海が見えないのがポイント!琉球廻遊式庭園『識名園』(那覇市)

沖縄県

首里城の裏に位置する、琉球王家の別邸。六角堂が浮かぶ池や、アーチ状の石橋など、中国からの影響も感じられる、独特な仕上がりの庭園が広がっています。展望台である勧耕台からは海が見えませんが、それが逆に良かったとのこと。どういった理由なのでしょうか。

訪問日:2025/12/13(土) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

琉球王家の庭園

識名園は琉球王家最大の別邸で、国王一家の保養や中国皇帝の使者・冊封使(さっぽうし)の接待などに利用された場所。

琉球王国の歴史を今に伝える重要な場所であり、「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として、首里城や斎場御嶽とともに世界文化遺産にも指定されています。

園内へ足を踏み入れると、生い茂る木々のお出迎え。ガジュマルやデイゴといった南国を感じさせてくれる樹木がたっぷりと育っています。

国王一家や冊封使が出入りした正門。屋根付きの門は「屋門(ヤージョウ)」と呼ばれる形式で、格式のある屋敷にのみ許されていました。

こちらは育徳泉(いくとくせん)という井戸。多角形に加工した石材を互い違いに噛み合わせるように積む「あいかた積み」という、沖縄ならではの工法で造られています。

ここは、藻類の一種である「シマチスジノリ」が生育している場所。近年では数が激減しており、「識名園のシマチスジノリ発生地」として国の天然記念物にも指定されています。

六角堂が浮かぶ池

広々とした穏やかな池。庭園の中心となる池にも関わらず、特に名前がついていないのが逆に新鮮です。

アーチ状の石橋が2つ架かっており、片方は琉球石灰岩をそのまま、もう一方は加工して造られており、趣が異なる姿。2つの橋は実際に歩いて渡ることもできます。

行けに浮かぶのは六角堂。屋根の形状や黒い瓦は、中国の影響であるそう。

もてなしの場である御殿

池の傍に建つのは御殿(うどぅん)。赤瓦屋根の木造建築であり、冊封使をもてなす場であったそう。

靴を脱いで上がることができます。一番座、二番座、茶の間といった畳敷きの座敷が多数連なっており、縁側からは池を中心とした美しい風景を眺めることができます。

ここは御茶湯御酒羹所。その名前からは想像がつきづらいですが、お茶や料理を炭火で温める、いわゆる「保温スペース」。内地ではあまり見かけないポイントです。

園内で見つかった鉄片や弾丸も展示されています。識名園は太平洋戦争における沖縄戦においてほぼ全ての建築が破壊されてしまっております。今ある建築は、昭和50年(1975年)から20年かけて復元されたものであるそう。

海が見えない勧耕台

園内の奥へ進み、すこし上った先にあるのが勧耕台。八角形の東屋が設けられた、見晴らしの良い展望台です。

見渡せるのは、那覇市や南風原町の街並み。

そして、ここからは海が見えません!

かつて冊封使を招いた際はあえてこの場所からの景色を見せ、琉球王国の国土の広さを見せたそうです。オーシャンビューの方が見晴らしは良いはずですが、海が見えないことを逆手にとったアピールは技アリな感じがしますね!

アクセスと営業情報

今回私は牧志駅から、シェアサイクル「ちゅらチャリ」を利用して識名宮と併せて訪問しました!ひたすら上り坂でなかなかハード。電動自転車でも大変だったので、普通自転車はかなりキツイと思います。

開園時間 4~9月 9:00~18:00
10~3月 9:00~17:30
休園日 水曜
料金 400円
公式サイト https://www.city.naha.okinawa.jp/kankou/bunkazai/shikinaen.html

※掲載の情報は2025年12月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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