありません。
乗ってみた感想
しばらく森を堪能した後、船は菱浦港へ。帰り道もガイドさんによる見える景色の解説があります。島のちょっとした情報なども盛り込まれており楽しめる内容でした。
時間通りに港に到着して、解散。50分があっという間でした!
これまで何度か海中を見ることができる遊覧船に乗ったことがありますが、こんなに幻想的な海中世界は初めて!ゆらゆらと揺れるホンダワラと漂うクラゲの光景は、ずっと眺めていられそうでした。
ただし、写真は撮りにくいです!船は停まってくれるのですが、常に波の動きがあり、さらに光の射し込み方も刻一刻と変わるため上手く撮れませんでした。
また、サカナやクラゲも必ず見れるとは限りません。時期や天候、潮の具合によって何が見えるかは変わるはず。ホンダワラの森も、繁茂期であったためこれほどまで生い茂っていた可能性があります。
何が見れるかは運次第、そんな水族館とは違うリアルな海の中ならではのドキドキ感を味わうのがこの船の楽しみ方だと思います。
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