徒歩でめぐる菅島の北東部。しろんご浜と白髭神社、歴史ある菅島灯台、戦争遺跡・監的哨と島の名所をまわっていきます。それぞれ見応え抜群で、充実の離島散策が楽しめました!
しろんご浜と白髭神社
鳥羽マリンターミナルから菅島に渡り、歩き出したのが前回のおはなし。ついに最初の目的地。しろんご浜に到着しました!
ゆっくり歩いたので港からここまで40分くらいかかりました。水の透明度が高く、ブルーが美しいビーチ。人は誰もおらず、とっておきの場所を見つけたような気持ちです。
しろんご浜には長い石段があります。
登った先にあるのが白髭神社。クリーム色の社殿と赤い屋根がきれいな神社で、「しろんご様」とも呼ばれています。
毎年7月にしろんご浜と白鬚神社にて開催されるのが、しろんご祭り。白い磯着をまとった海女さんがこの浜辺に集まり、アワビを求めて海に入ります。最初に雌雄のアワビを見つけた海女さんを海女頭とし、白鬚神社へと奉納し、豊漁と海上安全を祈るそう。
ちなみに、しろんご浜は祭の当日以外は禁漁区とのこと!1年に1度だけ開放されるのですね。
スペシャルな菅島灯台
しろんご浜から灯台まではずっと上り坂。冬の訪問だから良かったものを、真夏だったらかなりハードなことでしょう。
さぁ、たどりついた菅島灯台!ここまで港からゆっくり歩いて50分くらい。
塔高は9.7 m、真っ白くずんぐりとした姿がなかなか印象的。この灯台は、明治6年(1873年)に初点灯したという歴史ある灯台。「日本の灯台の父」とも言われるリチャード・H・ブラントンの設計によるものです。
実はレンガ造りの灯台としては日本最古のもの!「近代化産業遺産」にも認定されており、「国の重要文化財」にも指定されております。さらに「日本の灯台50選」にも選ばれ、全国に23基しかない「Aランクの保存灯台」でもあります。離島の小さな灯台ですが、なかなかスペシャルな灯台なのです。
灯台のまわりはスイセンの公園。花の香りが広がり、なんだか夢のような景色。ベンチもあるのでひと休みにぴったりです!
戦争遺跡・監的哨
灯台の近くにあるのが監的哨(かんてきしょう)という戦争遺跡。木々に包まれるようにその姿が残っています。
監的哨は、砲弾の着弾点を確認するための監視所。近くの神島にも設置されていました。
特に封鎖もされていないので、中に入ることもできます。
階段は残っており、上に登ることもできます。整備されているわけではないので、あくまで自己責任で。
登った先は、開放的で見晴らし抜群の光景。椅子はありませんが、ここもまた良い休憩ポイント!
入り組んだ集落と冷泉寺
しろんご浜、白髭神社、菅島灯台、監的哨とめぐり終えたので、港方面へと戻ります!
監的哨から港は1kmほど。進んで行くと、急な下り坂の果てに迷路のような集落が。
写真左上の看板、「ホのぽっぷ」だと思ったのですが、たぶん「木のぽっぷ」ですね!お店のようですが、現在も営業しているのかはわからず。
家々には洗濯バサミが大量!!そんなにいったい何を干すのでしょうか・・・?
そんな集落にあるのが冷泉寺。曹洞宗のお寺で、梅花観世音第三十一番霊場に指定されているそう。はじめてきく観音霊場。あまり情報は出てこないのですが、三重県内の曹洞宗の寺院で構成されているようです。
鮑貝が納められた神社
集落内にあるのが菅島神社。1907年に村内の各社を合祀して誕生した神社です。
こちらは亀石。その名の通り亀の姿の石で、あたまを撫でると長寿のご利益があるそう。
その奥にあるのはつがいの鮑貝。この貝はさきほど白髭神社のところで書いた「しろんご祭」にて納められた鮑貝。黒赤のつがいの鮑貝に手を添えると縁結びのご利益があるそうです。
港のそばの沖ノ島
さぁ港に帰ってきました!が、ちょっとだけ時間があるので、港から延びる「しまっこ橋」を渡ってみます。
この先は沖ノ島という人工島。海水浴場があり、公園のような雰囲気も。
さてさて、帰りの船がやってきました!帰りは行きとは異なるカタマラン船の「しおさい」。
2時間ちょっとの滞在時間は、灯台や監的哨をめぐるにはちょうど良い滞在時間でした!
いろいろ見どころがあってとっても面白い島旅でしたが、けっこう歩いたのでちょっと疲れました。もし夏だったら汗だくで飲み物が何本あっても足りなかったかもしれません、本当に冬で良かったです。
最後に1枚。
この島は海藻が多すぎます!!
さきほど見かけた大量の洗濯バサミも、おそらく海苔やワカメを干すためのものだと思います。最も多く洗濯バサミがある島かもしれません。
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