南大東島 Part 6 地下に広がる巨大空間『星野洞』(大東諸島)

大東諸島

観光で訪れてここに寄らない人はいないとまでいわれる、南大東島を代表する観光スポット。内地のメジャー鍾乳洞にも劣らない大規模かつ見ごたえのある鍾乳洞です。島の風習に関わる「15の春」は、大東ならではの見どころポイント!

念願の『北大東島・南大東島』へ!困難の事前計画編(大東諸島)
島好きならば一度は訪ねてみたい沖縄のはじっこの離島「大東諸島」。絶海の孤島であるため、そのアクセスはなかなかハード。今回の記事では、試行錯誤した計画や、宿や移動手段の予約など、事前準備をまとめています。「三角航路」が廃止となった今、2島をめぐるのはけっこうタイヘンな予感がします。
訪問日:2025/11/14(金) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

島一番の観光スポット

南大東島はサンゴ礁が隆起した島であり、島内の地形の多くがサンゴ由来の石灰岩でできています。石灰岩地層に雨水や地下水が流れ、長い年月をかけて浸食されてできるのが鍾乳洞。島内には大小あわせて120以上もの鍾乳洞があるそうです!

島の北西部にある星野洞は、その中で唯一整備された鍾乳洞であり、誰でも気軽に入ることができます。様々な観光名所がある南大東島において、最もメジャーなスポット。島に来る人は一度は必ず訪ねるとも言われています。

予約が必要、みたいなウワサもありましたが、9:00〜11:30、13:00〜16:30の時間でオープンしているようです。観光施設でもお昼休みがあるのが、大東島ならでは。そう思ったのですが、もしかした、那覇からのフライトに合わせて空港に行くための可能性も。

さて、受付で入場料1,000円を支払い、洞内の入口へ。

しっかりとした入口。久米島の「ヤジャーガマ」、与論島の「赤崎鍾乳洞」、喜界島の「ウフヤグチ鍾乳洞」など南西諸島の他の島の鍾乳洞と比べるとびっくりするほど仕上がってます。

■ふるさと創生事業の影響
バブル期に行われた「ふるさと創生事業」。各地方自治体に地域振興のために1億円が交付され、観光施設を造ったり、名産品を仕上げたり、人材育成にあてたりと様々な利用がなされました。この星野洞は、そんなふるさと創生資金によって整備されたそうです。ふるさと創生関連の観光施設で、今も現役の人気スポットを貫いているのはけっこうレアです!

圧巻の巨大地下空間

入り口から入り、地下へ向けてスロープを下っていきます。

その先には扉が。鍾乳石を守るため、湿度保持の目的で設置されているそうです。

進んだ先に広がるのは巨大な地下空間!!いきなりこのスケール感はとにかく凄いです!!

見ての通り、洞内はしっかりた歩道が設けられているので、超歩きやすいです。ただし、アップダウンはけっこうあるので、少々体力は使います。

そして、なぜかめっちゃ暑い!!

私の経験上、鍾乳洞内はひんやりしているケースがほとんどなのですが、ここは湿度のためか蒸し蒸ししています。洞窟に入って「暑い」と感じたの、たぶん人生初です。

バリエーション豊かな鍾乳石

石筍は上に向かって成長していく鍾乳石。その名の通り、タケノコタイプです。天井から垂れ下がる鍾乳石は100年で1cm程度ですが、下から生えるこちらはその3倍ほど時間がかかるそう。

ちょっとまって、300年で1cm!?ということは、そこの2mほどの石筍は60,000歳くらいってことですか?

ソーダストローは、天井に空いた穴から落ちる水滴が筒状に固まったもの。細いものがびっしりと並んでいます。

つらら石もたっぷり!最初はストローのように細い石が、長い年月をかけて太くつららのように仕上がったもの。

斜めに生えるつらら石も見つけてしまいました!水滴が固まってできるという性質上、斜めに伸びるとは考えにくい。きっと鍾乳石ができあがった後に、天井の岩が傾いたのでしょうね。

つらら石と石筍が合体したものは石柱と呼ばれています。大きなもので4m以上もある石柱。上と下が一致するのって、長い年月はもちろんのこと、座標的にジャストに噛み合ったのが奇跡ですよね。

名も無き個性派鍾乳石

こちらのカーテンは、斜めになった天井を伝わる水滴によってできた鍾乳石。そのため幕のように広がっています。なんと美しいのでしょうか。

くねくねとした鍾乳石はヘリクタイト。滴り落ちる水ではなく、壁面や鍾乳石の表面にわずかに凝結した水分から、石灰分が沈殿を繰り返して生まれたもの。

直径1mはありそうな極太の石柱もあります。これが生成されるのに、いったいどれだけの月日がかかったのでしょうかね。

鍾乳洞といえば、洞内の特徴的な鍾乳石に「名前」が付けられていることが多いです。そういえばこの星野洞は、名前つけられてないですね!この石柱は「縄文杉」とかどうですか?

島ならではのポイント

この島の鍾乳洞ならではなのが「15の春」というポイント。名前からは何だかさっぱり想像もつきませんが、そこに置かれているのは泡盛の瓶。

この泡盛は島の中学生が納めたもの。中学卒業記念に名前を書いた泡盛を鍾乳洞に保管、その後は高校へ通うために島を出て、成人式のために島に戻りこの泡盛を開けるという文化があるそう。

15歳の春に島を出ることがその名の由来。『旅立ちの島唄 〜十五の春〜』という映画にもなったそうです。鍾乳洞の中でも島の文化を感じることができて、なんだかほっこりしました。


地上までの帰りは電動スロープがあるので楽々です!のはずが、「安全装置がはたらきました。周囲を確認してリセットボタンを押してください」というアナウンスがエンドレスで流れており、起動せず・・・・。

ということで、自力で上りました。前回の「バリバリ岩」に比べたら、これくらいなんともないです!

受付の内部ではドリンクやグッズの販売も行っております。そしてめっちゃきれいなトイレも。私はここで、「シュガートレイン」のアクスタ買っちゃいました!

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