とにかく手軽に登山を楽しむならココ!アクセスも良好、コースも様々、設備も充実と幅広いニーズに応えます。今回はケーブルカー、リフト、高尾山薬王院も楽しみつつ、山道も歩きたいという、盛りだくさんのコースで登山してきました。
気軽に楽しめる高尾山
東京で育った人は、一度は登山しているという高尾山。標高599mという低山で、なおかつ登山道が複数コース用意されているため、初心者からベテランまで気軽に登山が楽しめるカジュアルな山です。
ケーブルカーやリフト、食事処などの設備も多くそろっているのもポイント。さらに、登山口周辺には温泉施設やトリックアート美術館、中腹にはビアガーデンまで備えています。様々な楽しみ方ができるレジャースポットなのです。
そして、アクセスの良さも魅力的。登山口のある高尾山口駅は、新宿から京王線の特急でわずか50分ほどで訪れることができます。天然記念物である高尾山のスギ並木にちなんだ隈研吾による設計の駅舎も良い味出してます。
選べるコース
高尾山に登ろうとすると、悩むのがコース選び。ナンバリングされた1〜6号路と稲荷山コースがあり、それぞれ分岐もしているため様々なパターンのルートが存在しています。
この中で山頂を目指すコースは、大きく3パターン。
<登り1時間40分/下り1時間20分 (3.8km)>
最もポピュラーな登山道。舗装されているので、普段着でも大丈夫。さる園、たこ杉、薬王院など見所もたくさん。そして、ケーブルカーorリフトでショートカット可能。
途中から自然あふれる【3号路】と、吊り橋のある【4号路】へと分岐します。
■6号路(びわ滝コース)
<登り1時間40分/下り1時間20分 (3.3km)>
沢沿いを歩くコース。岩屋大師や琵琶滝などの見所があります。
■稲荷山コース(尾根コース)
<登り1時間40分/下り1時間20分 (3.1km)>
本格的な登山道。途中には展望台もあります。
(【5号路】は山頂にある周回ルート、【2号路 】は1号路の途中にある周回ルートなので今回は割愛。)
今回はケーブルカーやリフトに乗ってみたい&薬王院にも行ってみたいので【上りは1号路】にしました。せっかくなら自然の中の山道も歩きたいので【下りは3号路】に。久々の登山なので、無理せず軽めのコースです。
ケーブルカーとリフトの違い
高尾山口から登山道へと進んで行くと、大きな駅が見えてきます。こちらはケーブルカーとリフトの乗車駅。
この並びを見ると、最初ケーブルカー、途中でリフトに乗り換える乗り継ぎタイプかと思いきや、この2つはほぼ並走しています。そのため、どちらかを選択するカタチになります。
所要時間はケーブルカー6分、リフト12分と少し差があります。しかし、ケーブルカーは15分おき、リフトは随時出発なので、リフトの方が早くなるときも。
もう一点、ケーブルカー乗り場は登山口からすぐのところにありますが、リフト乗り場は少しだけ階段を登ります。また、山上駅でもリフト乗り場は5分ほど歩く距離が増えます。
乗車料金はいずれも同額(片道490円)なので、とにかく楽に行きたい人はケーブルカー、アトラクション感覚で楽しみたい人はリフト、くらいの軽い気持ちで決めるのが良いかと思います。繁忙期に行く予定の方は、当日の混雑状況を見て柔軟に変えていくのも良さそうです。
上り① ケーブルカーで中腹へ
今回は登りはケーブルカーを選択。理由は山麓駅である清滝駅に着いたタイミングがケーブルカー発車5分前でほぼ待つことなく乗れたためです・・・!
こちらが高尾山ケーブルカー。オリンピック仕様にラッピングされた車体があざやか。写真ではわかりにくいのですが、停車している時点ですでに大きく傾いています。椅子も斜めな状態なので、座ると少し不思議な感じがします。
山麓駅を出発したケーブルカーは、ぐぐぐっと進んでいきます。かなりの急傾斜を進むため、進行方向に背中を向けて座ると、転げそうになります。終点近くには、ケーブルカーの路線で日本一の急勾配ポイントもあり、座席に置いていた荷物が転がり落ちました。
靴紐をしっかり結んだり、荷物を軽く整理したりしていると、6分の乗車時間はあっという間!こういった作業ができるのもケーブルカーのメリットです。
山上となる高尾山駅周辺には、名物の天狗焼きを販売しているお店や、BBQ場の高尾山ビアマウントなどがあります。
上り② 1号路で山頂へ
ケーブルカーの駅から進んでいくと、さる園・野草園や売店などが並んでおり、なんともにぎやかな雰囲気。1号路は基本的にずっと舗装された道なので、足元を気にせず気楽に歩くことができます。
名所の一つ、たこ杉。樹齢450年といわれる杉の古木で、根っこがタコのようにうねっています。ちょうど穴の部分が目のようにも見えますね!
