広がる青い海と空、そこに広がるのは世界農業遺産にも認定されている新緑の棚田。それだけですが、とにかく美しい風景なのです。すぐ近くの養老の滝も合わせて訪問しました。
両津港から岩首の棚田へ
佐渡島3日間の1日目。新潟港からフェリーに乗ること約2時間半、佐渡島両津港に到着です。港を降り立ち、さあどこへ行こう!
北部の「大野亀・二ツ亀」へ向かうか、中部西側の「相川」で佐渡金山へ向かうか、南部の「小木・宿根木」へ向かうか・・・悩むところです。悩んでも答えは出なそうなので、なんとなくで南へ向かうことにしました。
しばらくは、フェリーを降りた車が列をなして進みます。そんな列から外れたくなり、他の車が通らない脇道へ。ちょっと遠回りですが、島の田舎道を進むのも風情があって良いものです。
両津港から小木方面へ向かう際、あえて東側海沿いの道を遠回りしていくと岩首へとたどり着きます。
ここの名所は岩首昇竜棚田。海沿いの道から細い山道を約3.5km登ります。なかなか傾斜がきついカーブがつづき、アクセルはぶおおおん。軽自動車にはなかなか厳しい道のり。
田んぼの間の道をくねくねと登っていくと、棚田展望台へつきました!この小屋は「棚田展望小屋そらまめ」というらしい。この時点ですでに良い風景です。
青と緑の絶景
そらまめから見えるのは視界一面を埋める棚田。とにかく美しい田園風景が広がります。天気が良いと、新潟県庁や朱鷺メッセなどの新潟市内の建物も見渡せるそう。
大小様々な形の田んぼが、急斜面に連なって並んでいます。そんな様子を天に昇る竜に例え、昇竜棚田と呼ぶらしいです。
ただ今の季節は7月。鮮やかな緑の棚田と、どこまでも青い空と海のコントラストが美しい。聴こえてくるのは鳥のさえずりと虫の音、どこかで水の流れる音だけという何とも贅沢な空間です。
世界農業遺産とは
実はこちらの棚田、『トキと共生する佐渡の里山』として世界農業遺産システムにも認定されています。
世界農業遺産システムというのは国際連合食糧農業機関が認定する制度。土地利用や技術、文化風習、そして生物の多様性などを選定基準に定めています。
日本では全部で11ヵ所が登録されています。残る10ヵ所は・・・
●阿蘇草原の持続的農法
●静岡の伝統的茶草場農法
●国東半島・宇佐の農林水産循環システム
●清流長良川の鮎~里川における人と鮎とのつながり~
●みなべ・田辺の梅栽培
●高千穂郷・椎葉山の山間地農林業
●大崎耕土の巧みな水管理による水田農業システム
●静岡水わさびの伝統栽培
●にし阿波の傾斜地農耕システム
一般的な観光地とは異なる、なかなかマニアックなラインナップ。今まで農業に関してほとんど学んでこなかったのですが、これからは旅先でちょっと意識してみようかな。
なお、世界では22ヵ国・59ヵ所が登録されています。分母を見てみると、日本の8ヵ所ってかなり多い方ですね!
※登録箇所については2020年6月時点での情報です。
あわせて行きたい養老の滝
ついでに岩首の棚田からすぐ近くにある養老の滝にも寄り道。駐車場から滝までは、鳥居をくぐってちょっとだけ歩きます。
こちらが養老の滝。高さ30m、勢いよく音を立てて水が流れていきます。今日はとても暑い日なので、飛んで来る水しぶきが気持ち良い!
不動明王が住む滝といわれ、滝の水を飲むと子宝に恵まれるという言い伝えも残っています。滝の手前にある朱色の瀧見橋もまた絵になる光景。
たまたま見つけたトキ
さて、次のスポットへ移動しよう。田んぼの中の道を進んでいくと、シラサギが飛んでいます。よく見る光景です。
あれ、ちょっとピンクっぽい・・・
くちばしは赤い・・・
トキ!!!!
写真に撮る余裕はなかったので『佐渡観光PHOTO』から借りました
まさかこんなに早く野生のトキに会えるなんて!佐渡島すごい!ちなみに今回の3日間で野生トキはこれっきりでした。かなりラッキーだったのかも!
なお、トキは警戒心が強いため、サギなど他の鳥のように近づくことはできません。スマートフォンでの撮影はほぼ不可能といわれているため、写真を撮りたい方は望遠レンズ付カメラがほぼ必須とのことです。
このあとは、佐渡島の南に位置する小木へ。佐渡名物たらい舟、そして驚くほどきれいな海へ!
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