中之島に続いて2番目に大きい諏訪之瀬島は、噴煙が上がるアクティブな活火山の島。そしてやっぱり続く登り坂。見所は少ない島ですが、少し変わった歴史と、2018年現在とても衝撃的な光景を見ることができます。
滞在時間:1時間40分
年に1度、たった2日でトカラ列島7つの島をめぐる『フェリーとしまレントゲン便』。
3つ目の島は、トカラ列島で2番目に大きい諏訪之瀬島(すわのせじま)。今でも活発な火山活動が見られる島で、ニュースでもその名を見かけます。
やっぱり待ち受ける上り坂
フェリーは11:05に3つ目の島である諏訪之瀬島に到着。
堤防にはウェルカムアート。規模は小さめですが、シンプルで力強く描かれています。
これまでの島と同様、港には何もありません。見えるのは山の向こうに続く坂道。
到着時間が正午に近いタイミングなので、南国の太陽が真上からギラギラ降り注ぎます。日陰が全然無いのがかなりツラい。
特定できなかった野鳥。1mくらいまで近づいても逃げませんでした。警戒心の強い野生の鳥にこんなに近づけるのはとっても貴重です。
島の集落に到着
今回は20分ほどで集落に到着。先ほどの中之島は40分かかったので、短く感じてしまいます。
民家の背後にそびえる山は、島の最高峰の御岳。現在も頻繁に噴煙をあげています。
トカラ列島で2番目の大きさとはいえ、人口は少ない諏訪之瀬島。民家はぱらぱらと点在しており、集落というイメージではありません。
木々に囲まれた広場にはバナナらしき植物。まるで集会でも開いているかのような雰囲気。
諏訪之瀬島の見所は
諏訪之瀬島はあまり観光スポットがありません。とりあえず発電所にに向かってみることにしました。
人が集まり何か作業が行われている様子。そういえば九州電力の人たちも船に乗っていたので、点検作業などを行っているのではないでしょうか。
様々な人が乗るレントゲン便ですが、その大半は仕事のために乗船しています。医療関係の方や、点検に来ている消防の方、そして視察に来ている県の職員の方など、皆各々の仕事を全うしています。
発電所の近くにあるのは諏訪之瀬島空港。
なんて広いのでしょうか!作業を終えた九州電力の方たちも見学に来てました。
正確には空港ではなく、場外離着陸場というらしいです。かつてリゾートアイランドとして開発されたときの名残とのこと。定期便はありませんが、緊急時にはヘリが離着陸するのに利用しているそうです。
ここからも煙をあげる御岳が見えます。
特異な歴史の島
今では80人ほどの人が暮らす諏訪之瀬島ですが、一時は無人島になっていた時期があります。
それは、1813年の噴火の際のできごと。住民は全員島外へ避難し、そこから約70年間無人島となっていました。
その後、奄美大島生まれの藤井富伝という人物が苦難の末に開拓し、集落をつくりあげたそうです。
また、1960年代の終わり、ヒッピーの聖地になったという不思議な歴史も持っている島です。現在の島には開拓者たちの子孫やヒッピーだった人たちが共存して暮らしているそうです。
出航時間まではまだ余裕がありますが、体力温存の意味も込めて少し早めに港へ。まだまだ3島目なので、あまり無理せず行きましょう。
ショッキングな光景
出航したフェリーから見る諏訪之瀬島。噴煙あがっているなーと見ていると・・・
なんと座礁船が!!!
フェリーが発着する切石港の反対側にある港、元浦港には、昨年座礁した外国籍のタンカーが横たわっています。乗組員の救助は終わったようですが、その後はどうなるのでしょうか。
ちなみに元浦港方面へ歩いた人は、間近で座礁船を見ることができたらしいです。
徒歩で行けた場所
1時間40分の滞在時間なので、やっぱり港から集落周辺が限界です。
他の島と比べると見所は少ない島。
私は集落、諏訪之瀬島空港、発電所くらいでとどめましたが、体力に余裕のある人は前述の座礁船を見るために元町港まで行った方もいました。
マルバサツキの群生地や船でしか行けない作地温泉などもあるのですが、レントゲン便のスケジュールだとちょっと無理そうです。
このあたりで鹿児島テレビの方々とも少しだけ仲良くなってきました。カメラマンやアナウンサーの方も優しくて、徒歩でがんばっていることを応援してくれました!お次は平島!
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