様々な種類のカエルやサンショウウオを展示した両棲類好き必見な施設。個性的な姿はもちろん、独特な生態や習性も知ることができます。多数飼育されたオオサンショウウオは必見です。
中禅寺湖の見学施設
中禅寺湖の北岸を走っていると、たまたま見かけたのは「日本両棲類研究所」の看板。研究所ならば一般人には無縁かな?と思いきや、そこには営業時間も記載されていました!もしかして見学可能な施設でしょうか?
ここは、1970年に設立された私設の研究所。1995年に一度閉館するも、2019年にリニューアルオープン。誰でも見学可能な、水族館のようなスポットなのです。
館内ではサンショウウオやカエルなどの両棲類がたっぷりと展示されています。キレイな水槽が並ぶ姿は、研究所というよりも都市型水族館のような雰囲気。2階にはカフェとライブラリーも備えています。
日本のサンショウウオがたっぷり
こちらの水槽は「日本のサンショウウオ大集合」。日本には小型サンショウウオが43種類も確認されています。オオイタサンショウウオ、セトウチサンショウウオ、エゾサンショウウオなど、ご当地サンショウウオがたっぷり。
ずらりと並ぶボックス型の水槽、ここも様々なサンショウウオかと思いきや全てアカハライモリ!よく見ると、各水槽それぞれに都道府県の名前が書かれています。実はアカハライモリのお腹の模様は、地域によって異なるそう。
こちらはクロサンショウウオ。日光には日本でも有数の産卵地があります。
こちらは産卵時期を表した模型。複数のオスが集まり、団子状になって産卵が行われます。まるで水風船みたいな白い卵が印象的です。
砂防ダム建築のためその繁殖地の多くが埋没しそうになるも、この研究所が栃木県と協力し、クロサンショウウオ人工繁殖プールを造営。世界初の試みであったそう。他にもハコネサンショウウオのための横断トンネルを道路の下に設置したりと、自然保護活動も行っている施設なのです。
巨大なオオサンショウオ
タイルのプールに飼育されているのはオオサンショウオ。最大で150cmにもなる、現生する両生類の中で世界最大の種。この個体も1mは越える大きさです。
プールの奥の水槽にも多数のオオサンショウオが。いずれもとっても大きいです。
こちらはチュウゴクオオサンショウオの骨格標本。研究所の初代所長・篠崎尚次氏が中国で購入、飼育をスタート。研究所閉鎖の際は川崎医学大学の教授のもとへ移動、リニューアルオープンとともに里帰りして2021年まで生きていたそうです。
あれ、この研究所の初代所長ということは、かなり昔の話では・・・?噂によると享年74歳、飼育下で最も長く生きた両棲類であったそうです。
個性派揃いな世界の両棲類
国産の両棲類以外にも、世界各地に棲息する種も展示されています。いずれも姿や色合いがとっても個性的。
ひらべったいカエルはピパピパ。南米に生息するカエルで、メスがオスの背中に卵を産みつけることから「コモリガエル」とも呼ばれています。産み付けられた卵は背中で孵化、大きくなると皮膚を突き破って飛び出してきます。なかなかショッキングですので、検索する際は要注意。
でろんとした姿のアフリカウシガエル。オスはオタマジャクシの水場を見守り、近づく敵を攻撃するそう。両棲類って、意外と子育てしっかりするのですね。
チョコミントみたいなミイロヤドクガエル。南米原産のカエルで、その名の通り毒があります。
トウブタイガーサラマンダーは、トラのような黄色と黒の模様が特徴的。体長は18〜30cmと、地上に暮らす有尾目では最大種でもあります。
こちらの細長い生き物は、グレーターサイレン。ヘビのような姿ですが、両棲類です。よく見ると小さな前脚がありますが、後脚は存在していません。ちょっとモンスター感ありますね。
研究所という名称ではありますが、動物園・水族館のような感覚で楽しめました!個人的に面白かったのは、壁に貼られた「所長・篠崎尚史さんとアホロートルの物語」。ウーパールーパーことアホロートルが、日本でブームになった流れが面白おかしく描かれています。
そしてショップも要チェック!おびただしい数のサンショウウオやアカハライモリのぬいぐるみが詰まっており、圧巻でした。
アクセスと営業情報
開館時間 | 10:00~17:00 |
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休館日 | 火曜 |
料金 | 1,000円 |
公式サイト | https://www.nikko-academy.jp/japan-amphibian-laboratory/ |
※掲載の情報は2024年7月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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