屋形島 カラフルなヒオウギガイ散らばる「七色の浜」を目指して(佐伯市/豊後諸島)

豊後諸島

人口も少なく、静かな空気が流れる屋形島(やかたじま)。そこには、七色の浜と呼ばれるとっても素敵なスポットがあります。今回はわずかな滞在時間で、日帰り訪問してみました。

訪問日:2024/4/6(土) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

屋形島ってどんな島?

大分県の豊後諸島に属する屋形島(やかたじま)。蒲江港から南へわずか2kmほどのところに浮かぶ島で、面積1.20km²・周囲3.0kmという小さな離島です。その人口は令和5年9月時点でわずか16人ほど。

かつて唐船が来航した際、宿泊用の仮屋が建てられたことがその名の由来といわれています。

豊後諸島の最高峰である標高198.7mの龍王山がそびえていたり、周辺はサンゴ礁が広がるダイビングスポットであったりと、いろいろと特徴的な島でもあります。

そしてヒオウギガイの養殖が盛んなことでも知られています。ヒオウギガイがどんな貝かは後ほど。

島へのアクセスと訪島計画

屋形島行きの船が出るのは蒲江港。佐伯市ではありますが、佐伯の中心部からは車で40分ほどとはなれているのでご注意ください。

航路は屋形島に加えて深島という島にも立ち寄ります。1日4便ですが、1便は深島へは寄港しなかったりするので、両島訪問予定の方は時刻表は要確認です。

当初は屋形島、深島の2島をめぐろうと試行錯誤しましたが、日帰りで2島めぐるにはフルで1日を要してしまうため、旅程が合わず断念。蒲江16:00発の4便で深島へ行き島で宿泊、翌朝屋形島に立ち寄ってから蒲江港に戻るという宿泊プランも考えたのですが、お手頃な宿に出会えず・・・。

ということで、今回は屋形島だけのショートステイプランです。蒲江港発の朝イチの便に乗り、屋形島で下船、船がその先の深島へ行って帰って来る時間で散策するという作戦です。

<今回の旅程>
8:00 蒲江港発

8:10 屋形島着
屋形島 50分滞在
9:00 屋形島発

9:10 蒲江港着

蒲江港から市営定期船に乗船

蒲江港にはトイレを備えた無料の駐車場があります。乗船券は船の目の前にある小屋で販売。屋形島までの料金は310円です。

こちらが今回乗船する市営定期船「えばあぐりいん」。最初は船首に乗組員のおじさんやおにいさんが集まっていたのですが、写真を撮ろうとするとみんな気を使って一斉に離れてくれました。

「ポーズとっときゃ良かったな」「お前、いつも映る練習してるじゃねーか」。おじさんたちのやりとりが楽しい。

船内は、客室と操縦席がシームレスなタイプ。ほとんど揺れもなく、乗船時間10分はあっという間です。

静寂の屋形港

到着した屋形島の港。待合所も自販機もトイレもありません。そして、島内マップが記された案内板も見当たりません。

小さな島なので、移動手段は徒歩で充分。というか、他に選択肢は無い気がします。

今回はわずか50分という限られた時間なので、まずは一番の目的である「七色の浜」へ向かいます。

道がよくわかりません!!!

Google Mapには「屋形島の七色の浜」とスポット登録されていますが、そこまでの道が記されていないので、ぎりぎり道と呼べそうなところをなんとなくで進んで行きます。

ヒオウギガイ散らばる七色の浜

木々を抜けた先にそれらしい浜辺がありますが、そこへ行くには堤防を降りる必要があります。階段などは見当たらなく、手をついて降りるため、グローブなどがあるととっても便利。

スポット名を記した案内板などはありませんが、一目でわかる七色の浜。カラフルな貝殻が散らばっています。

この貝こそが島の名産であるヒオウギガイ。赤、黄色、オレンジといった定番のカラーに加えて、レアな紫があるのもポイントです。

旅行が好きな方でも、ココを知っている人はほとんどいないはず。なんだか秘密の浜辺を見つけた気分で嬉しいです!

静寂のときが流れる集落

七色の浜の散策を終えて港へ戻るも、まだ帰りの船まで時間があります。ということで、港から東へ進み、集落へと向かうことにしました。

波穏やかな湾のビーチ。夏はきっと海水浴が楽しめそうな予感です。

ビーチのそばには公衆トイレ。意外にもモダンな雰囲気です。

立ち並ぶ家々。人の生活する音が聞こえてこない、とっても静かな集落。人口と照らし合わせるに、その多くが空き家となってしまっているようです。

集落のすぐ裏手には、広々とした草原とヤシの木。なんだかちょっとだけ異世界を感じます。

これは神社でしょうか。内部にはお地蔵様がずらりと並んでいました。

あちこちに置かれた家電

島を散策していて気が付いたのですが、この島はあちこちに家電が置かれています。

冷蔵庫や洗濯機など、おそらく役目は終えているモノたちが、自然に道端にあるのです。こういった光景も島ならでは。

放置された軽トラックもあります。あまり車の気配のない島ですが、活用されていたのでしょうかね。

ちなみに、こういった車や家電にはネコが隠れていたりします。

さらっと散策も終えて、帰りは9:00の船に乗ります。港で待機していると、時間ジャストにやってきました。

私以外に乗り降りする人もいないためか、停泊時間はわずか10秒ほど・・・!恐ろしいほどのスピード寄港でした。

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