豊かな自然が広がる湖沼「福島潟」を見渡すことができる展望施設。館内では、潟に暮らす生き物についても学ぶことができます。冬に訪れると越冬のために飛来するオオヒシクイの群れに出会えるそうです!
福島潟の展望施設
新潟市にある福島潟は、自然の宝庫と称される潟。多くの水生・湿性植物が自生しており、220種類以上の渡り鳥が飛来することでも知られています。
そんな福島潟を見渡すことができるのが、ビュー福島潟。ガラス張りの筒状というインパクトのある外観、設計を担当したのは青木淳という建築家。「青森県立美術館」や、「京都市京セラ美術館」の改修に携わった人物です。
水鳥の足跡に導かれて館内へ。広いエントランスホールに、ショップと入館受付があります。スタッフさんもとっても親切で、いろいろと教えてくれました。
最上階が展望台となっており、それ以外のフロアは展示室が続いています。まずはエレベーターで最上階へ進み、そこからスロープで降りてくるのが順路とのことです。
パノラマ広がる展望台
エレベーターで7階の展望フロアへやってきました!目の前に広がるのは広大な福島潟。
さらにスロープを進むと屋上展望台。立体的なつくりで、ちょっとわくわくします。
高さ29mの屋上展望台から見渡す福島潟。緑豊かな湿地を眺めていると、いろいろなことを忘れてしまいそうです。
この屋上展望台は屋外であるため、天候次第では入れないこともあるそうです。
自然を学べる展示室
展望フロアからは、階段と螺旋スロープで降りていきます。6階は大きなガラス窓に包まれた開放的な展望ホール。一部はキッズスペースになっていました。
福島潟で見られる生き物の展示もあります。鳥、昆虫、両生類、魚類、植物の剥製や模型がずらり。
今見ることができる「いきものマップ」や「野鳥情報」などの掲示も。福島潟散策の前に、まずはここに立ち寄ってみるのも良さそうです。
映像展示室では、オオヒシクイについての映像が流れていました。オオヒシクイが何かは、このあと紹介しますね!
飛来するオオヒシクイ
オオヒシクイはロシアのカムチャッカ半島から越冬のために飛来してくる渡り鳥。福島潟はオオヒシクイの国内最大の越冬地であり、9月の終わりごろから3月初めにかけて、多いときは3,000羽も見ることができるとのこと。
ガンの一種であり、黒いクチバシの先にオレンジの模様が特徴。6:00〜8:00頃に水田へ行きイネ科の植物を食べ、9:00〜12:00頃に潟へ戻り、夜は潟の中央にあるヨシ原で眠るというサイクルで暮らしているそうです。
この福島潟のシンボルでもあり、オオヒシクイがモデルのマスコットキャラクター「クイクイ」も生み出されています。
オニバスの北限自生地
オオヒシクイと並び、注目なのがこちら。
この大きな葉はオニバスというスイレン科の植物。かつては日本各地で見ることができましたが、環境の変化により現象。現在はわずかな地域にしか自生しておりません。
そんなオニバスですが、ここ福島潟は日本におけるオニバスの北限とされています。
ここでは、通常なかなか見ることができない葉の裏側も見ることができます。紫色の葉に隆起した脈が放射状に伸びており、なかなかのインパクト。
種子、芽、花など一連の標本が並んでおり、オニバスの一生も知ることができます。こんなに大きな葉っぱも最初は小さな種なんですよね。
地元では茎や種子を食用にしているそう。いったいどんな味がするのでしょうかね?そして「ドンバス」とも呼ばれているらしいです。ドンバスドンバス、口に出して言いたくなります・・・!
というわけで、5月の福島潟をお送りいたしました!次はぜひオオヒシクイが来る季節に訪れてみたいところです。
アクセスと営業情報
開館時間 | 9:00~17:00 |
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休館日 | 月曜 |
料金 | 400円 |
公式サイト | https://view-fukushimagata.niigata.jp/ |
※掲載の情報は2024年5月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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