せせらぎのそばに立つ東京十社『王子神社』(北区・王子)

東京都(23区)

王子の地名の由来ともなった神社。かつては王子権現とも呼ばれており、熊野信仰とも深く関わりがあります。境内には髪の祖神をまつる末社も。

訪問日:2024/9/7(土) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

東京十社のひとつ

そこから石段を登った先にあるのが王子神社。境内にはいくつかルートがありますが、北側から入ると鳥居をくぐって社殿の正面に向かうことができます。

創建年月日は不詳ですが、平安時代に源義家が奥州征伐にともない甲冑を奉納したという記載が、江戸時代の地誌「新編武蔵風土記稿」にあるそうです。

この王子神社は、東京十社にも数えられています。さあ、東京十社、すらっと言えますか?私はぜんぜん覚えてません!良い機会なので、書き出しておきますね。

<東京十社>
・根津神社(文京区)
・赤坂氷川神社(港区)
・芝大神宮(港区)
・神田神社(千代田区)
・日枝神社(千代田区)
・品川神社(品川区)
・亀戸天神社(江東区)
・富岡八幡宮(江東区)
・白山神社(文京区)
・王子神社(北区)

開運除災の神社

そんな王子神社の御祭神は伊邪那岐命、伊邪那美命、天照大御神、速玉男命、事解男命の五柱。総称して王子大神といわれています。熊野三社権現の御子神といわれており、熊野信仰とも深い関りがあるそう。

黒塗りと金箔が施された権現造りの拝殿。太平洋戦争の戦災で焼失しており、戦後に再建されたものです。

御神徳は開運除災。運を開き災いを除く御利益があるそうです。かつて徳川家光の乳母である春日局が、病弱であった家光の健康と大成を祈願したところ、めでたく江戸幕府3代将軍に就任したという故事から「子育大願」の神社としても知られています。

境内にはタッチパネル式の境内案内図が!夕暮れ時の訪問であったので、暗くても見えるのがありがたいです。

境内の見どころ

神輿蔵はガラス張りで常時見学可能。中を覗いてみると、キラキラ輝く絢爛なお神輿が!!

王子神社の姿を模し、鳥居や唐破風が設けられているお神輿。その重量は、550kgという重さなのです。

社殿に向かい右奥へ進むと、そびえ立つのは大イチョウ。幹周り5.2m、高さは24.2mという巨木で、樹齢は600年近いそうです。奇跡的に戦災を免れ、東京都の天然記念物にも指定されました。

大イチョウの先、王子駅方面に広がるのは北区立音無親水公園。桜や紅葉に加えて、夏は水浴びも楽しむことができます。

髪の祖神

末社である関神社。ここは全国的にも珍しい髪の祖神として信仰されています。

美髪・理容・芸能の御神徳があることから、玉垣に記された奉納者は「東京かつら協会」「かつら店」「床山組合」など、毛髪に関わる団体が目立ちます。

ところで、御祭神はどのような神様なのでしょうか?京都にある御髪神社の御祭神は「采女亮」という、日本における理美容業の祖とされる人物でした。

この関神社の御祭神は蝉丸

あれ、蝉丸って百人一首に出てくるですよね?たしか坊主ですよね・・・?

公式HPによると、「姉・逆髪姫のために髢・鬘を作ったという伝説により、髢、鬘や床山業界の方々の信仰厚い神社」であるそう。歌人であるだけでなく、このような信仰もされている人物だったのですね!

アクセスと参拝情報

・JR京浜東北線の「王子駅」北口より徒歩3分
・東京メトロ南北線の「王子駅」3出口より徒歩3分
・都電荒川線(東京さくらトラム)の「王子駅前」より徒歩5分
・東京さくらトラムの「飛鳥山」より徒歩7分

参拝時間 24時間
公式サイト http://ojijinja.tokyo.jp/index.html

※掲載の情報は2024年9月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました