沖縄北部の離島、伊是名島(いぜなじま)と伊平屋島(いへやじま)。すぐ近くにあるこの2島ですが、2つ一度に巡るにはそれなりに計画を立てる必要があります。今回は事前計画についてまとめました。
並んだ2つの島
伊是名島と伊平屋島は、沖縄北部にある離島。細長い伊平屋島と丸っこい伊是名島が縦に並んで浮かんでいます。
まるで「屋久島&種子島」、「利尻島&礼文島」、「壱岐&対馬」のような組み合わせ。どうせ行くならば、2つの島合わせて訪問したいところです。
最初にどちらかの島へ行き、次にもう一方の島へ渡る島めぐりプランを考えていたのですが、どうやらこの2島は別々の航路となっているようです。そのため、2島をめぐる場合は、一度本島まで戻ってきて船を乗り換える必要があるのです。
伊是名島と伊平屋島に架橋する構想もあるようですが、実現の目処はまだ立っていない様子です。
各島へのアクセス
どちらの島も、スタートは今帰仁村にある運天港。フェリーの本数は1日2往復となっています。2022年3月時点での時刻表はこんな感じです。
■伊是名島時刻表(所要時間55分)
運天港発 | 伊是名島発 | |
---|---|---|
1便 | 10:30 | 9:00 |
2便 | 15:30 | 13:30 |
■伊平屋島時刻表(所要時間80分)
運天港発 | 伊平屋島発 | |
---|---|---|
1便 | 11:00 | 9:00 |
2便 | 15:00 | 13:00 |
時刻表似すぎじゃないでしょうか・・・?
ほぼ同じタイミングで運行しているので、1つの船で2島をめぐれば大幅にコスト削減できそう・・・そう思ってしまいますが、おそらくそれぞれ自治体が異なっているため同じ航路にできないのかもしれません。慶良間諸島でも座間味村の座間味島・阿嘉島と、渡嘉敷村の渡嘉敷島はすぐ隣なのに別の船でした。この2島も伊是名村と伊平屋村と分かれているのが理由ではないかと。
・・・とはいえ、一度運天港に戻ってくるとなかなかのタイムロス。効率よく2島めぐる方法はないでしょうか。
今でこそ伊平屋村と伊是名村の2つにわかれていますが、昭和初期までは1つの自治体でした。伊是名島に村役場が設置されていましたが、伊平屋島に住む人にとって不便であったため1939年に別々の自治体へとわかれたそうです。
裏ワザの海上タクシー
伊平屋島から橋が架かっている野甫島の最南端と、伊是名島の最北端の距離はわずか5km。
これは離島間航路があったりしないでしょうか?島旅に慣れている方なら、きっとすぐに考えるハズ。
定期航路はありませんが、2島を結ぶ海上タクシーはあるようです。これを利用すれば伊平屋⇔伊是名間がわずか15分!!料金は1名利用時は一人8,800円、2名利用時は一人4,400円、3名以上利用は一人3,300円とのこと。一人旅なので、8,800円の出費はちょっと悩む金額です。
一見するとお高く見える海上タクシーの料金ですが、ここで計算に入れなくてはいけないのは【もし海上タクシーを利用しなかった場合にかかる費用】。一度運天港に戻る場合の運賃は【伊是名島1,840円+伊平屋島2,480円=合計4,520円】かかります。もし2名以上の場合は、合計9,000円以上かかるため、海上タクシーの方がコスパが良くなります。(※往復割引を無視したざっくり計算なのであくまで目安です)
1名でも+4,000円ちょっとと考えるとそれほど悪くない金額です。
金額を納得しかけたところで、一つ問題が見つかりました。それは、伊平屋島の発着は野甫港、伊是名島の発着は内花港という、いずれもフェリーの寄港する港とは異なっているところ。
どちらも島の中心地からは遠く離れているため、そこまでの移動手段が問題なのです。伊平屋島はバスが出ていますが1日わずか3本、さらに中心である前泊港までは1時間ほど乗車します。伊是名島にいたっては内花港までの交通手段がありません。島の人に頼んで車に載せてもらったり(ヒッチハイク)、宿の人に交渉して送迎してもらったり、レンタカーの乗り捨てをお願いしたり、気合で歩いたり、といった様々なテクニックが必要となるのです。
これはなかなかレベルが高い移動手段です・・・!
2島めぐりの計画
今回もいつもの如くスケジュールがいろいろとつまっていますので、なんとか1泊2日くらいで2島を満喫したい。かといって海上タクシーは少し利用しづらい…。
時刻表とにらめっこしたところ、まず伊平屋島は日帰りする場合は滞在時間がわずか40分しかとれないため日帰りはほぼ不可能。しかし、伊是名島ならば日帰りでも約2時間滞在できます!必然的に伊平屋島に一泊する流れが生まれました。
ということで、私の今回の計画はこちら。
1日目
10:30 運天港発
↓フェリー
11:25 伊是名島着
レンタルバイクで伊是名島観光(2時間5分滞在)
13:30 伊是名島発
↓ フェリー
14:25 運天港着
(運天港の駐車場へ行き宿泊用の荷物取る)
15:00 運天港発
↓ フェリー
16:20 伊平屋島着
伊平屋島にて宿泊
2日目
13:00 伊平屋島発
↓フェリー
14:20 運天港着
なんとか1泊2日にまとめることができました!
順番を入れ替えて「初日は1便で伊平屋に行きそのまま宿泊、翌日は朝イチの便で運天港に戻り、そこから伊是名島日帰り」みたいなパターンもありかもしれません。ただし乗り換え時間10分となりかなーりシビア。
船が少し遅れると詰みますし、そもそもフェリーは到着から下船まで時間がかかるので、正直無謀な気もします。あまりおすすめしません。
運天港ターミナル
こちらが運天港のターミナル。
ターミナルに入ると右が伊是名島、左が伊平屋島と窓口が左右にわかれています。
内部には靴を脱いで上がれる畳の座敷、おにぎりやお土産を扱う小さな売店も入ってます。
港の目の前にはバス停があり、やんばる急行バスが停車します。このやんばる急行は那覇空港と運天港をつなぐ路線バス。那覇市街地からの乗車時間はおよそ3時間。1日10本出ています。意外とバスでのアクセスもありなのかな?と思ったのですが、時刻表が船の出港とあまり噛み合っていないような・・・。運天港から帰る際は利用しやすそうです。
運天港の駐車場
運天港には専用の駐車場はありませんので、周辺の民間駐車場を利用することになります。ある程度目星をつけておくとスムーズに駐車できます。
今回はターミナルの目の前にあった宮里駐車場へ。停めたあとは受付でナンバーを告げて、カギを預けるスタイル。料金は後払いになります。料金は一泊利用で700円。ピークシーズンは値上がりするとのウワサも。
さて、まずは伊是名島へと向かいます!
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