カブトガニと恐竜好きは必見!『カブトガニ博物館』(笠岡市)

岡山県

みなさま、カブトガニ好きですか?カニともエビとも異なる独特なフォルムがなんとも魅力的な生物。岡山県笠岡市には、そんなカブトガニを専門とした世界で唯一のミュージアムがあります。恐竜や古生物ファンにもおすすめなスポットです!

訪問日:2025/5/5(月) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

カブトガニ型のドーム

岡山県の笠岡市には、世界で唯一のカブトガニ博物館があります。

このあたりは古くからカブトガニの生息地として知られていましたが、国営事業として大規模な干拓が行われ、その生息地が減少してしまいます。そんなカブトガニの繁殖、展示、広報等を目的としたのがこの施設。

メタリックなドーム状の建物は、カブトガニを模しているそう。入り口側からよりも、反対側から見たほうが、よりカブトガニらしさを感じられます。今回は笠岡諸島めぐりの船から撮影しました。

ドーム状の館内には、水槽や模型などの展示がびっしり!水族館と科学館を合わせたような雰囲気のスポットです。

不思議なルックスと生態

入館してすぐに見えるカブトガニ水槽。内部ではカブトガニが連結して歩いていました。

実は連結しているのはつがいであるそう。先頭がメス、後ろについているのがオス。メスはオスを背負って大変かと思いきや、エサはメスから食べ、オスはその残りを食べるそう。行動を支持しているのはオスとのことですが、どうやって意思疎通しているのでしょうか。

あれ、3匹連結していたような気がしますが・・・。メスよりもオスが多いと、何匹も連結してしまうことがあるそう。そのため、多くの場合はメス・オス・オスの組み合わせ。オスに連結しているオス、なんだかワンダーランドな香りがしますね。

ちなみにカブトガニは、エビやカニよりもクモやサソリに近い仲間。こうやって脚を見ると、そんな気もしてきます。

どうでも良いですが、カブトガニってキモさとかっこ良さとかわいらしさすべてを兼ね備えた「キモかっこかわいい」生き物だと思うんですよ。異論は認めます。

いろいろなカブトガニ

カブトガニのなかまは、カブトガニ・マルオカブトガニ・ミナミカブトガニ・アメリカカブトガニの4種類。アメリカカブトガニは北アメリカの東南部、それ以外は東南アジアと大きく2つの地域に分かれています。

巨大なカブトガニの標本。こちらはボルネオ産カブトガニ。全長はなんと80cm!現地では1mを超えるものも見つかっているそうです。

こちらはカブトガニのマリオネット。おそらく虫嫌いな方が特に嫌悪感を示す「脚の付け根」を大胆にアピールした展示です。レバーを操作すると、なんと脚を動かすことができます!!

こちらはカブトガニの卵の模型。まだ尾剣やトゲはありませんが、すでにフォルムは完成してます。

不思議な生態が多い生き物ですが、血液も特殊。細菌による毒素から身を守るため、体外に出ると寒天のように固まる性質をもっています。これを利用して毒素を見分けるための検出試験薬が製造されているそう。ちなみにカブトガニの命を奪うことなく「献血」してもらっているそうなので、ご安心を。

古代のいきもの

カブトガニだけでなく、様々な古生物に関する展示もあるのがこの博物館の面白いところ。

こちらのメガロドンことムカシホオジロザメは、体長16mという史上最大のサメ。メガロドンの化石は日本各地で見つかっており、その歯の化石は天狗の爪として神社に納められていることも。

カブトガニと同じく、4億年以上前から現代まで生き延びているシーラカンスの模型。手前には、ウンディナというシーラカンスのなかまの化石(レプリカ)も。

白亜紀に暮らしていた大型の魚類骨格標本(レプリカ)も。奥の大きな方がシファクティヌス、手前の小さい方がパキリゾトゥス。大きいシファクティヌスはなんと3.8m!こんな大きな魚が泳いでいたなんて、古代の海はロマンが詰まっています。

もちろん恐竜もたくさん

古代の生物で人気なのは恐竜!もちろん恐竜に関する展示も多数。ティラノサウルス、アロサウルス、アルバートサウルス、イグアノドンなどの頭骨標本がずらりと並んでいます。

ドームの中央に鎮座するのはカマラサウルス。ジュラ紀後期から白亜紀前期に暮らしていた恐竜で、その全長は18m。竜脚類としてはこれでも小型の恐竜です。恐竜図鑑や恐竜系の博物館では非常によく登場する、ポピュラーな種類。

こちらの恐竜の名前、わかった方はなかなかの恐竜マニア。

正解はバリオニクス!!白亜紀前期の恐竜であり、消化器系のあった箇所からサカナの鱗が見つかったことから魚を食べる恐竜であることが判明。歯もワニのような縦方向の歯があり、長い爪を使ってクマのようにサカナをとっていたと考えられています。

最後の1枚はこちら。ある化石なんですが、何かわかりますか?非常に長い化石で、この化石の中では世界最長とのことです。ヒントは右下です。

 

 

正解はカブトガニの這い跡化石。ドイツで見つかったジュラ紀後期のものであり、その長さはなんと13m!!これを見て化石と判断できるのが凄いです。

館内は広々としていますが、展示ボリュームはそれほど多くはないので、さっと見るだけなら30分、ゆっくり見ても50分ほどあれば充分かと思います。

まわりに集まる恐竜

博物館のまわりにも注目!建物の周辺は公園となっており、大きな恐竜がたっぷり!

ティラノサウルス、プテラノドン、イグアノドン、エラスモサウルス、ディプロドクスといった定番の恐竜たちが並んでいます。いずれもかなりリアルな仕上がりです。

ティラノサウルス、尾を垂らして直立する姿は間違いでは・・・そう感じた方もいるかもしれません。研究が進みその姿が変わったものには、ちゃんと注釈も付け加えられていました。

アクセスと営業情報

開館時間 9:00~17:00
休館日 月曜(連休中は除く)、年末年始
料金 520円
公式サイト https://www.city.kasaoka.okayama.jp/site/kabutogani/

※掲載の情報は2025年4月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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