巨大シダ植物茂る太古の森『金作原原生林』を目指して(名瀬)

奄美群島

まるで古代の森に迷い込んだような、巨大なヒカゲヘゴが生い茂る原生林。他では見ることができないファンタジックな森は奄美に来たら絶対はずせないスポットです。個人で向かう場合、道が非常に悪いためかなりの注意が必要となります。

※2019年2月以降、ツアーガイド同行というルールができました。レンタカーで個人で行くのは禁止されているようなので、ご注意ください。

2018/5/19(土)

奄美大島4日目。本日は奄美大島の自然を代表するスポット金作原(きんさくばる)原生林へ。名瀬市街地から1時間弱の距離とのことなので、割りと気軽に行けそうなのですが・・・

アクセス情報の少なさ

まず問題となるのが、金作原原生林へのアクセス情報の少なさ。奄美の旅行誌を開けば必ず掲載されている超メジャースポットのはずなのに、このもやっとした感じは不思議です。

調べていると「レンタカー会社によっては、乗り入れを禁止している」「悪路につきガイドツアーへの参加が望ましい」といった言葉が目につきます。相当道が悪いようで、あえてあまり載せないようにしているのかもしれません。

ガイドツアーに参加すれば確実にアクセスできるしそう。お値段も3,500円とそんなに高くはないです。安心アクセス&解説してもらえるのは魅力的!でも、隠されるとどうしても気になってしまいます。引き続き調査開始。

金作原原生林へは市街地より約10kmの林道を進む必要があります。ぱっと地図を見ると、名瀬から向かう道と名瀬から少し離れた知名瀬から入る道の2つのルートがあるみたい。

口コミによると知名瀬からの方が楽とのこと。しかし、ネットで調べると車両規制のためゲートが設置されたとの情報も・・・。

進んだ果てに通行止めだったら悲惨・・・。怖いので名瀬ルートから行ってみよう。

想像以上の悪路「名瀬ルート」

市街地から少し山を登り、名瀬ルートへやってきました。案内板もあるためここまでは迷うことなくこれます。

序盤は普通の山道。細いけど舗装されてるのでぜんぜん余裕っす。

しかし、3kmほど進んだところで行きなり未舗装、しかも大きな石がごろごろした悪路へ。想像以上の険しさです。

パンクや脱輪、スタックしたらどうしよう。しかも携帯電話は圏外です。何かあっても助けは呼べません。レンタカーの軽自動車で進むのは怖すぎます。

時速10~20km程度でしたら進めないことはありませんが、この先これが7km続くとなると神経が持ちません。・・・これはやめよう!!

ガイドツアーが脳裏を過ります。

「知名瀬ルート」ならば・・・

一か八か、知名瀬ルートへも行ってみることにしました。来た道を引き返し、名瀬から大和村方面へ向けて進みます。

こちらも狭い林道ですが名瀬ルートに比べて舗装区間が長い!!地図で見ると消えそうな細い道なのですが、全行程のほとんどが舗装されていました。

ラスト、先ほどの極悪名瀬ルートと合流し、未舗装ゾーンに突入。やはり道は悪く、大きな石がごろごろしているため徐行でしか進めません。しかし残りは1.5km。この距離ならがんばれる!!

ゆっくり慎重に進んでいくと車が何台か停まっているところへ。きっとここが入り口だ。

ヒカゲヘゴの作り上げる古代の森へ

こちらのゲートが金作原原生林の入り口。舗装はされていませんが、道は広くとても歩きやすい。サンダルで来ている人も何人かいました。

少し進むと一気に雰囲気抜群の太古の森へ突入します。

適当に写真を撮っても様になる風景。この景観を作り出しているのがヒカゲヘゴという木。

大きいものは10メートルを越す日本最大のシダ植物。目玉のような模様がたくさん並ぶ細い幹、傘のように広がる大きな葉っぱ・・・一発で亜熱帯な雰囲気を醸し出してくれます。

ユニークな亜熱帯の植物

圧倒的存在感のヒカゲヘゴに気をとられがちですが、他にもいろんな植物がいます。まず目についたのは、大きな葉っぱのクワズイモ

急な雨が降ったら傘にしよう!ちなみに、サトイモに似ているけど毒があって食べられないため「食わず芋」という名がついております。

他所の木の上にもしゃっと乗っかっているのはオオタニワタリ

寄生して栄養をもらっているのではなく、ただ乗っかっているだけの着生スタイル。湿度が高い地域では、地面に値を張らなくても水分をとることができるそう。そんな亜熱帯ならではの樹上暮らしをしている植物です。

かわいそうな名前のションベンノキ

幹を切ると水液がたくさん出ることからついた名前とのことですが、もう少しキレイな名前にしてあげることもできたのでは・・・。
噂では、その水液は臭気をともなうらしいです。実証してみたいですが、傷つけるのは気が引けるのでやめておきます。

葉がびっしり並んだヒリュウシダ

ヒカゲヘゴの前では小さく見えますが、こちらも大型のシダ植物。葉っぱの端っこがくるんっとなっているのはまだ新芽の証。さらに若いときは葉が赤みがかっているらしいです。

植物を見ていると、大きなザトウムシがたくさん隠れていました。


金作原原生林に行くには、確実にアクセスできるガイドツアーが安心だと思います。
また、金作原の魅力はわかりにくいものも多いので、いろいろと教えてもらえるツアーの方がより多くのことに気がつくことができることでしょう。

お次はそのまま大和村(やまとそん)へドライブします!

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