利尻島 Part 5 利尻山登山① 事前準備と心がまえ(利尻富士町/利尻町)

利尻島・礼文島

利尻島に来たら登ってみたい利尻山ですが、長い道のりとなるためある程度の下調べは必須です。この記事では、登山口までのアクセスや持って行った方が良いアイテムなどをまとめてみました。

(筆者は登山初級者。中~上級者の方はあたたかい目で見守っていただけると嬉しいです)

登山日:2022/9/17(木)

島のシンボル利尻山

利尻島の中央に鎮座する標高は1,721mの利尻山。日本百名山にも選ばれた立派な山で、利尻岳、利尻富士とも呼ばれています。

登山道が整備されているため、登山初心者でも山頂を目指すことができます。ただし、その道のりは長く、上り5~6時間・下り3~4時間、往復の所要時間は約10~12時間という長丁場。離島での丸一日トレッキングといえば、「屋久島の縄文杉コース」を彷彿とさせますが、そちらは大半が平坦のトロッコ道。それに比べると標高1,721mを登り続ける利尻山はさらなる山登りスキルが求められます。

シーズンは雪解けした6月中旬から雪が降る9月下旬前ぐらい。6月下旬〜7月上旬は高山植物が花開く素敵な季節ですが、その替わり混雑も必至。渋滞することも多々あるそうです。

登山コースは鴛泊コース沓形コースの2つ。沓形コースは上級者向けなので、鴛泊コースから登るのが一般的です。

登山口へのアクセス

利尻岳の登山口はアクセスが微妙に悪いので、事前に確認が必須です。

登山口までの道にマイカー規制などはありませんが、島のレンタカーはかなり高価。その日はほとんど山中にいることになるため、登山口までの移動のためだけに借りるのは少々悩みます。

バスも登山口までは行ってくれず、2kmほど離れた温泉施設まで。というか、そもそも早朝は運行していません。そのため、登山口までのお送りを行っている宿を選んで送ってもらうのが基本になります。

なお、鴛泊港フェリーターミナルから登山口まで気合で歩くいた場合は1時間ほど。また、登山口は「利尻北麓野営場」となっているため、キャンパーの方でしたらここにテントを張ることも可能です。

(噂では、港のレンタルバイク屋さん「雪国レンタル」では、夜通しプランもあるようです。バイクがあれば早朝登山口までも楽々アクセスできそうです!)

登山装備と持ち物

トレッキングシューズや帽子など、登山用の服装はもちろんですが、それプラスで持って行った方が良いものがいくつかあります。ここでは簡単に持ち物をまとめてみました。

トレッキングポール
長い登山となるため、あるかないかでは脚への負担が大きく変わります。特に下山はただひたすら岩場を下ることになるので、物凄く便利。使用する際は必ずキャップを付ける必要があるのでご注意を。

携帯トイレ
登山道にトイレはありませんので、持っておくと安心。6合目・8合目・9合目の3箇所にトイレブースがあるので、そこで利用できます。私も例にもれず登山中にトイレを利用することがほとんど無いタイプではありますが、念のため購入していきました。もし持っていなかったら「トイレに行けない」というプレッシャーで急に催していたかもしれません。

グローブ
九合目以降は傾斜が急な岩場が続きます。下りの際には岩に手をついて降りるような箇所が頻発するので、軍手などがあると躊躇わずに進めます。ポールに慣れていれば無くてもぎりぎり大丈夫ですが、荷物になるものでもないので1つくらいは持っておくと良さそうです。

食事
1日コースのため、朝食&昼食は必須。島内にはコンビニ「セイコーマート」があるので、前日に調達するのは容易です。私は甘いパンとしょっぱいパン、ナッツ類、チョコなどを持っていきました。

飲み物
登山口付近の3合目に甘露泉水(かんろせんすい)という湧き水がありますが、それ以降水場は無いため持参が必要。一般的には2Lは必要とのことですが、9月の涼しい期間で、途中から雨も降っていたため【水500ml+スポドリ500ml】で充分でした。汗だくになる季節だったら絶対足りなかったと思います。

雨具
山の天気は変わりやすく、さらに離島であるため急に雨が降ることもしばしば。雨の中でも登れるようにレインウェアは必須です。また、8合目の先にある避難小屋以外で屋根がある箇所は無いため、折り畳み傘があると食事のときに便利です。

不安な体力づくり

そもそもこんなに長期間の山行はしたことがなくて不安、という方も多いのではないでしょうか。私もこれまでの登山履歴は「高尾山」「筑波山」「金時山」「三原山(伊豆大島)」「八丈富士(八丈島)」という日帰り低山ばかりの登山初心者レベル。

長いコースとしては、「屋久島縄文杉コース(約10時間)」がありますが、時間の割に標高差約700mほど。標高が高い山としては「木曽駒ケ岳(標高2,956m)」「乗鞍岳剣ヶ峰(標高3,026m)」もありますが、バスやロープウェイを使用しているため標高差はそれほどでもなく、登山していた時間は4~5時間程度。

往復10~12時間かかり、なおかつ標高差1,500mを日帰りするというのは私にとって過去最大のチャレンジ。正直、不安しかありません。

ということで、身近なロングコースである「高尾山~陣馬山縦走コース」にチャレンジしたりして少し慣らしてから挑みました。

高尾山から縦走!小仏城山、景信山を越えて向かう『陣馬山』(八王子市~相模原市)
高尾山の山頂からさらに先、陣馬山へと向かう縦走ルートへ!いくつもの山と峠を越えて、約10kmの道のりを歩きます。それほど難所はありませんが、長いコースなので計画はしっかり立てて、準備も整えてから登山するのがおすすめです!

さらに「金時山」ではあえて重い荷物を背負って登ったりと、無理ない範囲で山に慣らします。

新宿から直通バスあり!金太郎伝説残る『金時山』で日帰り登山(箱根町)
箱根エリアを代表する金時山は、日帰り登山にぴったりな山。新宿から登山口まで直通バスがあるという奇跡のようなアクセスの良さ、そして富士山を望む抜群の眺望が人気です。登山の際には、くれぐれも時間にはゆとりを持たせましょう・・・!

もし利尻富士登山を考えている登山初心者の方は、お近くの低山などで山装備を慣らしておくのがおすすめです!低山でも、本番想定の荷物を用意して試しておくといろいろと安心できます。

一緒に登った人の話では、関東ならば「谷川岳」が1,977mと丁度良いくらいの標高で、なおかつロープウェイもあるので足慣らしに良さそう、とのことでした。ある人は、トレッキングシューズをなじませるために、毎日の出勤を電車を使わず徒歩に切り替えた、なんて話も聞きました。ちなみにその距離は往復10kmとのこと・・・!

とうことで、次回からは実際に登った記録になります!

コメント

  1. […] ※登山口までのアクセスや事前準備については「利尻岳登山①」の記事を、山頂までの道のりは「利尻岳登山②」の記事にまとめてあります。 […]

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