対馬 Part 5 北部ドライブ 韓国展望台・豊砲台跡・オメガ公園(対馬市)

壱岐・対馬

対馬北部に位置する上対馬町へドライブ!朝鮮半島を臨む「韓国展望所」、迫力の戦争遺跡「豊砲台跡」、波穏やかな美しいビーチ「三宇田浜」、ロシアとのエピソードにまつわる「日露友好の丘」、かつて日本で最も高いタワーであった「オメガ公園」をめぐります。

2021/4/29(木)

韓国展望所

韓国展望所は対馬の北部にあります。駐車場の入り口には重厚な門が。こちらのゲートは、釜山にある韓国国際ターミナルの入口ゲートを模しているそう。

こちらが韓国展望所。ソウルのタプコル公園(パゴダ公園)にある多目的施設を模して造られています。

内部には、古来より続く対馬と韓国の繋がりや、鰐浦(わにうら)地区の観光案内などのちょっとした展示があります。

ここから韓国まではわずか49.5kmしか離れておらず、天気が良いと釜山の街が見渡せるそう。

今日はなかなか天気が良いのですが、少し靄がかかっているため、遠くの景色は見えず。それでも、海の上に立っているかのような絶景は非常に気持ち良いです。

このあたりに咲いている白い花はヒトツバタゴ。4月上旬から5月上旬頃に咲き、群生しています。日本では、ここと木曽川流域でしか見ることのできないレアな種類とのこと。

豊砲台跡

対馬には30を超える砲台が造られたのですが、そのうちの一つが豊(とよ)砲台跡。韓国展望所の駐車場から案内が出ていますが、そこから歩くと20分ほどかかるため、車で移動するのがベター。2021年4月に訪問したところ、すぐ目の前まで車で来ることができました。

内部は自由に入ることができます。基本的に真っ暗ですが、入り口向かって左にあるスイッチを押すと、30分ほど照明がついて歩きやすくなります。

歩いて行くと、動力機室や電機室など、様々な役割の部屋が並んでいます。外から見たイメージよりもずっと広く造られており、2階にも数部屋あります。

奥へ進むと、光が射しこむ空間に。円形に広がる砲台跡は、緑の植物が茂っており、なんとも美しい光景。

この豊砲台は、第一次世界大戦の後、対馬海峡を封鎖する目的で作られました。砲身18.5m、実用射程距離30kmにも及ぶ大きな大砲が設置されていたそうです。

この大砲は、大正11年のワシントン軍縮会議によって空母に改造されることとなった戦艦赤城のものといわれています。(土佐や長門説もあり)実戦では一発も発射されることはなかったそうです。

険しい山道などなく、特に装備は必要ありません。気軽に訪問できる戦争遺跡なので、韓国展望台へ来た際は、ぜひ合わせて訪問がおすすめです!

三宇田浜(みうだはま)

対馬を代表する海水浴場で、白い砂浜とブルーの海が広がるとっても美しいビーチ。

シャワーなどの設備も整っており、シーズンになると多くの海水浴客でにぎわうそうです。すぐ近くには上対馬温泉渚の湯という温泉施設やキャンプ場もあります。

夕暮れの訪問だったため、誰もいないビーチを独り占め。ゆっくりしていきたい気持ちもありますが、ここから今日の宿となる厳原(いづはら)までは車で2時間ほどかかります。対馬はとにかく広いので移動時間には常に注意していないといけません。

日露友好の丘

三宇田浜から500mほどのすぐ近くには、日本海海戦記念碑の立つ見晴らしの良い丘。

それは1905年、ロシアのバルチック艦隊を東郷平八郎率いる日本海軍が破った歴史的な戦い、日本海海戦が勃発しました。参謀・秋山真之の活躍もあり、日本の勝利に終わったこの戦い、実は対馬の人々とは深い関係がありました。

戦いに敗れたロシア軍の生存者は、対馬へと流れ着きます。敵国であるロシア兵に対し、対馬の人々は水や食料を提供、傷の手当を行い、手厚くもてなしたそう。

そして、この丘に立つ巨大なレリーフには、重症を負ったバルチック艦隊の司令官・ロジェスト・ウェンスキー提督を見舞う、東郷平八郎の姿が描かれています。敵軍であるにも関わらず、敬意の念を忘れなかったというエピソードです。

そんな国を超えた繋がりを示す話から、世界の平和と友好を祈念するため、日露友好の丘と名付けられました。

オメガ公園

それは1975年、かつて日本一の高さを誇る建造物がここ対馬に建てられました。

その建造物というのはオメガ塔。航空機や船舶の航路を示すオメガ航法システムに使用するための電波を発信するための電波塔です。このオメガ公園には、そんなオメガ塔の遺構が一部残されており、自由に見学することができます。

後にGPSの発達によってその役目を終え、取り壊されてしまいますが、当時の高さは455m。東京スカイツリーが完成するまでは、日本史上最も高い建造物でした。

案内板には、当時の姿を映した空撮写真も掲載されており、往時の姿を拝むことができます。

天高くすらっと伸びる電波塔。その高さのわりに直径はわずか3mしかありません。バランスは大丈夫なのか、少し不安になりますね。


さて、日が暮れてきたので、厳原へと帰ります!

本当は「対馬野生生物保護センター」にも行きたかったのですが、現在休館中。さらに「異国の見える丘展望所」は道が閉鎖されていました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました