粟国島 Part 8 伝統的な製法で仕上げられる島の名産品『沖縄海塩研究所』(粟国村)

粟国島

粟国島といえば「粟国の塩」。島にある製塩所・沖縄海塩研究所は、予約すれば無料で見学可能。竹の枝を使って海水を濃縮、そして火にかけて煮詰めるという伝統的な製法で作られる様子を、案内のもとで見ることができます。

訪問日:2025/12/16(火) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

事前予約で見学可能な製塩所

粟国島の名産といえば塩!「粟国の塩」は都内でも見かける、島を代表する商品です。

島の北東部に位置する沖縄海塩研究所は、そんな「粟国の塩」を生産している製塩所。予約すれば内部を見学することができるのです。

受付は電話にて、時間は11:00 / 14:00 / 16:00 の3回から選択することができます。今回は前日に電話したところ、明るいおばちゃんが快く受け入れてくれました。

当日はお姉さんがガイド。情報たっぷりで、いろいろなことを教えてくれます!

存在感抜群な採かんタワー

塩づくりのはじまりは、海水を濃縮して「かん水」をつくるところからはじまります。そのための施設がこちらの採かんタワー

穴開きブロックを積み上げた、高さ10mの建物。合計3基が稼働しており、今年できたばかりの最新棟もあります。

沖合に伸ばしたホースから汲み上げた海水をこのタワーへ。内部は竹が15,000本も吊るされており、海水はそこを伝って流れ落ちます。竹を伝うことで海水の空気に触れる面が増え、さらに穴開きブロックから入る風によって水分が蒸発されていくという仕組みなのです。

見学に参加すれは、中身もちらっと見せてもらえます。扉の向こうは、無数に垂れ下がる竹から滴りおちる不思議な景観。まるでエレベーターで異世界の扉を開いてしまったかのような感覚でした。

汲み上げた海水を何度も竹に流して循環、1週間以上かけて、塩分濃度6〜7倍にまで濃縮した「かん水」を作り上げます。

なお、雨が降ると穴開きブロックから雨水が入り込んでしまうため、稼働停止に。夏は雨が多く湿度も高いため、若干生産性が落ちてしまうそうです。

24時間稼働の釜炊き

濃縮した海水は、こちらの平釜へ。ここで約30時間かけてゆっくり煮詰めます。常にかき混ぜて焦げつきを防ぐ必要があり、交代制で作業するそう。

一歩足を踏み入れただけで、まるでサウナのような熱気の湿度。こんなところで連日作業するのは、かなり過酷なのでは…!

煮詰めることで塩ができあがりますが、その際に分離する水分が「にがり」。ここでは塩をにがりに浸してミネラルを浸透させています。

炊きあがった塩は脱水槽へ移し、6〜18日かけて自然乾燥。最後はひとつひとつ丁寧に手作業で袋詰めされ、出荷されていきます。

この釜炊き塩とは別に、天日塩という製法もあります。濃縮してできたかん水を温室のプールで天日により結晶化させるというもので、夏場で20日、冬場で60日もかかります。現在は設備の都合でこちらは行っていないそう。

なぜ研究所という名称なのか

ガイドさんのお話の中で印象的だったのは、製塩所であるにも関わらず、なぜ研究所という名称なのかということ。

それにはかつて日本で敷かれていた専売制という制度が関係しています。1905年から1997年まで続いたこの制度では、塩の販売を国が管理しており、民間企業が自由に生産して販売することはできませんでした。

創業者さんは、いずれ専売制が解かれることを予測し、販売はできなくても製造するために研究所という名目で製塩を行っていたそう。

そんな粟国の塩ですが、現在受注に対して生産が追いついていないとのこと。そのため先ほどのかん水タワーも3棟目が増設、他の設備も現在拡大している途中なのです。島の産業と聞くと、勝手に斜陽産業なイメージを持ってしまっていましたが、粟国の塩は全然そんなことはありませんでした。

ちなみに、見学に参加すると、粟国の塩の小袋がもらえます。無料なのにプレゼントあるなんて太っ腹です!

さらにここで作られた塩やにがりも販売。「粟国の塩入り塩のり」と「粟国の塩ちんすこう」を買ってしまいました!


製塩所の裏のビーチがキレイでおすすめとのことで、行ってみるとヤギがたくさん!ヤギって一斉にこっちを見るから面白いですよね。

ヤギが放し飼いというのも離島あるある・・・あれ、振り返っても思い当たらないのでけっこうレアな光景かもしれません!

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