真珠ミュージアムとリアル海女さん『ミキモト真珠島』(鳥羽市)

三重県

真珠の養殖場でもあるミキモト真珠島は橋で渡ることのできる島。島がまるごとレジャー施設となっており、煌びやかな真珠の加工品が並ぶ「真珠博物館」やリアルに潜水する海女さんの姿を見ることができる「海女スタンド」など見どころがたくさん。真珠貝を食べることができるレストランもあります!

訪問日:2018/8/3(金) ※掲載内容および写真は訪問時のものです

真珠の島

鳥羽水族館のすぐ目の前に浮かぶミキモト真珠島(しんじゅしま)は、橋で渡ることができる小さな島。

ミキモトといえば、世界一のシェアを誇るパールブランド。ここは、真珠王と呼ばれた御木本幸吉(ミキモト コウキチ)が真珠の養殖を行った島です。

島全体が真珠のテーマパークとなっており、「真珠の博物館」や「御木本幸吉記念館」、海女さんの姿を見ることができる「海女スタンド」、さらにはショップやレストランがあります。鳥羽水族館と並ぶ鳥羽を代表する人気観光スポットです。

入場料、もとい入島料は大人1,650円。観光施設として見ると少し高く感じますが、2つのミュージアムに加えて海女さんの実演が見れることを考えると、その価値は充分。ちなみにまわりゃんせを持っていれば、そのまま入場可能です。

真珠ができるまで

真珠博物館は、真珠の作り方や加工品が並ぶ文字通り真珠専門のミュージアム。

ダイヤやルビーといった鉱石と並んで豪華な装飾品代表な真珠ですが、その正体は石ではなく『生きた真珠貝の体内で形成される球形の貝殻』のこと。意外と知られていない、真珠生成の仕組みが実物展示や映像、実演でとってもわかりやすく知ることができます。

真珠を作るにはまず、真珠を作ることができる『真珠貝』が必要。クロチョウガイアコヤガイなど、普通の貝と違い内側にキラッとした光沢がある貝が真珠貝としての素質がある貝です。

続いて、生きている真珠貝の中にピースを入れる手術を行います。この作業は館内の一角で実演が行われているのですが、つい見とれてしまい写真を取るのをすっかり忘れてしまいました。

手術を終えた貝はしばらく内海で養生、その後は沖へ移します。籠に入れて大切に育てられ、立派な真珠を作るのだそう。

ところで、真珠貝って何食べて生きてるの?調べてみたところ、海中のプランクトンを食べているそうです。アコヤ貝を飼育して自宅で真珠を手に入れるのは難しそうですね。

ちなみに、真珠貝の中に小石などが入ると、稀に天然で真珠ができることもあるそう。ただし、形は不揃いなのです。

できあがった真珠の加工

できあがった真珠をアクセサリーとして完成させる様々な手順が紹介されています。

中でも気になったのは「連組み」の映像。ネックレスを作るため、大きさ色が同じ真珠を並べていくのですが、その手際のあざやかなこと。タタタッと一定のリズムで真珠を弾く音も気持ち良く、まるでピタゴラスイッチのようにずっと見ていられそうです。

真珠博物館の2階には真珠を加工して作られた美術工芸品も多数並んでいます。こちらは真珠でできた『地球儀』。使用している真珠は驚きの12,541個!さらに赤道部分はルビー、黄道は部分ダイヤでできているという、目が眩む作品です。

地球儀よりさらに多い12,760個もの真珠でできた『御木本五重塔』もあります。真珠はひとつずつ若干色味が異なっており、たくさん集まるとグラデーションがかかったような姿で神秘的。見ていると吸い込まれそうです。

庶民の私はこういった美術品を見ると、いったいいくらなのかとついつい考えてしまいます。きっと目玉が飛び出るようなお値段なのでしょうね。

海女さんの素潜り実演

真珠島にある海女スタンドでは、実際に海女さんが海に潜り漁をする海女さんの実演を見ることができます。毎時20分に行われるので、島に行った際はまずこちらの時刻を確認してから博物館やレストランへ行く時間を調整するのがおすすめ。

さあ、船に乗った海女さんがやってきました!海へ飛び込む海女さんたちは、まるでボートダイビングのように背中からバックロールエントリーしていきます。

海の上に桶を浮かべると、あざやかにダイビング!足を高く上げたとてもきれいなジャックナイフです!

すぐにアワビにような貝を手に浮上してくる海女さん。お見事です。かつて鳥羽の海女さんは、漁はもちろん、アコヤ貝の採取や核を入れたアコヤ貝を海に戻すといった真珠養殖に関わる働きをしていたそうです。今では養殖技術の発達のため素潜りして貝を移動する必要はなくなりましたが、鳥羽の真珠養殖が発展を陰ながら支えてきていたのです。

浮上してきた海女さんが呼吸をする際、独特の音色が聴こえてきます。響き渡る口笛のような音は「磯笛」と呼ばれています。なぜこのような音がするのかといいますと、肺を痛めるのを防ぐためだったり、肺に残る空気を全て出すためだったりといろいろな理由があるそうです。いわゆる呼吸調整のためですね。

波の音と混じりあい聴こえてくる物悲しい音は、環境省が定める日本の音風景100選「伊勢志摩の海女の磯笛」として選ばれています。

真珠グルメも食べられる

真珠の養殖に使用するアコヤ貝の貝柱は食用できるとのこと。真珠島にあるレストラン阿波幸(あわこう)では、そんな貝柱を使った料理を食べることができます。

こちらは『真珠うどん』。ご当地グルメの伊勢うどんに、アコヤ貝の貝柱醤油煮がセットになったメニューです。

こちらがアコヤ貝の貝柱。真珠貝の貝殻がお皿代わりでちょっぴりゴージャス。気になるお味は、クセがなくサッパリとしてました。

こちらは『貝柱クリームパスタ』。シーフード風味のクリームパスタは絶品です!

パスタには真珠貝の形をしたかわいらしいパンが付いてます。そして、まるで真珠のような真ん丸のバターも付いています。

ちなみに御木本幸吉の生家は鳥羽のうどん屋さんで、その名は「阿波幸」。このレストランの名前は、そこにちなんでいるそうです。

このあとは、すぐ近くの鳥羽水族館へ向かいます!日本屈指の飼育数を誇る、大きな水族館です。

アクセスと営業情報

JR参宮線、近鉄線が乗り入れる鳥羽駅から徒歩5分ほど。

営業時間 9:00~17:00
定休日 12月の第2火曜日から3日間
料金 1,650円
公式サイト http://www.mikimoto-pearl-museum.co.jp/

※掲載の情報は2022年8月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

コメント

  1. […] ミキモト真珠島や鳥羽湾めぐりとイルカ島が徒歩圏内なので、セットでの訪問がおすすめです。いずれも近鉄のお得きっぷまわりゃんせがあれば、そのまま入場できてとってもお得です! […]

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