キツネがごろごろのパラダイス『北きつね牧場』(北見市)

道東

北海道北見市の留辺蘂(るべしべ)町にある北きつね牧場は、たくさんのキタキツネが放し飼いにされた個性的な動物園。自由気ままに暮らしているキツネをたっぷりと観察することができます。

訪問日:2023/9/30(土) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

キツネがメインの動物園

大きなハト時計やタマネギの直売、北の大地の水族館などで知られる「道の駅おんねゆ温泉」。そのすぐそばには、北きつね牧場という小さな動物園があります。

色あせた赤い屋根に大きく書かれた「北きつね牧場」の文字。まるで老舗ドライブインのような佇まいのこの施設は、1983年営業開始。2023年で40周年を迎えます。

キツネがメインのこの動物園は、コアなキツネファンを中心に全国的に知られるスポット。「宮城蔵王キツネ村」と合わせて、いつか行きたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

自由に暮らすキツネ

フェンスで囲まれた園内に入ると、いきなり登場するキタキツネ。人慣れしているのか、近づいても全く逃げる気配がありません。それどころかカメラに向かってポージングしているようにも見えます。

低めの柵や丸太に囲われた通路が延びる園内、この通路が自由に歩けるルートでそれ以外の部分は立入禁止と。人慣れしてないキツネは通路から遠くに隠れてます。

夜行性なので、日中は寝ているキツネが多いです。ぐでーんとしている姿もとってもかわいらしいですね。

9月末に訪問したため、キツネたちはすらっとした夏毛の姿。冬に訪れると、もっとモフモフした冬毛の姿を見ることができます。

楽しいキツネ探し

園内では様々なところにキツネが隠れています。そんなキツネ探しをしてみるのも、北きつね牧場の楽しみ方のひとつ。

「北きつねの木」という名がつけられた樹木。実はこの木はキタキツネのお昼寝ポイント。運が良いと、キツネが実っていることがあるそうです。

キタキツネの木ではありませんが、別の木の上にいる姿を見かけました。園内を歩く際は頭上も要注意です!(※写真右上の赤茶色がキツネです)

写真左側の鳥居は北きつね神社。本来はこの鳥居の先に参道が延びていたそうですが、現在は立ち入り禁止となっています。運が良いと、鳥居のそばや賽銭箱の上に寝そべるキツネが見れることもあるそう。

いろいろなキツネたち

こちらは春に生まれた小ぎつねたち。生後半年も経っていないのに、もう立派な姿です。秋には親離れしてしまうそうです。

1匹だけまるでシェパードのような色合いの黒いキツネを見つけました!こちらはジュウジギツネと呼ばれる種類。背中(縦)と両肩(横)に黒い十字模様があるため、このような名前で呼ばれています。

あれ、これってキツネじゃなくてタヌキでは・・・?

北きつ牧場という名前の施設ですが、実はタヌキもいます!!

このタヌキはエゾタヌキと呼ばれる北海道の固有種。私が訪問した際は檻の中で寝転がっている状態でしたが、場合によってはキツネとともに放し飼いエリアを歩いていることもあるそう。

飼育員さんの解説も

園内では飼育員さんが常駐しており、訪れる人にいろいろと話を聞かせてくれます。訪問時に飼育されていたキツネはちょうど50匹。全て名前が付いており、飼育員さんはばっちり見分けられるそう。

園内で育ったキツネも多いですが、育児放棄された子ギツネを野生保護した個体も。中には、犬と間違えて育てられていたキツネを引き取った、なんてエピソードもあるそうです。

キタキツネの寿命は、野生で7〜8歳程度。飼育下だともう少し長生きで、12〜13歳というご老体の姿も。室内など別の場所で保護した方が良いのではと考えてしまいますが、実際のところ隔離するとすぐに息絶えてしまうこともあるそう。なんだかんだ自然に近い環境が良いのかもしれません。

餌はドッグフードであり、1日1回。こどもは1日2回あげているそう。少なく感じるかもしれませんが、自然下では1週間食べられないなんてこともあるとのこと。めぐまれた環境が長生きの秘訣なのでしょうね。

訪れる際はルールを守ろう

イヌのように見えるキツネですが、いろいろと習性が異なっています。そのため、北きつね牧場には様々なルールが定められています。園内に掲示されていたのはこちら。

・走らない
・通路以外は入らない
・食べ物は絶対あげない
・物を落とさない取られない
・扉は必ず閉めてください
・しゃがみこまない

基本的な内容かと思いきや、「しゃがみこまない」が意外と盲点!つい写真撮影に夢中になるとしゃがみこんでしまいますが、そうするとモノをとられたり服に噛みつかれたりしてしまうそうです。

また、2023年10月時点でX(旧Twitter)に固定されていたルールはこちら。

2023年4月には同タイプの動物園「宮城蔵王キツネ村」において、ルールを破ってキツネにカバンを盗らせたような自作自演と思われる動画が炎上するという事件がありました。このような貴重なスポットを維持してもらうためにも訪れる際はしっかりとルールを守って楽しみたいものです。

アクセスと営業情報

北見駅よりバスで約70分のバス停「道の駅おんねゆ温泉」より徒歩7分。車の場合は北見駅より約50分、女満別空港より約75分。

開園時間 9:00~17:00 ※11~4月末は9:00~16:00
休園日 無休
料金 500円
公式サイト https://kitakitsune-farm.com/

※掲載の情報は2023年10月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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