ハイセンスな淡水魚専門の水族館。キレイでちょっと洒落た館内ですが、そこに並ぶラインナップはかなりマニアック。規模は小さいですが、見ごたえたっぷりのアクアリウムです。
湖の淡水水族館
猪苗代湖の近くに建つアクアマリンいなわしろカワセミ水族館。「猪苗代湖の生態系モデルをつくる」というコンセプトのもと、淡水魚や水棲昆虫など様々な生き物を飼育・展示しています。
かつては「いなわしろ淡水魚館」という名称の水族館でしたが、2015年4月に運営が変わりリニューアルオープンしました。淡水魚専門なのにアクアマリンとつくのは、「アクアマリンふくしま」と同じ管理者だからではないかと思います。
まだ新しい水族館なので、館内はとってもキレイ。植物がリアルに植えてある水槽を眺めていると、まるで本当に池の中を覗いているような気分になれます。
カラフルでかわいい金魚
比較的地味な生物が多い淡水水族館において、華やかな彩りを加えるのは金魚!紅白の鮮やかなものから、個性的なフォルムのものまで、様々な品種が展示されています。
静岡県浜松市で生み出された品種である「浜錦」。つぶらな瞳がとってもかわいらしく、連れて帰りたくなります。
飛び出した眼が上を向いている「頂天眼」。その独特の風貌はインパクト抜群です。
こちらは「隼人和金」と「ジャンボシシガシラ」。なんと30cmほどの超大型金魚。金魚ってこんなに大きくなるんですね!
マニアックな水棲昆虫
「おもしろ箱水族館」と題されたこちらの小さな水槽には、マニアックな生き物たちがたくさん展示されています。
様々な種類の生き物がたくさんつまって・・・・といいたいところですが、その多くがゲンゴロウ!!緑色の1種類しか知らなかったのですが、国内には140種、そして福島には50種類が確認されているそうです。
虫の写真を載せまくると引かれてしまう気がするので、なんだかかわいいシマゲンゴロウだけ。
水槽を順番に眺めていると、細長い糸のようなものが。これはハリガネムシです・・・!
ハリガネムシはカマキリに潜む寄生虫。人間の爪の隙間から体内に侵入してくるとのウワサが広まりましたが、そんなことはできないらしいです。寄生生物はか弱いがゆえ寄生しているのです。
でも、やっぱり寄生虫コワイ!!!なんて、思っていたら・・・・次のコーナーへ続きます。
恐怖の冬虫夏草
「冬虫夏草」ってご存知でしょうか?昆虫やクモに寄生してにょきにょきっと生えてくるキノコのことです。このカワセミ水族館では、そんなレアな冬虫夏草を見ることができます。
トンボから生えるキノコ「ヤンマタケ」。羽も落ちて無惨な姿のミルンヤンマ。そんな状態でも、しっかり枝にしがみついているところがキノコにコントロールされている感じがしてコワイです。
セミの幼虫に生える「イネゴセミタケ」。成長になることはできなかった幼虫の姿が悲しすぎます。
ハエやアブに寄生する、エノキみたいな「ハエヤドリタケ」。絶命してもやっぱり木の枝にしがみついている姿がやっぱり気になります。
ここで紹介したのはほんの一部。冬虫夏草は他にもたくさんありますので、キモコワなキノコに興味ある方は、ぜひじっくりとご覧ください。
カワウソのふち
この水族館で人気な生き物といえばユーラシアカワウソ!「カワウソのふち」と題されたこちらの水槽では、愛くるしいカワウソたちを観察することができます。
寝ていて動きません!!
10:00頃と15:00頃が餌やりタイムとのことなので、動くカワウソを狙うならそこがチャンスかと思います。
かつて日本にはニホンカワウソが棲息していましたが、2012年に絶滅が宣言されました。ここ猪苗代町でも1950年代頃には見ることができたそうです。ここでは、そんなニホンカワウソに遺伝的に近いユーラシアカワウソを展示することで、人と自然のつながりを来訪者につなげているそうです。
カワセミはいないの?
かわいい生き物もマニアック生物もたっぷり見ることができて大満足の水族館でした。ところでカワセミは・・・?
私が訪問した2017年はカワセミ水族館という名前ですが、まだカワセミが展示されておらず、「カワセミはいないけどカワウソはいる」という、ちょっと不思議なキャッチフレーズを掲げておりました。
しかし2018年についにカワセミの展示がスタート!さらに「サケ科ショーウインドウ」と題されていたコーナーが「川のいきもの」へとバージョンアップ。カワセミに加えてカワガラスも展示されているようです。
カワセミを見ることができる施設は東京都にある「上野動物園」や愛知県の「のんほいパーク」くらい。なかなかレアな生き物ですので、訪れる際はお見逃しなく!
アクセスと営業情報
磐越自動車道の猪苗代磐梯高原I.C.から約10分。
開館時間 | 9:30~17:00 ※11~2月は9:30~16:00 |
---|---|
休館日 | 年中無休 |
料金 | 700円 |
公式サイト | https://www.aquamarine.or.jp/kawasemi/ |
※掲載の情報は2023年12月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
コメント