鷹取山ハイキングコースから少し外れたところには、巨大な石切場の跡が残されています。中に入ることも可能であるため、手堀りの跡や足場のための穴など、じっくりと見学することができるのです。
鎌倉にもある石切場
Googleマップで鎌倉を調べている際に、報国寺の裏にて「石切場」があるのを発見。関東の石切場といえば、栃木県の「大谷」や茨城県の「笠間」がよく知られていますが、鎌倉にも石切場があるのですね!
訪ねてみようかなと思ってクチコミを見ていると、「池子に比べて小規模だった」との記載が。規模が大きい石切場が池子にあるようなので、まずはコチラを訪ねてみることに。もったいぶらずに、大きい方から行っちゃいますよ!
ということで、最寄り駅となる京急線の神武寺駅へ。駅前にはローソンがありますので、石切場の後に神武寺や鷹取山まで抜ける方は飲み物調達をお忘れなく。

神武寺駅からの道のり
神武寺駅より歩くこと10分弱、Googleマップに「鷹取山登山口」と記されたポイントにつきました。案内板はかすれていますが、「神武寺まで約20分」との記載も。

逗子中学校を左手に見ながら進んでいきます。ほとんど人気のない道で、どこか遠い山奥に来たような気持ちになってきました。

神武寺駅からカウントして20分程で、老人ホーム「逗子ホームせせらぎ」が見えてきます。「石切場見学の際は事務所へお立ち寄り下さい。」とのこと。

近くで作業していたおじさんに話しかけると、なんと案内してくれるとのこと!ということで、おじさんの案内のもと進んでいきます。ここで右へ進めば「石切場」、左へ進むと「神武寺」や「鷹取山」へ続く道です。

未舗装の道を進みますが、目立つ案内板はたくさんあるので迷わないです。

大きな石の門が石切場の入り口。植物に包まれた姿が、まるで古代遺跡のようですね!!

迫力の石切場跡
この石切場は立ち入り禁止にはなっておらず、自由に中に入ることができます。内部は高さ6mほどの広々とした空間。ひんやりとした空気が漂い、神秘的な雰囲気を感じます。

ざらざらした壁面は、手ノミで手掘りした跡。空けられた穴は、かつて足場をつくった跡であるそうです。

ここは明治から昭和10年くらいまで凝灰岩を切り出す石切場でした。採掘された石は「池子石」と呼ばれ、土木建築材料として活用されていましたが、大谷石の出現や関東大震災の影響により採掘はストップとなってしまいました。
奥は行き止まりなので、歩ける範囲は20m程度。

片方の側面に壁はなく、自然光が差し込む空間。閉塞感はまったくなく、明るさもあるので、写真撮影にも良さそうです。
壁に刻まれた文字
壁面をよく見ると、文字が彫られています。読み解くと「ふり向けば うしろにも居り みちをしへ」という俳句。振り向くと後ろにも道教えがいる、もしかしてちょっとホラー展開…?

この「みちをしへ」というのはハンミョウという虫のこと。人が近づくと数メートル飛翔、着地後に振り返るという習性がまるで導いているかのように見えることから「ミチオシエ」と呼ばれています。この辺りには、そんなハンミョウがたくさんいるらしい。
この俳句を刻んだのは知迪(ちてき)という人物。当時の神武寺の住職とともにこの石切場跡を観光名所にしようとしたようですが、上手くいかなかったそうです。
現代でもそれほど知名度はありませんが、2006年放送のテレビドラマ『西遊記』 のロケ地として使用されたり、ファッションショーが開催されたり、ミュージックビデオが撮影されたりしているそうです。

今回は、せせらぎのおじさんが、石切場跡への行き方はもちろん、ちょっとした歴史、さらにこの先の神武寺や鷹取山まで、ご自身のスマホ写真も交えつつたっぷり教えてくれました!
そんなわけで、最後の1枚はこちら。岩場に生えるコケのような植物です。

こちらはイワタバコという、ちょっぴり珍しい植物。しわくちゃの葉は徐々に大きく広がり、5月下旬頃にはかわいらしい花を咲かせます。おじさんの話によると、たくさんの花が咲いてかなりキレイとのこと。もし、いつ行くか迷っている方がいましたら、それくらいの時期を狙ってみてはいかがでしょうか。
このあとは、先ほどの分岐点へ。山を歩く服装で来ていないのですが、おじさんの話によると普段着でもぜんぜん大丈夫らしい。ということで、神武寺〜鷹取山方面へ進んでみます!
石切り場が好きな方は、ぜひこちらもごらんください。



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