繁華街の中に祀られた殺生石『石子稲荷神社(殺生石稲荷神社)』(会津若松市)

福島県

市街地に祀られた小さな稲荷神社。そこは、九尾の狐に関連のある「殺生石」の破片が納められているそう。実物は年に一度の開帳日しか拝むことはできないそうですが、独特の雰囲気は感じることができます。

訪問日:2024/5/6(月) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

会津若松の殺生石

なんと、今回の記事も前回に続いて殺生石!殺生石に関わるスポットの記事が続くなんて、前代未聞でございます。

水神とともに祀られる殺生石『伊佐須美神社・殺生石稲荷神社』(会津美里町)
会津総鎮守である由緒正しき伊佐須美神社。その境内には殺生石を祀る稲荷神社が建立されています。そこにはどのような謂れがあるのでしょうか。

殺生石というのは九尾の狐(玉藻前)という大妖怪に関連のある石。詳しくは↑の記事をご覧いただければと思います。

前回訪れた伊佐須美神社の殺生石稲荷神社、また猪苗代町にも殺生石がありましたが、福島県には他にも殺生石ゆかりのスポットがあります。それが今回訪問する石子稲荷神社。この神社は、会津若松市の繁華街の中にあるようです。

殺生石は人気のない森の中にあったり、案内板もわずかしかなかったりでアクセスが難しいパターンが何度かありましたが、今回は楽勝ですね!

意外と難しいアクセス

コインパーキングに車を停めてGoogle Mapの地点登録を頼りに向かってみたのですが、一向にその姿が見つかりません。

マップ上ではすぐ近くにあるのですが、建物に囲まれているため、殺生石までの道がわからないのです。山の中ならいざ知れず、こんな街中にある神社へたどり着けないなんて、想定外です。

ぐるっと辺りを巡ってみたところ、この「Pub&Live ダブルエックス」脇の通りが怪しいです。

建物の間を進んでみると、曲がり角で突然現れるのはブルドーザー。まるで行く手を阻むモンスターのような出で立ちです。おそらく一般車の侵入を塞いでいるのではないでしょうか。

駐車場に置かれた社殿

ブルドーザーの奥は広い駐車場となっており、その片隅に小さな社殿を見つけました。こちらが今回の目的である石子稲荷神社(殺生石稲荷神社)

絡みつくツタ、貼り付けられた鉄板の鳥居と鈴が物々しい雰囲気。

扁額には正一位殺生石稲荷大明神と記されています。

中を覗いてみると白いキツネの像が安置されています。その前には、まだ新しい油揚げとお酒。現在も信仰されていることを物語ります。

殺生石のいわれ

社殿の中には殺生石のいわれが貼られていますが、文字が小さすぎるため格子からはほとんど読めません。

何となく読み解けたのは、「お稲荷さんの内部を調査したところ、直径8cmの石が確認され、古文書と照らし合わせた結果。殺生石と判明した」といったような内容。

隣には新聞記事も貼られており、そこには「殺生石稲荷と判明」「源翁和尚の伝承確認」という見出しが。

源翁和尚というのは、追い詰められた九尾の狐の化身である殺生石を打ち砕いたお坊さん。残念ながらこちらも文字が小さくてほとんど読み解けませんでしたが、源翁和尚の伝承に基づく根拠が見つかったのでしたら、かなり信憑性の高い殺生石なのではないでしょうか。

「会津日報 2001年8月31日金曜日」という情報は読み取れたので、どこぞのデータベースを探せば記事を閲覧することができそうな予感・・・そう思ったのですが、地方紙のためか国立国会図書館の新聞記事データベースでも見つけることができず。

ネットで調べていると、私の様に現地に行った方が撮影した新聞記事の写真も見つけましたが、やはり文字が小さく全て読み解くのは難しかったです。目の前に貴重な情報があるのに読み解けないのはちょっと残念。現地では「文字が読み切れないからあとでネットで調べよう」と諦めてしまったのですが、ズームでしっかり撮影しておくべきでした

ちなみに読み解けた中には「殺生石に関連する神社やお寺は会津地方に11ヶ所ある」という記載も・・・!なんとなく殺生石めぐりはひと段落したつもりでおりましたが、これはまだまだめぐる必要がありそうですね!!!!

訪問時におすすめの駐車場

殺生石稲荷神社のまわりは広々とした駐車場。前述の通りブルドーザーで塞がれていますが、どうやって入ってくるのでしょうか。

ブルドーザーとは違う方向、北側へ進むとなんと普通にゲートがありました!ここはタイムズ会津さくらというコインパーキングであり、30分100円で停めることができます。(※2024年5月時点)

ブルドーザーはあくまでゲートを通らずに駐車するのを防ぐためのもの。ということで、殺生石稲荷神社だけを見る場合は、このパーキングに入庫すればアクセスに悩むことなくほぼドライブスルー状態で参拝することができます。

私もここに停めれば歩き回らずに済んだのに・・・そう思いましたがなかなかたどり着けないという行程を踏んでから訪問すというのも、「苦労の末の達成感」が感じられるので悪くないかもです。

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