能登島を代表する人気の観光スポット。悠々と泳ぐジンベエザメに加えて、イルカ・アザラシ・ペンギンなど人気者がたくさんの水族館。コアなファンの心を掴む個性的な生き物も多く展示しており、様々なニーズに答える水族館です。
能登島の大きな水族館
能登半島の中心、七尾湾に浮かぶ能登島。能登島大橋とツインブリッジのと(中能登農道橋)という2つの橋で繋がっているため、気軽に車でアクセスすることができる島です。
そんな能登島を代表する観光スポットが今回紹介するのとじま水族館。開館は1982年と古く、全国に多数存在する水族館の中でもかなりの古参です。
以前北陸地方をめぐった際に立ち寄ったことがあるため今回はパス・・・と思ったのですが、やっぱりジンベエザメ見たい&2018年に大幅なリニューアルを果たしたとのことなので再訪してみることにしました!
海辺のロケーションにいくつかの建物が並ぶスタイル。青い八角形の屋根をした建物が受付です。
いきなり登場ジンベエザメ
入場チケットを購入して館内へ足を進めると、まず目に入るのが巨大な水槽。ここは「ジンベエザメ館 青の世界」。
開幕10秒で現れるジンベエザメ!!一番の目玉生物を惜しげもなく一番最初に見せてくれる演出がニクイ。まるで最大のヒット曲を1曲目にしたコンサートのようです。
この水槽では「トトベエ」と「イオリ」という2匹のジンベエザメが飼育されています。この2匹は水槽内を低層から高層まで広い範囲でぐるぐる泳ぐ。見学ルートは水槽の周りを周回しながら降りて行く構造になっているため、上から下から真横からと様々な角度からジンベエザメを観察することができます。
2010年に国内4番目として展示がスタートしたジンベエザメ。日本で展示を行っている水族館は現在でも4ヶ所だけであり、日本海側では唯一となります。(※2022年12月時点)
のとじま水族館以外でジンベエザメを展示している水族館は、沖縄の「美ら海水族館」、大阪の「海遊館」、鹿児島の「いおワールドかごしま水族館」の3ヶ所。過去には神奈川の「横浜・八景島シーパラダイス」でも飼育されていましたが、2022年12月時点では展示されていないようです。聞いた話ですが、茨城の「アクアワールド・大洗」にて今後展示する計画があるとのウワサも!サメに力を入れている水族館なので、そこにジンベエザメが加わったらすごいです!
(水族館ではありませんが、高知の「大阪海遊館以布利センター」という施設ではジンベエザメが無料で見学できることも。さらに沖縄には海中の網の中で飼育されたジンベエザメとシュノーケルやダイビングができる場所もあります。)
映えるアクアリウム
リニューアルされた館内は、写真映え抜群なポイントがたっぷり!大水槽「のと海遊回廊」には、まるで海の中にいるかのような写真が撮れる観察ドームも。
さらに、床と天井を使ったプロジェクションマッピングも常時投影。CGのサカナが床や天井をすいすい泳いでいきます。壁が鏡張りなので、煌びやかな世界が無限に広がりとってもファンタジック。
「クラゲの光アート」では、文字通り、カラー照明で彩られたクラゲたちがふわふわと泳ぐ。神秘的な空間に心が落ち着きます。
大人気な海獣たち
人気者の生き物はジンベエザメだけではありません。「アザラシ万華鏡」では、水槽から突き出た部分にやってくるゴマフアザラシを間近で観察できます。好奇心旺盛なのか、人を見かけるとふらっと泳いで来たりします。
カマイルカがすいすいと通り抜けて行くトンネル水槽、その泳ぐスピードがとにかく速い!!ただでさえ泳ぐのが速いイルカの中でも、最速といわれているそうです。
海と一体化したかのようなプールに泳ぐイルカも。これ、近年リゾートホテルなどで話題になるインフィニティプールですね!
もちろんイルカショーも開催しています。平日は1日4回、土日祝日は1日5回ほどで、所要時間は約20分。出演するのは先ほど見かけたカマイルカたち。芸を通して生態を紹介するスタンダードなタイプですが、スピーディーなアクションに目を奪われます。
マニアックな生き物
さて、ここからは私が気になるちょっとマニアックな生き物をご紹介。まずはこちらのウミケムシ。陸上で見かける毛虫とは異なるイソメやゴカイの仲間なのですが、名前に違わずしっかり毒があります。刺されると炎症をおこし一週間以上痛みやかゆみが続くことも・・・!
のとじま水族館で初めての展示となるタケウツボ。宮崎県や和歌山県などで見つかることが多いサカナで、石川県では初の発見例となった個体とのことです。ちなみにオナガウツボという種類とそっくりであるため、同種と扱うケースもあるそうです。
私のお気に入り水槽はこちら!一見すると海藻だけで何も泳いでないように見えます。
しかし、よーく見るとアオウミウシ、シロウミウシ、ミドリアメフラシなどいろんな生き物がてんこもり!小さいながらも非常に見ごたえのある水槽です。
ご当地感あふれる水槽
水族館といえば、その地域の海や河川をした水槽だったり、そこでしか見ることができない生き物なんかが展示されていることが多いです。私は勝手に「ご当地水槽」「ご当地生物」なんて呼んだりしています。
こののとじま水族館でも、能登の景勝地・見附島(みつけじま)が再現された水槽がありました。この岩は、その独特な姿から「軍艦島」とも呼ばれています。ミニチュアではありますが、かなりの迫力です。
こちらの淡水魚はゴリ。「ゴリ」と呼ばれるサカナは日本各地で異なっており、ここ石川県では「カジカ」のことを指します。佃煮、唐揚げ、照り焼きなどのゴリ料理は、金沢の郷土料理として知られています。
日本海といえばズワイガニ。越前ガニや松葉ガニなど各地域毎にブランドガニを確立しています。石川県のブランドガニといえば加能ガニ!加賀と能登から一文字ずつ取ったネーミングは、石川を代表する冬の味覚として人気です。
さらに、この水槽で飼育されているものは加能ガニの中でもさらに厳しい基準をクリアした最高峰の「輝(かがやき)」。ときには数百万という値段が付くこともある、超高級なカニなのです。
もしかして、ジンベエザメよりも値段が高いのでは・・・?と思って調べてみたところ、ジンベエザメは定置網にかかったものを搬入するケースが多いため、購入費用はほとんどかからないことが多いそうです。のとじま水族館のジンベエザメの購入費用や輸送費用はわかりませんでしたが、この水族館で最も高い生き物は加能ガニ「輝」の可能性がありますね・・・!
アクセスと営業情報
金沢駅から特急利用で約1時間の和倉温泉駅からバスで約30分。車の場合は金沢駅より約1時間30分。道中には、砂浜を車で走れる「千里浜なぎさドライブウェイ」もあります!
開館時間 | 9:00~17:00 ※12/1~3/19は16:30まで |
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休館日 | 12/29~31 |
料金 | 1,890円 |
公式サイト | https://www.notoaqua.jp/ |
※掲載の情報は2022年12月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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