忽那諸島 Part 3 突然の軽トラツアー!導水トンネルへ向けて出発!『津和地島』(松山市)

瀬戸内海の離島

忽那諸島の最奥に位置している津和地島。一面に広がるタマネギ畑や、ちょっと特殊な貯水トンネルなどが見どころの離島です。徒歩で一周するのはなかなかハードですが、島の方のご厚意のおかげでぐるっと一周することができました!

訪問日:2021/12/12(日)

津和地島ってどんな島?

津和地島(つわじじま)は忽那諸島の西端に位置しており、面積は2.85㎢・周囲10.4kmというコンパクトな島。300人弱の人が暮らしています。

忽那諸島の中では最西端に位置しており、海を挟んで山口県や広島県を見ることができます。特に山口県の周防大島町とはわずか1kmほどの距離という、まさに県境の島なのです。

津和地島へ向うには、松山市にある三津浜港高浜港より、中島汽船が運航する高速船orフェリーに乗船します。フェリーの場合は三津浜港より約1時間半、高速船(西線)の場合は高浜港より約1時間。

<今回の行程>
10:28 二神港発
フェリー(下り)
10:48 津和地港着
②津和地島 1時間46分滞在
12:34 津和地港発
高速船(上り)
12:41 元怒和港着

※今回私は2日間で7つの島をめぐる中で訪問しました。前回はPart 2、全体の計画はPart 1の記事にて。

二神島から津和地島へ

二神島からフェリーへ乗船。二神島の待合所に係の人が姿を現すことは無かったので、運賃は乗ったあとに船内で支払いました。

約20分で津和地島の港に到着。あいかわらず港は無人です。

待合所にはレンタサイクルがありますが、二神島と同様で人がいません。ここで知ったのですが、忽那諸島のほとんどの島では待合所に人が常駐していることはありません。船の時刻が近づいてくると、どこからか係の人がやってきて乗船券の販売などを行っているのです。

自転車には電話番号が記されていたのどかけてみましたが、繋がりません・・・。というわけで、港周辺をのんびりおさんぽすることにしました。

こちらが港に設置されている島の観光マップ。島の中央に位置している「導水トンネル」が気になりますが、滞在時間が決まっているので徒歩では難しそう。

港周辺のお散歩

まず驚くのは、軽トラック多すぎ。港周辺にはそこかしこに真っ白な軽トラが停車しています。というか、軽トラ以外の車は存在していない可能性があります。

内地ではあまり見かけない土壁の家屋も多く残っています。壁の板が焦げているように見えますが、これは意図的に焼き目を付けた「焼杉」。炭化させることで耐久性を上げるという工夫で、瀬戸内海の島では多く見かけます。

 

港の目の前にある大師堂は、弘法大師こと空海を祀るお堂。二神島にも真言宗のお寺がありましたが、やはり四国は「お遍路さん」に代表されるように空海に関わる信仰が深いようです。

港から少し歩くと、八幡神社も見えてきます。毎年10月に開催される例祭では、お神輿とともに「だんじり」が登場し、太鼓を鳴らしながら集落を練り歩くそう。

そして、唐突に表れるマッサージチェア。さすがにマッサージ機能は壊れているようですが、もしかしたらベンチ代わりとして置かれているのかもしれません。屋外にいきなり家具があるというのも、離島あるあるです。

見つからないお茶屋跡の碑

お茶屋跡という史跡があるはずなのですが、全然見つかりません。「地図を見ても目的地が見つからない」というのも離島の楽しさ。

うろうろしていると、多目的集会施設の裏に公園(保育所)があるのを見つけました。カラフルな遊具の奥に石碑が!

こちらがお茶屋跡。特に何もなく、石碑が立つだけです。

お茶屋といっても喫茶店的なものではなく、言うなれば接待所。江戸時代、忽那諸島は参勤交代を行う大名の海上ルートでもあり、寄港した諸大名をもてなすために松山藩によって置かれていたそうです。

唐突な軽トラツアー

「観光で来たんか?トラックに乗ったらええ。島の中案内したるわ。」

集落を歩いていると、おじさんが声をかけてきてくれて車に乗せてくれることに!知らないおじさんについていってはいけないなんてルールは離島にはありません。ということで、突発的な軽トラツアーのスタート!ここからは徒歩では難しい島全体のスポットめぐりになります。

忽那諸島といえば柑橘類の栽培。いよかんや、ピンクのカバーがされたせとかなど、様々な果樹が育っています。

さらに、津和地島では柑橘に加えてタマネギも多く栽培しています。水はけの良い土が適しており、甘いタマネギがつくられているそう。青々とした葉が茂る様子はまるで池のようで、真ん中に延びるモノレールもちょっとしたアトラクションに見えます。

念願の導水トンネル

私は思い出しました。自転車が借りれなかったので諦めた導水トンネルの存在を・・・!

港から徒歩だと1時間ほどかかりますが、軽トラックなら簡単にアクセスできるはず。ということでおじさんにお願いして連れてきてもらいました。

導水トンネルというのは、文字通り水を通すためのトンネル。この津和地島の導水トンネルは、水を貯える機能も併せ持っていました。貯水兼導水トンネルとしては日本初であったそう。

水資源に恵まれていないため、水源確保として建設された施設。貯水量は12,000m³とのこと。ダムほどではありませんが、島民の50日分は支えることができる島の水がめとなっています。

そんな命づなとも呼べる施設なので、内部は立入禁止。外側から見ることしかできませんが、レアな設備を見れて大満足です!

海の向こうにあの有名な島

山口県、広島県との県境に位置する津和地島。海の向こうには山口県の周防大島(屋代島)、広島県の倉橋島など瀬戸内海の様々な島を見渡すことができます。

そんな中で、ひときわ有名な島があります。海の向こうに浮かぶ二つの山が連なるこの島、いったい何の島かご存じでしょうか?

ヒントはテレビ番組です。

たぶん、誰でも聞いたことはあるかと思います。

正解は・・・

 

 

DASH島。日本テレビの「ザ!鉄腕!DASH!!」という番組にてTOKIOが開拓している島です。正確な所在地は番組内では明らかにされていないようですが、この忽那諸島の由利島こそがDASH島であるそうです。
※ちなみに、「進ぬ!電波少年」でも無人島脱出企画として利用されていたそう。世代によってはコチラの方がピンとくる方もいるのでしょうかね・・・?

みかん大盤ぶるまい

突然ですが、旅先でミカンをもらうことってありませんか?

経験談になりますが、北海道から沖縄まで日本全国にミカンをくれる人っている気がします。
愛媛に行くことを決めた際にふと思いました。このみかん大国とも呼べる愛媛に行ったら、やっぱりミカンをもらえるのでしょうか・・・?

レベルが違いました。

こ、こ、こんなにたっぷり良いのですか!?「わしゃいらんのよ。島に腐るほどあるから。」と笑いながら袋に詰めてくれる島の人。しかも、普通のミカンに加えて「紅まどんな」という品種もたくさん混ぜてくれました。都内のスーパーでは2個800円などで売られている高級品です。なんて太っ腹なのでしょうか。


大量のみかんと思い出を胸に抱え、次の島へと移動します!今度は高速船に乗って怒和島へ。なお、いただいたミカンの総重量は4.5kg。腕がちぎれるかと思いましたが、ありがたく頂戴しました・・・!

※ちなみに、電話がつながらなかったレンタサイクルの方は、のちほどちゃんと電話をかけなおしてくれました・・・!

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