北海道ならではの動物はもちろん、ライオンなど猛獣も飼育・展示されている動物園。寒さに負けずに元気に育つ動物たち、特にアムールトラのエピソードは胸が熱くなります。
広大な面積を誇る動物園
釧路市動物園は1975年に開園した動物園。総敷地面積47.8haは、開園当時は国内最大であり、現在も北海道では最大の広さであるそう。
そんな広い園内ですが、入口にはおすすめコースマップがあります。「ぐるっとコース1.5km」「北海道満喫コース1.3km」「ぱぱっとコース1.0km」とのこと。
園内は広いですが、展示している動物はそれほど多くはありません。ホッキョクグマやエゾヒグマなど現在展示していない動物もけっこういるので、お目当てがある方は事前に調べてからがおすすめです。
この動物園、アトラクションも備えた遊園地でもあります。しかし、冬季は休止。観覧車乗りたかったです・・・。
人気者な動物たち
入園者を出迎えるのはアミメキリン。スラッとした立ち姿がとっても美人です。
この茶色のかたまりはオタリアというアシカの仲間。天気が良い日であったため、くっついて日向ぼっこしています。
チンパンジーの家族団欒風景。お互いに毛づくろいし合っている姿はなんとも微笑ましいです。2025年1月18日には新しく女の子が生まれたとのこと。
寒さもへっちゃらなトナカイたち。シカよりも複雑なツノは、毎年生え替わるそうです。
モフモフすたすたなレッサーパンダも寒さをまったく気にしていない様子。標高が高い地域に暮らす動物であるため、実は寒さに強いのです。
エゾのアニマル
「北海道ゾーン」というエリアがあり、エゾモモンガ、エゾクロテンなど北海道ならではの動物が飼育されています。
こちらはタンチョウ・アオサギ観察デッキ。デッキの下にはタンチョウ飼育ゾーン、そして奥の森にはアオサギのコロニーがあります。アオサギは春に本州から渡ってきて、秋にはいなくなるそう。ということは、本州では冬しか見れないのかと思いきや、本州で見られるほとんどは留鳥らしい。
貫禄のあるオオワシ。日本最大のワシであり、オホーツク海沿岸部の海辺によく現れます。クチバシと足がビビッドな黄色をしており、存在感抜群です。
オオワシの次に大きなオジロワシ。その名の通り尾が白いワシで、魚やカモ、ときにはアオサギすらも狙うそう。
オジロワシとオオワシの檻は近くまで接近できるので、檻の隙間から撮影できます。猛禽類の檻に接近できることは滅多にないので、けっこう貴重かもしれません。
迫力の猛獣
ちょうどアムールトラの「ナージャ」への給餌、ぱくぱくタイムが始まりました。寝転がったナージャはまったく興味を示しておりませんでしたが、お姉さん曰く「あの表情は食べるかどうか迷っていますね」とのこと。
しばらくすると、ゆっくりとフェンス際までやってきました。与えているのはエゾシカ肉。小さくカットしないと食べないそうです。
もう終わりというタイミングで立ち上がった!!トラってめっちゃ背が高いですね!
そんなぱくぱくタイムをじっと見つめるのはライオンの「アキラ」。
自分のターンがくると、フェンスをしゃぶりそうな勢いで食いついてきました。実はもうおじいちゃんとのことですが、食欲は旺盛であるそう。
ココアのストーリー
こちらのアムールトラ「ココア」は、あまり動きません。実はこのココアにはハートフルなストーリーがあります。
2008年、園内で飼育されていたアムールトラには3匹の子どもが生まれます。しかし、1匹は生後すぐにこの世を去ってしまいます。残る2匹も飼育員の懸命なマッサージにより一命はとりとめたものの、障がいにより自立歩行が困難な状況でした。
動物園側は飼育続行を悩む状況でしたが、釧路市長であった伊東良孝の決断により飼育は続行されることに。オスは「タイガ」、メスは「ココア」と名付けられました。初となる人工保育により育つ姿は、市内外から注目が集まり、一躍動物園の人気者に。多くの人に勇気を与えたそうです。
その後、タイガもこの世を去ってしまいますが、ココアはいまも健在。ときおり脚を引きずりながらも歩く姿を見せてくれるそうです。
2008年生まれなので、2025年で17歳。人間に例えるなら70歳くらいであるそう。こんなに長生きできているのも、動物園のスタッフさんの懸命な努力の結果なのでしょうね。
アクセスと営業情報
釧路空港から車で約10分、釧路駅から車で約30分。
開園時間 | 4/10~10/14:9:30~16:30 10/15~4/9:10:00~15:30 |
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休園日 | 12月の毎週水曜日、12/29~1/2、1~2月の毎週水曜日 |
料金 | 580円 |
公式サイト | https://www.city.kushiro.lg.jp/zoo/ |
※掲載の情報は2025年1月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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