カエルと夫婦岩を祀るシーサイド神社『二見興玉神社』(伊勢市)

三重県

伊勢の海辺にたたずむ二見興玉(ふたみおきたま)神社。海の中から突き出した夫婦岩や、境内あちこちに並ぶたくさんのカエルなど見所はたくさん。名前に関する「興玉」は神話に由来を持つ石ですが、境内のどこかに実在しているとのこと・・・!

訪問日:2018/8/4(土) ※掲載内容および写真は訪問時のものです

シーサイドな神社

二見興玉神社は、猿田彦大神を祀る海辺の神社。海岸沿いの遊歩道に社殿が並んでおり、海辺を散歩しながらお参りができます。吹き抜ける潮風が心地よく、とても開放的な気分になれる場所です。

古来は、伊勢神宮に参拝する前に、こちらの二見浦で禊(みそぎ)を行い、身を清めてからお参りしたそうです。

もともとは興玉社と三宮神社という2つの神社でしたが、1910年にこの二社が合祀、二見興玉神社という名に変わりました。参拝者数も多く、県内では伊勢神宮に次ぐ人気の神社です。

注連縄のかかる夫婦岩

さて、二見興玉神社のシンボルといえばこの夫婦岩。伊勢を代表する景色として旅行雑誌などでもお馴染みです。

2つ並んだ岩、どちらが夫でしょうか?水族館に行った後だと大きい方が女性かと思ってしまいますが、人間界では大きい方が男性。男岩は9m、女岩は4mとなっています。

2つの岩にかけられた注連縄(しめなわ)は長さ35m。男岩に16m、女岩に10m、2つの岩の間に9mと配分がきっちり決まっているそう。この数字にも何か意味があるのでしょうかね。

そういえば夫婦岩ってここ以外にも何ヵ所かあったような気がします。調べてみると、夫婦岩・二見岩・陰陽石など名前は違えど全国に60ヵ所以上あるそう。考えてみれば石が2つ並ぶ光景ってそこまで珍しいものではないのかもしれませんね。

ちなみに「全国夫婦岩サミット連絡協議会」なるものがあり、全国10ヵ所が加盟しているそう。Wikipediaに記載がありさらっと調べてみたのですが、詳細は不明でした。

多数のカエルがいる境内

「神使」というコトバをご存知でしょうか。文字通り神様の使いとされている動物のことで、有名なのは稲荷神社のキツネや、天満宮のウシ、鹿島神宮や春日大社のシカなどがあります。

この二見興玉神社の神使は「カエル」。そのため、境内にはカエルがたくさん!手水舎でも多数のカエルが出迎えてくれます。

真っ白なかわいいカエルは「かえるおみくじ」。口の中に手をつっこんで取り出します。

多数置かれたカエルは、参拝者が奉納したものも多数あります。そのためカエルのデザインも様々。なんだか宇宙空間でも生きていけそうなカエルも・・・!

海の神を祀る龍宮社

境内社の龍宮社。海の神様である綿津見大神を祀っています。

この龍宮社では、旧暦の5月15日に例祭と郷中施(ごじゅうせ)神事が行われております。小船に『きゅうり・みる・おご・まつ菜』などの海藻や野菜をお供え物として乗せて海に流すそう。このラインナップには「津波が急にきたら、見るな、おごるな、待つな」といった災害に対する教えが込められているそう。

興玉って何?

気になるのは社名の『興玉(おきたま)』。この神社の祭神である、猿田彦大神の興玉神石(おきたましんせき)に由来するそう。猿田彦は高天ヶ原から邇邇芸尊(ニニギノミコト)が地上に降臨した際に、道案内をした神様。そのとき降り立った場所が興玉神石というらしいです。

そんな神話についてまとめられたいくつかのWebサイトを眺めていると、気になる記載が。海中に沈んでいるため見る事はできないが、チリ地震(1960年)によって巻き起こった津波で水が引いたとき、一時的に姿を現したとのこと。

興玉神石って実在するの!?

興玉神石は、夫婦岩の沖合い700mのところに実際に沈んでいるそう。そして、夫婦岩は、その興玉神石へ向かう鳥居ともいわれています。

どんな形をしているのでしょうか。いつか肉眼で見てみたいものですが、姿が見えたタイミングが地震の後ということを考えると、見えないにこしたことはないかもしれません。

なお、この石の大きさは東西216m×南北108mという規模とのこと。かなり大きいですね!

アクセスと営業情報

JRの二見浦駅から徒歩で約15分。JR・近鉄の伊勢市駅、近鉄の宇治山田駅からバスに乗り、バス停《夫婦岩東口》下車後、徒歩5分。

伊勢シーパラダイスから徒歩約5分なので、合わせての訪問がおすすめです!

開門時間 参拝自由
公式サイト https://futamiokitamajinja.or.jp/

※掲載の情報は2022年8月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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