穴の向こうは別世界?『濃溝の滝・亀岩の洞窟』(君津市)

千葉県

SNSで話題となり一躍人気スポットなった洞窟。岩肌に大きく空いた穴から水が流れ、タイミングが良いと光が射しこみ幻想的な世界を作り上げます。実は人工的に造られたものであったり、濃溝の滝という名前ではなかったりと様々な秘密があります。

2021/3/26(土)

気軽に見れる滝

県道24号線沿いにある駐車場へ。朝7:30頃の訪問でしたが、土曜ということもあり駐車場はほぼ満車。ただし、回転は良いので車が次々と出て行きます。

駐車場から滝までは300mほど。鳥のさえずりと水の流れる音が響き渡る、気持ちの良い散策路を歩いていきます。キレイに整備されているので、特に山歩きの装備などは必要ありません。

駐車場から5分ほどで現れる幸運の鐘。幸せを願ってゴーンと一突き。なぜか撮影用のスマホスタンドも設置されています。

その鐘の奥に見える穴が亀岩の洞窟。順路で進んでいくと、まずはこんな感じで上から眺めることになります。

幻想的なトンネル

階段を降りて近づいてみました。岩肌にぽっかりと空いた大きな穴。それだけでも充分に見ごたえがあるのですが、そこに水が流れている様子がなんともファンタジック。

こちら側は陰になっていますが、洞窟の向こうは光輝く世界。まるで別の世界へと導くトンネルのような姿です。

ベストポジションで見学するには、水がたまっている岩場を歩く必要があります。スニーカーなどでも行けないことは無いのですが、長靴があると圧倒的に強いです!

気になるタイミング

この亀岩の洞窟は特定のタイミングに来ると、このように光が射し込む幻想的な姿に変わります。シャッターチャンスは、3月と9月のお彼岸の時期。案内板によると、朝日が射し込む6:40〜7:20が良いとのことです。

今回私が訪れたのは3/27の7:30頃。もう陽は高く昇っていたため射し込む様子を見ることはできませんでした。時期にもよりますが、おそらく7:20でもアウトだと思います。狙うならもっと早めの訪問がおすすめです。

また、撮影スペースはかなり狭いので、三脚を設置する予定の方は場所取りがシビアになりそう。

7:30頃になると撮影を追えた人がきれいにいなくなるため、かなり空いていました。9:00過ぎるとまた混雑してくるそうなので、人の少ないタイミングを狙う方は、あえて7:30〜9:00くらいに行くのもアリです。

亀岩の名前の由来

亀岩の洞窟の名前の由来となっているのが、洞窟の中央に位置している岩。黄色い岩肌が見える黄金の亀、2匹の亀が重なったような姿をしているおんぶ亀、卵のような岩のそばに構える母なる亀と3種類の名が付いた亀岩を拝むことができます。

少しわかりづらいので、案内板の写真も掲載しますね。いわれてみれば、カメに見えるような気がしてきました。

亀は北極星(北辰)を神格化し「妙見菩薩」の使いとされています。そのため、この洞窟は「北辰妙見洞」とも呼ばれており、長寿延命、健康成就、家内安全、交通安全のご利益があると信仰されているそう。

この地域では妙見信仰が盛んであり、近くにある久留里神社、千葉市にある千葉神社でも亀を祀っているとのことです。

正式名称はどれ?

一般的には濃溝の滝として知られているこの洞窟ですが、正式名称は「亀岩の洞窟」といいます。

濃溝の滝は洞窟から流れている水のことを指している・・・・かと思いきや、実は別の場所にあります!

滝から少し下流に下ったこちらが、おそらく濃溝の滝。現地では溝の滝という漢字表記にて掲載されていました。

かつて、ここに精米所が作られており、そこで使用する水車を廻すための溝を家のためのということで「農溝」と呼んでいたそう。周辺には、かつての水車小屋のイメージ写真も掲載されていました。

実際のところ、多くの旅行雑誌やメディア、また君津市の観光サイトでも「濃溝の滝・亀岩の洞窟」と併記したスタイルをとっているため、この洞窟を濃溝の滝と呼んでも、そんなに問題はないのかもしれません。(数年前は、Web上で名称訂正に邁進する”濃溝警察”も見かけましたが、最近では落ち着いたような印象です。)

実は人口的に造られた?

さて、そんな人気の亀岩の洞窟ですが、自然にできたものではありません。

ここで「なんだ、人工物か・・・」と萎えてしまう方もいるようですが、別に観光用に作ったとかそういう類のもではなく、江戸時代に住民が曲がりくねった川から田んぼに水を引くために手で掘って作り上げたものなのです。

このような土木工事を「川廻し」と呼びます。この辺りでは、1660年頃に野村藤右衛門という人物が最初に行い、それ以降広まっていったといいます。

千葉県ではこのような川廻しの跡が多く残されており、養老渓谷の「弘文洞跡」や「二五穴」など、各地でその独特な景観を見ることができます。

アクセスと周辺情報

濃溝の滝の駐車場へ向かう道は、交通量が多く車線も狭いため渋滞しやすいです。時間には余裕を持って訪問ください。また、駐車場入り口には「幸運の鐘」と大きく書かれています。「濃溝の滝」で探していると、うっかり通り過ぎてしまうかもしれません。Google Mapの「清水渓流広場駐車場」が濃溝の滝の駐車場です。

駐車場の隣には温泉宿「濃溝温泉 千寿の湯」と、プリンやソフトクリームを販売している「風鈴堂 君津本店」がありますが、早朝は営業していません。

1.3kmほどのところに「道の駅ふれあいパーク・きみつ」とミニストップがあります。早朝の休憩はこちらが良さそうです。

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