途中からは高尾山薬王院というお寺の境内へ。灯籠がならぶ参道や、石段、立ち並ぶ諸堂など、神社仏閣らしい風景が続いていきます。もともとこの1号路は、この薬王院へ参拝するための道。山門、仁王門、本堂、奥の院と登山コース上に諸堂が並んでいるため、登山客も自然と参拝することができます。
薬王院について、詳しくはコチラの記事にて。
奥の院を超えると、木々に包まれた山道へ変化。とはいえ、変わらずウッドデッキや舗装路など整備された道。起伏も少なく歩きやすさは変わりません。
1号路、快適過ぎません?
薬王院の境内にて石段がいくつかありましたが、それ以外では難所はほぼゼロ。前半部分でケーブルカーorリフトを利用すれば、普段着でもすいすい進めます。
絶景広がる山頂
それほど苦労するポイントもなくスムーズに山頂へ。開放的な広場になっており、とっても爽快です。ソバやソフトクリームを扱う売店、高尾山の自然を紹介したビジターセンターなど、山頂とは思えないほど充実した設備もポイント。
ベンチや木陰もたくさんありますが、GWや紅葉の季節などのハイシーズンは、座る場所の確保も困難になるほど混雑するそうです。
西側からは大室山や蛭ヶ岳といった丹沢山塊が見渡せます。連なるように広がる山々は、壮大な景色。運が良い合間から顔を覗かせる富士山が見えることもあるそう。
この山頂からは、さらなるエキストラコース、陣馬山コースが続いています。物足りない方はコチラへ・・・と言いたいところですが、陣馬山までは5時間もかかります。気軽にプラスできる行程ではないので、事前に計画と準備をしてから挑むのが良さそうです。
下り① 4号路で中腹へ
帰りは4号路を選択。舗装されていた1号路とはうってかわって、自然の中の山道。これぞ登山!といった雰囲気の良いルートは、とっても清々しい気分。道は細いですが、歩いている人は少ないため、マイペースに進むことができます。
ところどころに、動物や植物など自然を紹介したパネルも設置されているのも楽しい。ただ種類の解説ではなく、ユニークな生態や不思議な行動などにフォーカスしているため、読み応えあります。
中盤には見山橋という吊り橋も登場。揺れはほとんどなく、また木々に包まれているため高さもあまり感じません。高所恐怖症の方でも問題なく渡れそうです。
吊り橋から少し歩くと、薬王院の浄心門前に到着。途中で写真を撮ったり、ヤマカガシを追っかけたりしながらかなりゆっくり下ったのですが、山頂からここまでは45分ほどでした。
下り② リフトで山麓へ
行きはケーブルカーを利用したので、帰りはエコーリフトで下山することにしました。リフト乗り場はケーブルカー乗り場から5分ほど離れています。料金は490円で交通系ICも利用可能。
ここに着いたのは16:20。本日の最終便は16:30だったので、かなりぎりぎり。最終時間はその日によって変動することもあるで、帰りにリフトを利用する予定の方は現地で正確な情報を確認しておくのが良いです。
乗り場はベルトコンベアの動く歩道が設置されており、この上に立っていると、おじさんが後ろからリフトを合わせてくれます。雪山以外でリフトに乗るのって、とっても不思議な感じがしますね。
リフトはかなりの急斜面を下っていきます。上から降りてくるセーフティーバーも無いため、なかなかのスリル。
思えば、下りのリフトに乗ることってあんまり無いよなー、そんなことを考えていると、突然の記念撮影ポイント!カメラ構えたスタッフさんが山の中で待機しており、掛け声とともにパシャッと一枚。リフト降りたところで販売してます。
今回は薬王院の観光をしながらかなりゆっくり登ったため、全然疲れませんでした!気持ちとしてはもう一往復できるくらい余裕がありますが、もう夕方なので大人しく帰ります。
実は今回は、来週に行く予定の信州に向けて準備体操的な意味合いでの登山でした!久々にトレッキングポール使ったり、新しく購入したトレッキングシューズのテストも兼ねていたので、帰りは山道の4号路を選びました。
思えば以前登った時も屋久島へ行く前。本格的な山道が広がる稲荷山コースでポールの練習、6号路で沢沿いを歩いて水場に慣れるのが目的でした。
高尾山に登っている人の中には、かなりしっかりと山装備している人を多く見かけます。きっと、私のように本格的な登山に向けたウォーミングアップや、ニューギアのテスト目的の人だったりするのでしょうね。
コメント
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