ガリガリと流氷を砕いて進むガリンコ号Ⅱは冬の北海道を代表するアトラクション。ドリルのようなスクリューを回転させて進むクルーズは、ロマンがつまっています!人気の乗り物なので、事前予約してから訪問するのがおすすめです。
どっちにする?ガリンコ号Ⅱ or おーろら
様々な魅力がつまった冬の北海道。中でもインパクトあるのは流氷クルーズ!流氷観光船である『ガリンコ号Ⅱ』と『流氷観光砕氷船おーろら』は特に有名です。この2船の違いはいくつかあります。
ガリンコ号Ⅱはスクリューで流氷を砕くタイプで、おーろらは船の重さでバリバリ砕いて進むタイプ。同じように見えて、全く異なる進み方をします。
②船の大きさ
ガリンコ号Ⅱの定員は195名なのに対しておーろらの定員は450名、しかも2隻という盤石な受け入れ体制。ガリンコ号Ⅱは予約しないと乗れないことも多いらしい。
③出発する港
ガリンコ号Ⅱは紋別港、オーロラ号は網走港となります。この2つの港は100kmほど離れています。「どっちに乗るかは現地で様子を見てから決めよう」みたいなことはかなり難しいのでご注意ください。
どちらの港も北海道の右上のオホーツク海側。なかなかアクセスが悪いですが、札幌発のバスツアーが各社から組まれています。片道4時間ほどの長い道のりですが、冬の北海道ではバスが一番快適です。
悩んだ挙句、私はガリンコ号Ⅱにしました!!理由は、以前春の紋別港で見かけて以来、ずっと気になっていたから。そして、やっぱり小型でスクリューの方が臨場感ありそうだから。
今回は札幌発のバスツアー『流氷砕氷船 ガリンコ号II 乗船&層雲峡氷瀑まつりライトアップ日帰りツアー』にて立ち寄りました。
※バスツアーについてはコチラにまとめました。
ロマンあふれる魅力の船体
ガリンコ号Ⅱの全長は35m、幅は7m。旅客定員は195名と、比較的小型の船です。さきほどのオホーツクタワーもそうでしたが、どこかメカ好きの心を掴みそうな名前とデザイン。
ロゴもまさにイメージ通りで、ロボットとか好きな方に刺さるのではないでしょうか。水木一郎が歌うテーマソングとか似合いそうです!
そして、ガリンコ号IIの必殺技はコチラ!
アルキメディアンスクリュゥゥゥ!!!!
船首についた2基のスクリュープロペラが文字通りガリガリと流氷を砕いて進んでいきます!
この形状はまさにドリル!!ゲッター2やモゲラ、豪天号などのメカ、さらにはグビラやメガロ、サイドンなどの怪獣にも装備され、数多くの人を魅了してきたあのドリルです!
そんな男らしいロマンがつまった武器を装備したガリンコ号IIが人気なのは、もはや当然といえるのではないでしょうか。
※写真は紋別港にある紋別海洋公園に展示されている初代「ガリンコ号」。以前春に訪れた際に撮影しました。
氷の海へガリンコ号Ⅱ出港
乗船受付は、紋別港にある海洋交流館「もんべつ海の駅」。レストランやセイコーマート(コンビニ)も入った施設です。
流氷期間の乗船料は3,500円。私は今回バスツアーでの参加だったためスムーズに乗船できましたが、受付では当日券目当てで来ても空きが無くキャンセル待ちしている方が何組もいました。
ここを出るとすぐ目の前がガリンコ号II乗り場となっています。
さあ、ガリンコ号II出発です!!流氷までの距離は日によって変わりますが、本日は約2km、15分ほどで着くそう。
デッキは身も凍るような寒さ・・・かと思いきや、太陽が出ているので意外と大丈夫。
暖房の効いた暖かい船内シートもあります。自販機、売店、トイレもあるので、かなり快適なクルーズが楽しめます。
ガリガリ激しい流氷クルーズ
船内にグググッという音が響き渡ると、流氷到着の合図。ガリンコ号IIのまわりはあっという間に雪と氷の世界に変わっていました。
必殺技のアルキメディアンスクリューを駆使して、分厚い氷もものともせず突き進んでいくガリンコ号II。ガリガリというよりはゴギゴギといった鈍い音を船内に響かせながら、流氷を次々と砕いていきます。
船の後ろを振り返ると、ガリンコ号Ⅱの通ったところに轍の如く道ができています。まるでパズルのように割れた流氷が流れていく様子も面白い。
流氷のヒミツ
ところで流氷ってどこから来るのでしょうか?
かつてはロシアのアムール川の氷が流れてきているといわれていましたが、近年の研究によると、樺太北東部の海で生まれた氷が北海道まで流れてきているそう。
参照:http://giza-ryuhyo.com/ryuhyoinfo/Q&A.html(流氷科学センターGiZA)
そして流氷は、ただ氷が流れているだけではなく、国境を越えて生態系に大きな影響を及ぼす現象でもあります。
流氷の底や内部には植物プランクトンが多く付着しており、春になると繁殖をはじめます。植物プランクトンが発生すると、それを食べる動物プランクトンが発生、さらにそれを食べる小魚、その小魚を食べる大型の魚と食物連鎖は続き、最後にはヒグマや人間へと繋がるのです。
このように、自然界において重要な役割をになう流氷。もし流氷が流れて来なくなったら、サケなどの漁獲量は下がり、ヒグマが人を襲ってしまったりするかもしれませんね。
そんなことを考えている間に、そろそろクルーズも終わりの時間に。約60分のクルーズを終えて、ガリンコ号Ⅱは紋別港へ帰ってきました。
ついに果たした念願のガリンコ号II乗船。たくさんの流氷に恵まれ、さらに天気も良いと、文句なしのシチュエーションでした!聞いた話によると、流氷は自然現象のため、見れないことも多いそう。海原一面に広がる氷の世界を見ることができたのはかなりラッキーだったみたいです!
お次は層雲峡氷瀑まつり。色とりどりにライトアップされた氷のオブジェが幻想的な冬まつりです。
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