文学館や文学者の記念館は日本各地に数多く存在していますが、その先頭を切ってきたのが日本近代文学館。川端康成らによって発足された機関であり、貴重な文学資料を多数収蔵しています。文学の知識はほとんどありませんが、勢いで入館してみました!
公園内にあるミュージアム
目黒区駒場公園、前田侯爵邸のすぐ側に建つのは日本近代文学館。その名の通り、日本の近現代の作家に関わる様々な資料を収集・保管している施設です。

戦後の激しい社会変動の中で日本の貴重な文学資料が失われつつあることを問題視したた高見順、伊藤整、川端康成といった作家や研究者によって、1963年に財団法人 日本近代文学館が発足。全国の融資による資金の寄付もあり、1965年に工事が開始、約2年後の1967年4月に開館しました。
ちなみに、開館前の1966年11月11日〜12月18日には、竣工記念のお披露目も兼ねて「トルストイ展」が開催されました。料金は大人300円であったそうです。
静かで落ち着いた館内
入り口を進んだ1階には、様々な資料を見ることができる「閲覧室」と、喫茶「BUNDAN」が入っています。

展示室は2階ですが、受付は1階にて。展示室のチケットはたった300円!これ、創建当時のトルストイ展と一緒の金額。ということは、もしかして開館以来変わってないのでしょうかね。
入館証がわりがこちらのポストカード!私は石川啄木の歌集「あこがれ」でしたが、きっと他にもパターンがありそうです。

階段で進んだ2階には、高見順の像。「敗戦日記」などの作品で知られる昭和期を代表する小説家・評論家。財団法人日本近代文学館の初代理事長を務めた人物です。

ユニークな企画展
展示室では、時期によって様々な展覧会が企画されています。訪問した際は、こちらのユニークな名前の展覧会が開催中でした。

11月29日(土)~2026年3月28日(土)
建物の前の掲示板に記されていた詳細はこちら。
文学資料散逸の歴史から、資料保存施設としての日本近代 文学館の起こり、現在までの継承、講座講演会や刊行物による文学普及活動までご紹介する、当館の自己紹介ともいえる展覧会です。普段は見られない資料整理の様子や資料保存環境など、文学館の「裏側」まで展示いたします。(※本展の肉筆資料はすべて複製・パネル展示です。)
あれ、なんかちょっと難しそうですね!
理解できるか不安になってきましたが、ここまで来たので入ってみることにしました。
わかりやすい展示
文学を知らないと楽しめないかと思いきや、そんなことはありません!
人と文化の歴史を次世代につなぐタイムカプセルである文学。その資料の保存と公開方法を紹介するとともに、文学の歴史と向き合う面白さを感じられる内容となっています。
・岡本太郎デザイン館章
・初代名誉館長・川端康成の様々な写真
・川端康成「雪国」の創作メモ(レプリカ)
・夏目漱石の芥川龍之介宛の書簡(レプリカ)
などなど、それほど文学に詳しくなくても知っている名前がたくさん。そして何より、展示のパネルが読みやすく、とってもわかりやすい!文字数も読みやすい量に抑えられており、疲れることなく読み切れました。
忠実に再現された複刻版
展示室の奥にずらりと並んでいたのは名著複刻全集。志賀直哉「暗夜行路」、芥川龍之介「羅生門」、川端康成「伊豆の踊子」など、日本史でもおなじみな有名な作品ばかり。
展示室外のホールにも多数の複刻本が並んでいました。

日本近代文学館が創立初期から力を入れているのが複刻版の製作。原本を可能な限り忠実に再現しています。
初版の原本であっても経年劣化や、印刷のタイミングでも異なるため最低3冊、可能であれば10冊は集めて、比較検討。時には赤外線撮影による形の浮き出し、紫外線による経時試験を行い原色を確定させるそうです。

てっきり再版くらいの気持ちで見ていましたが、ものすごい努力の賜物なのですね!なお、「復刻」ではなく「複刻」とするのは、同じものを再現する意が強いためであるそう。
そんなわけで、文学に関する知識がほとんどなくても楽しむことができました!ところで、これまではどんな展覧会を開催していたのでしょうか。
・滅亡を体験する—戦渦と文学
・教科書のなかの文学/教室のそとの文学Ⅲ──森鷗外「舞姫」とその時代
・北原白秋生誕140年 白秋万華鏡
ちょっと難しそうです!!
今回がたまたまカジュアルな雰囲気だったのかもしれません。
アクセスと営業情報
京王井の頭線「駒場東大前駅」より徒歩7分。
| 開館時間 | 9:30~16:30 |
|---|---|
| 休館日 | 日曜、月曜、年末年始 ※展示室は |
| 料金 | 300円 |
| 公式サイト | https://www.bungakukan.or.jp/ |
※掲載の情報は2026年2月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。


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