広い敷地面積を持ち、多種多様な植物を見ることができる植物園。四季折々の花や個性的な植物が集まる温室など、いつ訪れても見どころが詰まっています。園内のキノコ文庫は、あの有名人とのかかわりも・・・!
日本最古の効率植物園
1924年にオープンした京都府立植物園。昨年には100周年を迎えた、日本で最古の公立植物園です。戦後は一時占領軍に接収されるも、1961年に再開しました。
園内への入り口は南側にある「正門」、東側にある「北泉門」、北側にある「北山門」と「賀茂川門」の4ヶ所。交通機関で向かう場合は地下鉄烏丸線の北山駅の目の前である「北山門」がメジャーな入園口。車の場合は駐車場のある「正門」が良さそうです。
今回は陶板名画の庭と合わせて北山門から。ここからは園内をぐるっとまわってみることにします。
ここからは、園内で見つけたいろいろなものを順不同で紹介させていただきますね!
四季折々の見どころ
正門の近くにある洋風庭園。シンメトリーの整然とした庭園であり、バラやツツジなと約300品種2,000株が植えられています。
訪問時はチューリップやナノハナで華やかに彩られていました。
桜林もあり、180品種・500本という多数のサクラを見ることができます。それぞれ開花時期が異なるため、長い期間楽しめるのもポイント。
3月下旬に訪問したところ、ソメイヨシノはまだでしたが「三春滝桜」「河津桜」「大島桜」が見ごろを迎えていました。
他にも、バラ、ヒマワリ、ヒガンバナ、コスモスなど季節に合わせて様々な花を見ることができます。
自然林なからぎの森
園内北部にあるなからぎの森。一見するとあまり手入れされていない区間に見えますが、それもそのはず。園内で唯一の自然林のエリアなのです。
そんな森の中には、上賀茂神社の境外末社である半木神社も鎮座しています。西陣織等絹織物が盛んな地域であったため、織物業の神様として信仰されているそう。
半木神社の東側、橋を渡った小島には、「連理の枝」と呼ばれる木があります。こちらはモミとムクノキが融合している非常に珍しい状態の樹木。その姿から、恋愛スポットにもなっているそうです。
見応え抜群な温室
大きな温室もあります。半球系や四角形ではなく、うねるような姿の外観。池に浮かぶ金閣と北山連峰をイメージしているそうです。
内部はジャングル室、砂漠サバンナ室などの区間に分かれており、約4,500種類もの熱帯植物が展示されています。1周は約400mとかなりの規模。
館内入口で展示されているのは、世界最大の花ラフレシア。4〜5日で腐ってしまうところ、ここでは液体に浸けて保存されています。
さらに、世界最大の花「ショクダイオオコンニャク」が展示されていることも。2024年に咲き終わっており、今は展示が無いそうでした。
個性的な熱帯植物
水の中で育つミズヤシは、マダガスカルの固有種でとってもレア。展示しているのは日本でここだけとのことです。
現地で採取した苗を2000年に導入、24年かけてやっと花が咲いたそう。その花はコチラ。ススキのような地味な花ですが、年月を考えると感慨深いです。
ダース・ベイダーみたいな姿が人気のアリストロキア・サルヴァドレンシス。地面に並ぶ様子がかわいらしいです。
一度聴いたら忘れられない名前のキソウテンガイ。葉は2枚だけしかつかない植物なので、ここでは何株もあつまっているようです。寿命は驚愕の1000年!!
アフリカバオバブも展示されています。大量の水を蓄えるため直径10mまで太るという樹木。夜に開花し、コウモリが花粉を運ぶそう。
他にもインドボダイジュをはじめとした「仏教三霊樹」、高くそびえるダイオウヤシ、金鯱をはじめとしたサボテンなど個性的な植物がたくさん!時間をかけてじっくりと観察したい温室でした。
きのこ文庫とビル・ゲイツ
立ち並ぶのはかわいらしいキノコ。備え付けられた扉を開くと、そこには本が入っています。
こちらはきのこ文庫。子ども向けの絵本や図鑑をはじめ、2,400冊もの本を収蔵しています。
このきのこ文庫において、マイクロソフト社の創業者であるビル・ゲイツ氏の「人生最高の本5冊」が発見されたそう。いったいどういうことでしょうか?
2022年、ビル・ゲイツ氏は「人生最高の本5冊」を世界100ヶ所の図書館に置いたことを公表します。日本で唯一選ばれたのが、このきのこ文庫。その寄贈の仕方もユニークで、ある日文庫内にその5冊と、エルフのぬいぐるみが置かれていたそう。その後、府が確認を取ったところ本物の寄贈本であることが判明しました。
その5冊、実際に手に取ることができます。これは、アイルランドのロックバンドU2のボーカル・ボノによる「Surrender: Bono Autobiography: 40 Songs, One Story」だ!
久しぶりにU2が聴きたくなりました!今日は日曜日なので、あの曲にしようかな。
アクセスと営業情報
地下鉄烏丸線「北山」駅下車3番出口すぐ、または「北大路」駅下車3番出口を東へ徒歩約10分
開園時間 | 9:00~17:00 ※温室は10:00~16:00 |
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休園日 | 年末年始 |
料金 | 500円 |
公式サイト | https://www.pref.kyoto.jp/plant/ |
※掲載の情報は2025年3月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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