和歌山城のすぐそばには無料の動物園があります。小さな動物ひろば的なイメージでしたが、思っていたよりもいろいろな動物に会うことができるスポット。2024年に天国へ旅立ったツキノワグマのベニーちゃんは今でも人々に愛されています!
お城の中の動物園
和歌山城の前に広がる和歌山城公園、そこには動物園があります。

開園は1915年、大正天皇の御大典記念事業としてはじまった和歌山公園改良計画の過程で誕生。当初は鹿・猿・水禽の飼養場として作られました。この頃はまだ国内に動物園はほとんどなく、上野動物園・京都市動物園・天王寺動物園くらいしかなかったそうです。
戦時中は食糧難のため一時閉園するも、戦後に再開。各地で復興が進む中で近代的な動物園が続々とオープン。その流れに乗り1970年にリニューアル!おとぎ話やイソップ童話を表現した「童話園」と、水鳥を集めた「水禽園」という2つのエリアが作られ、人気を博しました。
そんなわけで非常に長い歴史を持つ動物園。動物園は移転や閉園後の再開、改称などが多いため正確には難しいですが、現存する動物園で4番目に古い可能性があります。ただ、Webで見かける「動物園の古さランキング」には何故かラインナップしておらず、さらにこの動物園自信がまったく主張しておりません。何か理由があるのでしょうか・・・?
ちなみに、入園料はなんと無料!!和歌山城を訪れたついでに、ふらっと立ち寄るのがおすすめです。
多彩なラインナップ
現在は51種155点の動物を飼育。ウマ、ヒツジ、ヤギ、シカといった定番の動物から、ボリビアリスザル、ミーアキャット、マーラといったアニマルたちまで、無料とは思えないラインナップ。

アメリカビーバーもいます。夜行性ですが、アクティブに動き回っていました。

世界最大のネズミ、カピバラもいます。ちょうどお食事タイムで、ひたすらむしゃむしゃしてました。

土日祝限定で小動物ふれあい体験も開催。ウサギ、チンチラ、モルモットなどとふれあうことができるそうです。
充実の鳥さんたち
こちらの華やかな鳥はギンケイ。チベットあたりに暮らすキジのなかまです。長くピンと伸びた尾羽が美しい。

フンボルトペンギンもいます。白黒の模様は、水中では日光に溶け込み、夜は海面に紛れ込む保護色なんだって!

ネットで囲われた水辺では、アヒルがすいすいと泳いでいます。中央には和歌山城をイメージした紀州青石の石組みがあり、その周りの水辺は堀を表現しているそう。

なんとエミューもいました!オーストラリアに暮らす世界で2番目に大きい鳥です。エサやりの時間が近いため、ポンポンという低い音を鳴らしていました。エミューのメスの鳴き声って、すんごい特殊なんですよ!

紀州犬には会えるのか
この動物園で飼育している和歌山らしい動物といえば紀州犬。紀伊山地一帯が原産の日本犬で、天然記念物に指定されています。
ここでは「アヤメ」と「サツキ」の2頭が飼育されているそう。マップを見ると事務所にマークがあるのですが、その姿は見えず。スタッフさんに尋ねてみようにも、人がいません!

朝と夕方に和歌山城公園内をお散歩、さらに紀州犬無料ふれあい体験が提示開催されています。もしかして通常は公開されていないのかもしれません。

ツキノワグマのベニー
こちらの動物がいないスペースはクマ舎。ここではかつて「ベニー」というメスのツキノワグマが飼育されていました。

2015年の園長選挙で初代園長に就任。穏やかな表情と人懐っこい仕草で、長年多くの来園者に愛されてきましたが、2024年7月に天国へ。設置された献花台には花や手紙が多数寄せられました。
ベニーは剥製にされ、今年の9月23日に和歌山城ホールにて開催された「ベニーちゃん感謝祭」にてお披露目、その後は海南市の和歌山県立自然博物館に寄贈されたそう。
見に行ってみたいけど、ちょっと距離がある・・・そう思っていたところ、お城の北側にある「わかやま歴史館」にて、剥製を3Dプリンターで模写した等身大模型が展示されていました!訪れる人を出迎えるように立つ姿に、今も人々に愛されている様子が伝わってきます。

アクセスと営業情報
| 開園時間 | 9:00~17:00 |
|---|---|
| 休園日 | 6~9月、12~2月の火曜日 |
| 料金 | 無料 |
| 公式サイト | http://wakayamajo.jp/animal/index.html |
※掲載の情報は2025年10月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。


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