熱気球の実物を常設展示する国内初のミュージアム。映像コンテンツやシミュレーターで、いつでもその魅力を知ることができます。国内の熱気球の歴史や、熱気球競技のルールなど、普段なかなか知ることができないバルーンの魅力にどっぷり浸かれるユニークな博物館です。
レアなバルーン博物館
佐賀といえば、毎年11月に開催される佐賀インターナショナルバルーンフェスタ!世界各国からバルーニストが集まる、アジアで最大級の熱気球大会です。
佐賀市内に2016年にオープンしたバルーンミュージアムでは、そんなバルーンフェスタの様子を通年で体感することができます。
館内には気球の歴史や、仕組みなどに関する展示が盛りだくさん。体感型のコンテンツも多く、子供でも楽しめるミュージアムです。
日本初の熱気球有人飛行
館内に鎮座する気球のゴンドラ。こちらは日本初の有人飛行に成功したイカロス5号。
その初飛行にまつわるエピソードも映像で見ることができます。京都大学の学生を中心とした「イカロス昇天グループ」は熱気球の手作りに挑戦。球皮やゴンドラの研究はもちろん、情報集め、資金集めなど数々の壁が立ちはだかる中、北海道大学の探検部とも協力し、彼らはついに北海道にて初の有人飛行に成功しました。
特別に実験に使用された試作機であるイカロス2号とイカロス3号も展示されています。学生たちが様々なアイディアを出し合い、実験を繰り返してたどり着いた結果に心揺さぶられます。映画やドラマになってもおかしくないストーリーです。
バルーンフェスタの歴史
そんなイカロス5号の初フライトをきっかけに、佐賀では熱気球が盛んになっていきます。1980年にバルーンフェスタイン九州が佐賀で行われ、徐々に規模が拡大。1984年には佐賀インターナショナルバルーンフェスタという国際大会へと発展。毎年100基以上、80万人もの観客が集まる大イベントに発展しました。
シアタールームでは、バルーンフェスタを映像で見ることができます。大画面に映し出されるバルーンフェスタの様子は臨場感たっぷり!カラフルなバルーンが空を埋め尽くす様子は映像で見ても感動的。参加者たちのリアルな声も多く撮影されており、ぐっと引き込まれる内容です。
熱気球競技って何を競うの?
バルーンフェスタでは様々な競技が行われているそうですが、いったい何を競うのでしょうか?
熱気球競技には色々なバリエーションがありますが、基本は地面に描かれたターゲットに向かってマーカーを投げ落とし、ターゲットとマーカーの距離を競います。
競技本部が定めた複数のターゲットから選んでマーカーを投下する「HWZ(ヘジテーションワルツ)」や、飛行中に宣言したゴールに向かってマーカーを投げる「FON(フライ・オン)」など、いずれも英数字3文字で名前がついています。
館内にはバルーンフライトシミュレーターもあります。実際に風を読みながらレバーで高さを調整、最後にマーカー投下まで体験できます。やってみたのですが、難易度が絶妙。コントロールがなかなか難しいのですが、上手く成功した時はとても気持ち良いです。
個性的すぎるバルーンのカタチ
盛り上がっているカボチャ型や、滑らかなかたちのスムース型など、ひとことで気球といっても様々なカタチが存在しています。
シェイプドバルーン(変形気球)と呼ばれるユニークなバルーンもあります。パンダやタコ、クローバーやスペースシャトルなど、これ本当に飛ぶの?と思うような特殊な形も。
こんな個性的なバルーンが空を埋める様子は壮観だろうなーと思っていたら、シェイプドバルーンが浮かび上がる様子を映した映像も見ることができました。ちなみにこのバルえもんは、もう引退してしまったそうです。
滞在時間は約1時間ほど。さらっと見るだけなら30分ほどでもいけそうですが、せっかくなので映像やシミュレータを楽しんでいくのがおすすめです!
アクセスと営業情報
JR佐賀駅から徒歩17分、またはバスで5分ほど。車の場合は長崎自動車道の佐賀大和ICから約20分。駐車場は有料(30分100円)ですが、受付で2時間無料券をいただけました。
開館時間 | 10:00~17:00 |
---|---|
休館日 | 月曜、年末年始 |
料金 | 500円 |
公式サイト | https://www.sagabai.com/balloon-museum/main/ |
コメント